-- トップページ(55) --

前の10件 50  51  52  53  54  55  56  57  58  59  60

2013年05月18日

SONAR X2にバージョンアップして正解

SONAR 8.5からSONAR X2にバージョンアップしました。
結果はたいへん満足できるものでした。

パソコンのハードもソフトも総入れ替え

Windows XPのサポートが来年4月までということで、さすがに覚悟を決めてWindows 7にバージョンアップしました。せっかくのついでに、いい加減古くなったパソコン本体も最新スペックのものに買い換えました。

SONAR 8.5は分散処理が苦手らしい

私はDAW(パソコンソフト)にCakewalkのSONAR 8.5 Producerを使っています。
そろそろ古いソフトではありますが……一応、Windows 7でも動作するということですから、試しに新しいパソコンにインストールして動作確認してみました。

が、よくないです。むしろ悪くなったくらいです。
タスクマネージャで確認するとCPU負荷はほとんど一桁――つまりCPUをぜんぜん使っていないのに、処理落ちしてバチバチとノイズを立てます。要は古いソフトなので、分散処理が苦手なのでしょうね。まあ何年もがんばってくれたソフトです、これもそろそろ買い換え時なのでしょう。

また最近に発売されたVSTi(ソフトウェアシンセサイザ)には、もはやWindows XPでは動作しないものがあります。知らずに買って使えずがっかりしたVSTiをいくつか抱えていました。
なのでDAWもSONAR X2にバージョンアップしました。

たくさんの音を鳴らしてもびくともしない

試しにVSTiを一つだけ積んで鳴らしてみるという最小限のテストケースでは、SONAR 8.5との違いはそれほどありませんでした。

しかしながらVSTiを増やしていったときに、まったく処理落ちしないのはさすがと言えましょう。
以前の作業環境だったら計算が間に合わなくなり間違いなく動作停止している、という状況で、軽々と演奏を続けます。タスクマネージャを確認すると、きちんと分散処理もできているようで、まだまだ存分に余力を残しています。これならもう何の気兼ねもなくVSTiやVSTを使いたいだけ使えそうですよ。

Windows XPでは動かなかったVSTiもちゃんと鳴るようになりました。なるほどさすが、ハードもソフトも最新にした甲斐がありました。
» SONAR X2のメーカーサイト

管理者で実行する必要がある

手持ちのいくつかのVST(ソフトウェアエフェクタ)が、SONAR X2を管理者権限で実行しないと動作しませんでした。SONAR X2自体が「64ビット版は管理者権限で実行してくれ」という話です。そのへんはそういうものみたいですね。SONAR X2は64ビット版であれ32ビット版であれ、管理者で実行するのが間違いないようです。

私は別のHDDを用意してSONAR X2だけをインストールして、デュアルブート環境で使っています。なのでSONAR X2を使う環境は、最初からユーザ権限の管理をOFFにしています。セキュリティ的に褒められるやり方ではありませんけど。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年05月07日

5月のディジュリドゥ吹こう会

こんにちは米倉です。
新緑の季節となりました。
ディジュの演奏するのに気持ちの良い季節ですね。
ぜひ5月のディジュリドゥ吹こう会にご参加ください!

●5月の福岡ディジュリドゥ吹こう会
日時 5/27(月)18:00〜21:00
場所 福岡市南市民センター音楽室(南区塩原2丁目8-2)
参加費 施設使用料1,700円を参加人数で割ります。


●●●和豪.jp 1st mini Album 「転生 -tensei」5/27リリース決定!●●●
福岡ディジュリドゥ吹こう会がお世話になっている哲Jさんのユニット「和豪.jp」の
アルバムがリリースされました!
ディジュリドゥx津軽三味線の変幻自在なコラボレーションをぜひ聴いてみてくださ
い。
CDのご予約は下記フォームまたは、ディンカム・ジャパンWEBSHOPより出来ます。
このフォームからの先行予約に限り、定価1,500円(税込)のCDが先行予約特価1,000
円(税込)にて購入できます。
このフォームの利用期限:5月25日ご予約まで有効です。

CDご予約フォーム
http://www.dinkum-j.com/WAGOJP/cdyoyaku.html


楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月29日

インディアンフルートとバグパイプ-Enya China Roses

北米インディアンに伝わる笛と電子バグパイプでエンヤの『チャイナ・ローゼス』を演奏しました。笛の運指については動画を一時停止しながらご確認ください。

インディアンフルートについて

演奏したインディアンフルートはドレミフルートという、西洋音階に調律した特殊なフルートです。指穴が7つあります。China Rosesは易しい曲なのでふつうのインディアンフルート★1 でも演奏できると思いますが。西洋の曲を演奏するなら、当然のことながら、西洋のドレミ音階に調律している笛で演奏するのが楽ちんです。

それとこの曲は後半に半音だけ高い音に移調します。
なので後半はキーが半音高い笛に取り替えて吹きました。西洋のクラシック音楽では同じ笛でがんばって半音を吹くのが流儀ですが、民族音楽ではこのように、曲の調に合わせて笛を取り替えることをよくやります。運指はいつも同じなので楽ちんです。
» ドレミ音階のインディアンフルートについて

バグパイプについて

演奏したバグパイプはレッドパイプという、ドイツ製のエレクトリック・バグパイプです。

バグパイプの形をしたシンセサイザです。これはいちばんシンプルな形の初期モデルです。黒とオレンジのいかにも作り物っぽい革バッグに、メロディを演奏するチャンター管が付いているだけという。しかしそれがいい。元々はプライベートで練習するように購入したのですが、意外に見栄え良さそうなので、試しに使ってみました。
» レッドパイプについて

ユニゾンを積極的に試しています

このところずっとユニゾンを使いこなす練習をしています。
たくさんの音を使う豪華絢爛なポップス作品を製作するには、ユニゾンを使いこなすことが重要だと考えています。ユニゾンして楽器のメロディラインをまとめ減らさないと、ごちゃごちゃと何をやっているか分からない状況に陥るでしょう。

ユニゾンとは「音の性質の強化」だと、私は理解しています。
例えばたくさんの伴奏楽器が鳴っている中で、笛だけが主メロディを演奏すると聞こえにくいので、ピアノやチェロ★2 でユニゾンしてして主メロディを強化しました。

またチェロが少し弱かったので、要所要素でコントラバスでユニゾンして低音を強化しました。

また伴奏しているピアノのアルペジオをはっきり聞かせるために、ハープシコードでユニゾンしてピアノのメロディラインを強化しました。

ユニゾンした音は……聞き分けられないようにこっそり鳴らして下支えするやり方もありますが、豪華絢爛にするならむしろはっきり聞こえてほしいところです。なので、ユニゾンの音は1/16拍~1/8拍ほどテンポディレイで遅らせて鳴らしました。

CurveEQを使ってみました

マスタバスに差すイコライザとしていつものGlissEQと、今回は新しくCurveEQを併用しました。

CurveEQはイコライザなんですが、ある曲の周波数特性を他の曲にコピーするという特殊機能を持っています。平たく言うと自分の音楽作品の雰囲気を、他の曲の雰囲気にそっくりにすることができます。

今回は本物のエンヤのChina Rosesの雰囲気をコピーして私の作品にペーストしました。どうでしょう、エンヤっぽく聞こえますか?

CurveEQの、曲の雰囲気をコピー&ペーストするという機能はアイデアとしては秀逸ですが、実際には内容の伴わない不完全な機能です。使える・使えないでいえば、使えないエフェクタです。でも私はこれをお金を払って買いました。限定的にでも使える状況はないかと、けち臭く模索しているところです。GlissEQだって、最初は使えないアイデア倒れのエフェクタだと判定してしばらく捨ててましたからね。案外CurveEQだって使えるかもです。
» CurveEQについて

★ ふつうのインディアンフルート
初心者がいきなり吹いても美しい音で鳴ってくれる。適当に指を動かしても曲っぽく聞こえてくれる。インディアンフルートはまるで魔法みたいな笛ですが。

最大の短所として、ふつうの曲が吹けません。音階はドレミファソラシドが全部揃っていませんし、音域は1オクターブしかありませんし。確かにアメイジング・グレイスやもののけ姫など、インディアンフルートで吹ける有名な曲がいくつかあります。また換え指や半穴開けしてがんばれば、なんとかドレミファソラシドを鳴らすこともできます。しかしそれで「ふつうの曲も吹けます!」と宣伝するのはどうでしょうか……やればできるというのと実用的であるのは別だと思いますね。実用的でないところは実用的でないと、はっきりお客さんに伝えた上で買ってもらうべきだと思いますね。

★ チェロ
厳密にはチェロの音ではなくて、ビオラ・ダ・ガンバという中世の古楽器です。外観はチェロそっくりですが、ギターのようにネックにフレットが付いています。チェロが熟女のような艶めかしい音色であるのに対して、ビオラ・ダ・ガンバは老婆のようにしわがれた音色です。私はチェロの音源を持っていないので仕方なく使っていましたが、最近はビオラ・ダ・ガンバの音が好きになりました。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月28日

この世で最も不快な音の楽器(Waterphone)

楽器といえば、それが如何に美しい音色であるかということを競い謳われるものですが。
逆に醜い音、不快な音を出すための楽器も存在します。

『エルム街の悪夢』のあの音

ウォーターフォン(Waterphone)といいます。
楽器というより、映画やテレビの効果音に使う道具なんですけど。見かけはこのとおり、ステンレスで出来た前衛彫刻のような形をしています。中央の取っ手から少量の水を入れて、木琴のマレットで叩いたりバイオリンやチェロの弓で弾きます。叩いたり弾いたりしながらウォーターフォンを傾けると、音がぐらぐら揺れて酩酊しているような効果を生じます。

ウォーターフォンの音は、みなさん聞いたことがあるはずですよ。
例えばエルム街の悪夢でフレディが登場するときの、鉄の爪で壁を引っ掻くキーーーーッという耳障りな音や、非常階段を歩いているようなコツーンコツーンと虚ろに響く音です。この楽器はどのように演奏しても不安をかき立てる音がします。生理的に何かあるのでしょうね。

音楽ジャンルでいえばインダストリアルやダーク・アンビエンスなど、不健康なジャンルで使います。これがないと始まりません。何はなくともウォーターフォン。

お手頃価格の品を見つけました

ウォーターフォンの価格はこんなで16万円くらいします。
ぱっと見て自作できそうな物ですが……ステンレス材は溶接が難しいと聞きますし、薄い板や細い棒は溶けやすいので更に難しいでしょう。沢山の棒を間違えずに順々に取りつけていくのは、退屈な割に神経を使う作業だと察します。やってらんねえ!、という心情が価格のほとんどだという気がします。

とはいえ買う側としては最高でも4,5万円に抑えたいところ。
ときどき思いだしては探していて、ついに見つけました。

16万円の品と比べてスケール感がはっきりしています。棒と棒の間が広いので弓で弾きやすい、とも言えます。
夏休み前までには販売したい、販売価格は5~6万円になりそうです。
» ウォーターフォンを鳴らしてみました
» ウォーターフォンの販売を始めました、ウェブカタログはこちら

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月25日

インディアンフルートと電子バグパイプ-FF6-仲間を求めて

北米インディアンの笛とエレクトリック・バグパイプでFINAL FANTASY 6の『仲間を求めて』を演奏しました。

トリプルオカリナは難しかった

この曲は全体を通して主メロディの音域が広いです。
なので最初は、私が持っているいちばん音域の広い楽器であるトリプルオカリナで演奏しました。

が、トリプルオカリナを録音したまではよかったのですが……耳が痛くて聞いていられません。

オカリナという笛はもともと倍音の少ないぼんやりした音です。なので単純に音を大きくしてもあまりよく聞こえません。かといってイコライザで倍音を強調すると、今度はメロディの高音域を演奏するときに耳がキンキンして痛いのです。マルチバンドコンプレッサなどいろいろ試してみましたが、ついに断念しました。私の今の力量ではトリプルオカリナをきれいに聞かせることができません……

代案として、インディアンフルートとレッドパイプで演奏して仕上げました。
この組み合わせは使いやすくて、最近はこればっかりです。まあ、どちらも商品として力を入れて売りこまなければならない楽器ですから、ちょうどいいところではあります。

マスタリングのEQ

プロのような音――市販のCDのような音を作る、というのが私が音楽作品を製作しはじめた当初からの課題です。

マスタリングに使うイコライザ――mp3ファイルを作成する直前にかけるイコライザとして、最近は私はGlissEQを使っています。

GlissEQは基本はパラメトリックイコライザですが、それぞれの曲線ピークが、周りの状況に合わせて動的に上下するという機能を持っています。

例えば曲の高音域を強調していたとして、パーンとシンバルが鳴ると、瞬間に高音域の音量を抑えて他の音域とバランスを取ろうとします。

同様の機能を持つエフェクタとしてマルチバンドコンプレッサがありますが、マルチバンドコンプレッサが限定された範囲内で音量の異常を補正するのに対して、GlissEQは全体のバランスをみながら補正します。それぞれに長所短所があります。マルチバンドコンプレッサは効き目が大きいですが、やり過ぎて結果が歪になることがあります。GlissEQはバランス良いのですが、今一つ効きが悪い、というケースがあります。

一時期は「使い物にならない!」と投げだしたGlissEQですが、だいぶ使い方のコツが分かってきました。結局、いつもこれでOK!みたいな万能な設定はないのですね。曲毎に耳で確認しながら調整するしかないのだと納得しました。
» GlissEQの通販ページはこちら

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月24日

レッドパイプのクラシックを買いました

レッドパイプはドイツのレッドパイプ社が製作しているエレクトリック・バグパイプ(電子バグパイプ)です。革バッグの中には空気の代わりに電子部品が詰まっていて、エレキギターやキーボードのようにアンプ・スピーカに繋いで鳴らします。

レッドパイプの”クラシック”というモデルを注文していたお客さんがキャンセルしました。
このクラシックは近いうちに、世界楽器てみる屋の在庫として抱えるつもりだったので好都合、そのまま店頭販売してもよかったのですが。数日悩んだ末、私の物にしました。

私は既に一台”メタル”という大型のモデルを持っていますが、狭いごちゃごちゃ散らかった部屋で演奏するには、長い立派なドローンがじゃまになります。また「ちょっと演奏するか」と思いたったとき、いちいち組みたてなければならないのも微妙に面倒くさいです。

メタルもクラシックも中身は一緒、些細な使い勝手のよさを求めて同様の物を二台も所有するのはどうかと悩みましたが。物欲に負けて買ってしまいました。そういうことができるようになりたい、というのが楽器屋を始めた動機★1 でもありますし。

演奏を楽しみたいだけならぜひお勧め

クラシックを使ってみたところ、これがなかなか便利です。
レッドパイプの他のモデルと比べて、クラシックはかなり小型です。長いドローン管はなくて、チャンター管の長さもソプラノリコーダほどしかありません。小脇にちょこんと抱えて、作業机の椅子に座ったりベッドに寝転んだり、場所を選ばず気軽に演奏できます。これは楽ちんです。

楽ちんといえば、レッドパイプには鳴りっぱなしモードという、バッグを絞めつづけなくても演奏★2 できるという使い方ができます。これは正にクラシックにぴったりです。何の力も要らず運指の練習に専念することができます。これはほんとうに楽ちんです。

なかなか見栄えもよい

クラシックはウェブカタログの写真だとなんともダサい外観ですが。
実際に手に取ってみるとそうでもありません。オレンジとブラックという配色と、これ見よがしに作り物っぽい意匠が、むしろ「これは電子バグパイプですよ」と積極的にアピールします。

まったくプライベートの練習用に買ったのですが、これでも演奏動画を作ってみようかと考えました。

★ 楽器屋を始めた動機
楽器屋を営んでいれば、楽器や音楽に関する買い物はすべて経費にすることができます。また同じ買うにしても、メーカーから直接、卸値でずっと安く買うことができます。自分の趣味(楽器や音楽)に好きなだけお金をつぎ込むことができるように、私は楽器屋になりました。

★2 バッグを絞めつづけなくても演奏できる
これは他のエレクトリック・バグパイプ(電子バグパイプ)を持っている人には、意味のよく分からない話かもしれません。レッドパイプは電気仕掛けのシンセサイザではありますが、演奏するときは本物のバグパイプと同じように、革バッグに息を吹き込んで、バッグを締め付けて鳴らします。上手に息継ぎして鳴らさないと、本物と同じように音がよろけたり音が止まったりします。

鳴りっぱなしモードというのは、そういうリアルな操作性をOFFにして、巷のエレクトリック・バグパイプと同じように、スイッチオンでずっと音を鳴らしつづけるというモードです。単に運指の練習をしたい場合に便利です。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月18日

ユニゾンの使い方 1

主メロディの音が聞こえにくいときは他の音でユニゾンして補強するといいですよ、という話です。

主メロディが聞こえにくい

YouTubeやニコニコの演奏動画を見たお客さんから「笛の音がよく聞こえない」「伴奏が大きすぎる」などとよく言われました。要は主メロディの音が伴奏に埋もれてよく聞き取れない、ということです。そして主メロディの音をしっかり聞かせることが、私の長い間の課題でもありました。

いやそんなの笛の音を大きくすればいいだけじゃん、と思うかもしれませんね。
もちろんそんなことはイの一番に試しましたよ。問題の曲をスペクトラムアナライザで観察すると、主メロディを演奏する笛の音は、既に伴奏よりもずいぶん大きな音なのです。もうこれ以上に音を大きくすることはできない、大きくすると耳が痛くなります。そのくらい大きな音なのに、伴奏に埋もれてしまって今一つはっきり聞こえないのです。

主メロディを演奏しているのが楽器であれヴォーカルであれ、どうにも伴奏に埋もれてしまう。もっとしっかり主メロディを聞かせたい、というケースがあると思います。そんなときは他の音でユニゾンして主メロディを補強するといいです。

新たに音を追加する

方法として単純に、新たに音を追加することが考えられます。
ストリングスによる主メロディの補強は定番でしょう。バイオリンの高い音やチェロの低い音を追加して主メロディを補強します。このとき2声、3声でハモってもいい感じです。ブラス系の音ならもっとずっと主メロディを力強く元気に聞かせることができるでしょう。チャイムや鉄琴のようにキラキラした音は曲全体が華やかになります。

一般的な話として、音の数が多いほど曲はゴージャスに聞こえます。ですから1コーラス目よりも2コーラス目……と曲が進むにつれて次々に音の数を増やして、盛り上げていくことをよくやります(ボレロみたいな展開ですね)。このときバイオリンなどが主メロディを補強する形で参加して、そのまま伴奏として居座る……みたいな演出をよくします。

伴奏している楽器を主メロディの補強にまわす

今まで伴奏していた楽器を一時的に主メロディの補強にまわす、という手もあります。一番の候補はバイオリンやチェロなどのストリングス系でしょう。ピアノやギターなど、伴奏の中核として外せない楽器を敢えて主メロディの補強にまわすのも、上手くキマると大効果です。

お互いにつぶし合わないようにする

ユニゾンして主メロディを演奏している音は、みんな同じ音だと重なってしまって聞き分けられません。1オクターブ高くしたり低くしたり、思い切って2オクターブ高い音にしたりして、お互いにつぶし合わないようにします。

あるいはパンで左右に振り分けるとか、遠近に大きくずらすとか、ディレイで発音のタイミングをずらすとか、そんなやり方で音が重ならないようにする方法もあります。

まずはふつうに作って聞いてみる

音楽作品を製作するとき「この部分はユニゾンで補強しよう!」とはっきり見えている場合は別として、まずはふつうに伴奏を作って主メロディを重ねて、何度も聞いてみる。そこで(主メロディがよく聞こえないな……)と思ったら、初めて主メロディを補強することを考えたらいいと思います。んで実際にやってみて、ヘンだったら別のパターンを考えればいいです。このような作業は試行錯誤です。単純に時間をかけた分だけよい作品に仕上がります。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月16日

ハーモニーの音量をコンプレッサで調整する

メロディとハーモニーが歌っているとき、ハーモニーの音量をサイドチェイン搭載のコンプレッサで調整するといい感じですよ、というお話です。

メロディが出るとハーモニーが引っ込む

メロディとハーモニーが一緒に歌っているとき、メロディをはっきり聞かせるために、ハーモニーの音量をすこし小さくするとバランスがよくなります。しかし曲の演出として、メロディが止まってハーモニーだけがソロで歌うような場合は、ハーモニーをはっきり聞かせるために、一時的にハーモニーの音量を大きくするとよいです。そして再びメロディが歌いはじめたら、バランスを取るためにハーモニーの音量を小さくします。

サイドチェイン搭載のコンプレッサが使える

この一連の動作はフェーダのオートメーション★1 で表現するのが通常だろうと思いますが。サイドチェイン搭載のコンプレッサを上手く使うと、効果的に表現できることがあります。

サイドチェイン搭載のコンプレッサというのは、普通にコンプレッサなんですけど、サイドチェインという機能を持っています。

まずコンプレッサというのは、音が大きくなりすぎるのを防ぐ★2 エフェクタです。入力された音をずっと監視して、音が一定以上の大きさになるとすっとボリュームを絞ります。そして音が小さくなると再びボリュームを元に戻します。

サイドチェインというのは、メインの音の他に横から別の音を入力することができて★3 、ボリュームの操作はこの横から入力した音に従って行います。横から入力した音が大きくなると、メインの音量が大きかろうが小さかろうが関係なくボリュームを絞ります。横から入力した音はボリュームの操作に使うだけで、聞こえるわけではありません。聞こえるのはメインの音だけです。

今回の場合は、ハーモニーの音をメインに入力して、メロディの音を横から入力します。横から入力する音量やスレッショルドなどのパラメータを適切に調整すると、メロディが歌うとハーモニーの音量がすっと小さくなって、メロディが止まるとハーモニーの音量がすっと大きくなります。まるでメロディとハーモニーが出たり引っ込んだり、掛け合いをしているように聞こえます。

私はSONARに付属していたコンプレッサを使っていますが。
フリーのVSTでもサイドチェイン搭載のコンプレッサはたくさん見つかると思います。ぜひ探してみてください。 » SONARのメーカーサイト

★1 フェーダのオートメーション
DAWのトラックに折れ線グラフを描いてフェーダを自動的に動かす機能です。よくやるのはボーカルの最初の出だしを一瞬だけ音量を上げるとか。こうすると歌い出しがはっきり聞こえます。あるいは伴奏楽器の増減に合わせてボーカルの音量を細かく変化させたりとか。

オートメーション機能はフェーダだけでなく、パンポットとか、エフェクタやシンセサイザのパラメータも自動で動かすこともできます。ボーカルが高らかに歌い上げる瞬間だけリバーブの音量を大きくするなど、細かな演出ができます。オートメーション機能は、今日日の製品版のDAWならどんな安物でも搭載していると思います。

★2 音が大きくなりすぎるのを防ぐ
コンプレッサの本来の用途は、ラジオスタジオで、不意の大音量で機械が壊れてしまうのを防ぐためでしたが。パラメータを極端に設定するとピアノやギターの音がオルガンみたいになったり、逆にアタックを鋭く強調したりなど、同じエフェクタとは思えないほどさまざまな効果を発揮します。コンプレッサの使い方だけで一冊の本になります。「すぐ使える!楽器別のコンプレッサの使い方」みたいな本もあります。一度読んでおくとよいです。

★3 横から別の音を入力する
「横から別の音を入力する」というのは、SONARの場合は「センドを挿入」機能で実現しています。試しにトラックのFX欄にサイドチェイン搭載のコンプレッサを登録した状態で、いつものように「センドを挿入」のプルダウンメニューを見ると、そのコンプレッサの名前が見つかるはずです。それを選択すればいいです。コンプレッサに限らず2つ以上の音の入力を持つエフェクタは、2つめ以降の音はたいていこの「センドを挿入」で入力できます。SONAR以外のDAWについては、どうしているのか私は知りません。できるはずですけど。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月15日

これはなんていう楽器ですか

はじめて投稿します。楽器は今まで何本か買っていました。目下練習中です。最
近you tube でThe spielという動画をみました。いろんな笛を吹いている動画で
す。投稿者はthe flute makerさんです。その動画の中でサックスの音がする笛
を吹いていました。吹き口がサックスで、その下はリコーダーみたいな楽器で
す。いい音がしていた ので、何という楽器か知りたいと思い投稿しました。教
えてください。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2013年04月13日

BIABのベースはサンバがかっこいい

Band-in-a-Box(以降BIABと記述)★ のベースの演奏スタイルは、
サンバが意外にかっこいいですよ。

サンバというと、リオのカーニバルでグラマラスなお姉さまたちがぴっちぴちの肌を晒して扇情的に踊りパレードするという、あのサンバです。日本では昭和の戦後復興期にラテンミュージックが大流行した経緯があって、今ではいささか古くさい印象の音楽スタイルです。

なのですがBIABに登録されている演奏スタイルとしては、ベースはサンバが意外にかっこいいです。全体の演奏スタイルとしてポップス系やロック系を使用するとき、ベースだけサンバの演奏スタイルに取り替えると、なかなかトバした演奏になります。下の試聴サンプルは、全体の演奏スタイルとしてポップス系のCELINEを使用し、ベースだけサンバのMARIMBAという演奏スタイルに取り替えたものです。
» スタイルCELINEの演奏例(ベースもCELINE)
» スタイルCELINEの演奏例(ベースのみMARIMBAに取り替えた)

どうでしょう。
今回の場合は、CELINEのベースも結構かっこよくてどちらも捨てがたい。だから私は両方とも採用しました。基本はMARIMBAでダンシングに演奏して、要所要所をCELINEでしっかりリズムキープするようにしました。BIABにはこのような用途のために、ハイブリッドスタイルという機能があります。が、面倒くさいです。使えそうな演奏を片っ端からMIDIファイルにに出力して、後でDAWの上で切り貼りするのが早いです。

★ Band-in-a-Box
アマチュア音楽家御用達の音楽ソフト。C,Am,Dm,G7などとコードを入力して『90年代英国ロック風』などと演奏スタイルを指定すると、ギターやピアノでそれらしく自動演奏してくれます。CDの音楽ファイルやMIDIファイルからコード進行を逆算したり、メロディやハーモニーを創作したりなど、素人には難しい作業を肩代わりしてくれます。楽器が演奏できなくてもMIDIの打込が苦手でも、それらしい音楽作品を作れます。素晴らしい時代になりました。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

前の10件 50  51  52  53  54  55  56  57  58  59  60

みんなの掲示板

ご質問・お知らせなどがございましたら遠慮なくご投稿ください。

ユーティリティ