-- 古代アナサジフルート --

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2008年10月10日

アナサジフルートの吹き方、装飾音 1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
演奏の中に装飾音を入れるとアナサジフルートの音色がぐんと引きたちます。

できるだけすばやく!

演奏の中に入るヒャラッという装飾音は、今、指穴を押さえている指…のうちいちばん下の指穴をパタッとすばやく開けて閉じます。
図の赤の指穴をすばやく開けて閉じます。

ミの音は…これ以上指穴の開けようがないので装飾音を入れることができません。
レの音を鳴らしているときは左人差指をパタッとさせます。
ドの音を鳴らしているときは左中指をパタッとさせます。
ラの音を鳴らしているときは左薬指をパタッとさせます。
ソの音を鳴らしているときは…右手人差指と中指を同時にパタッとさせます。
※の音は…まだ練習していませんが右手薬指をパタッとさせます。

» 装飾音を入れながら

この指穴を「開けて閉じる」というのは一瞬です。むしろ「開けて」が無くて「閉じる」だけの感じです。TVゲームのボタンを押すような感じです。押す、押すっ、押すっ!ってな感じです。

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2008年10月03日

お客さんから頼まれたホピの笛

ホピの笛は北米インディアン・ホピ族に伝わる縦笛です。尺八やケーナに似た構造なので、鳴らせるようになるまでに練習が必要です。音色はふつうのインディアンフルートに比べて力強い明るい感じ。音域は2オクターブ。2オクターブ目のシの音が出ないのは…そういうものらしい。
» ホピの笛を吹いてみた
» ホピの笛の音階と運指についてはこちら(過去の記事)

ホピの笛を製作販売しているのは今のところコヨーテ・オールドマンさんだけです。だから欲しければ彼に頼むしかありません。写真は、お客さんから頼まれて代行輸入したオールドマン作のホピの笛です。黒と青のエナメル象嵌が美しい。

オールドマンさんが販売しているのは無地の笛ですが、頼めばエナメル象嵌★を入れてくれます。彼の作る笛は無地だととたんに見栄えがしょぼいので、無理をしてでも高価な象嵌入りを入手するのがいいでしょう。ステージ映えしますし、友人知人に見せびらかせば元は取れます。

★ 配色のバリエーションは不明、写真のような黒+青をよく見かけます。

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2008年09月30日

アナサジフルートの吹き方、運指 3

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートの上から5番目までの指穴を押さえることができれば、ちょっとした曲なら演奏できます。

上から5番目の指穴も押さえる

アナサジフルートの上3つの指穴は左手で押さえます。下3つの指穴のうち上2つ―いちばん上から数えて4番目と5番目の指穴―は右手人差指と中指で押さえます。アナサジフルートは大型の笛なので、そろそろ指穴を押さえることが難しいかもしれません。身体をよじったり、いっそ指穴を指の関節と関節の間で押さえたりして乗りきります。
» 指の関節と関節の間で指穴を押さえる方法

音階は上からミレドラソになります。前回せっかく覚えたソ#はもう使いません。これで五音階の音がぜんぶそろいました。ちょっとした曲なら演奏することができます。
» 上からミレドラソ

例題(アメイジング・グレイス)

1. ソドーミレドミー レドーラーソー
2. ソドーミレドミー レーミソー
3. ミソーミレドミー レドーラーソー
4. ソドーミレドミー レードー

» こんなふうに吹いてみました

一つ一つの音の形をきれいに、気をつけて。長く伸ばす音にはビブラートをかけてみましょう。

装飾音について

演奏の中にヒャラッと入る装飾音は、今指穴を押さえている指…のうちいちばん下の指をパタッとすばやく開けて閉じます。
» 指穴を押さえている指のうち、いちばん下の指をパタパタとさせる

装飾音については次回に詳しく説明します。

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2008年09月28日

試聴:アメイジング・グレイスを古代アナサジフルートで

アメイジング・グレースの説明はいらないでしょう、有名な賛美歌です。世界中の多くのミュージシャンがカバーしていますし、バッグパイプの演奏もめちゃかっこいいです。これを古代アナサジフルートで吹いてみました。
> アメイジング・グレイスを古代アナサジフルートで吹いてみた

「北米先住民族の遺産。古代の音色が現代に蘇る。」と題してアナサジフルートを8月から販売しています。それと同時にアナサジフルートの吹き方をブログに連載していまして。今まさに執筆中、かんぜんに昼夜逆転しています。

アメイジング・グレイスはドレミソラの五音階でできていて、運指を途中までしか覚えなくても吹くことができます。簡単だし美しいし練習曲にもってこい。試聴サンプルを録音したら思いのほか出来がよかったので、エコーなどかけてきちんと仕上げました。

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2008年09月23日

雲龍さんのアナサジフルート

古代アナサジフルートを復刻したコヨーテ・オールドマン本人の製作です。雲龍さんの所有。

雲龍さんは日本で屈指の笛奏者です。
彼はずっとアナサジフルートを探していて、てみる屋のことを探しあてたそうです。ようこそ。

Waken Spirits Flutes 工房のフルートを購入していただきましたが、どうしてもコヨーテ・オールドマンさん本人のフルートも入手したいとのことで、代行輸入しました。(長野に配送する前にこそっと写真撮影しました、こそっとでもないか。)

赤い地に黒と青の縄文模様がなんだか毒トカゲのようで、乾いたアリゾナの岩砂漠にぴったりの雰囲気です。文句なしにかっこいいです、うん。
雲龍さんがこれを吹くのを聴いてみたいです。
» 雲龍さんのオフィシャルサイト(ライブスケジュールなど)

2本のアナサジフルートの比較

てみる屋で販売している Waking Spirits Flutes のフルートとコヨーテ・オールドマンさんのフルートを比較してみました。

Coyote Oldman のフルート

古代アナサジフルートを復刻したコヨーテ・オールドマン本人が製作しているフルート。形状や全身のまか不思議な縄文模様は洞窟遺跡から出土したオリジナルの雰囲気をほぼそのまま再現しています。吹口の形状もほぼオリジナルどおりで、だから性能は Waken Spirits Flutes に若干劣ります。

素材はインディアンフルートで一般に使われているアカスギ。赤い生地に黒と青の毒々しい象眼模様が野蛮な雰囲気を醸しています。価格は送料込で47,000円ほど。模様なしだと半額になりますが、正直がっかりするような見栄えなのでここはケチるべきではない。

「卸売りはしません」とコヨーテ・オールドマンさんから言われましたから。欲しければコヨーテ・オールドマンさんの通販サイト(当然英語)に行って自分で交渉して購入する必要があります。彼はコンサートやワークショップに奔走しているので、それに引っかかると最悪半年待たされます。本人在宅で在庫があれば2週間で入手できるんですが。そのへんバクチになります。

全長:76.5cm
キー:G#

Waken Spirits Flute のフルート

白地に淡い木目を生かしたシンプルな外観。ウレタン?で表面を磨きあげていてクラシックギターのボディのようにツヤピカです。YAMAHAのロゴが似合いそうな、西洋の楽器っぽい楽器…って雰囲気は伝わりますか?

吹き口は独自の工夫を凝らした形状で、コヨーテ・オールドマンさんのフルートよりも若干吹きやすく、音が大きく音色もはっきりしている気がします…気のせいかもしれません。

素材は洞窟遺跡から出土したオリジナルと同じトリネコバカエデです。価格は送料込で33,360円。世界楽器てみる屋(当然日本語)で売っていますから、入手しやすいといえばしやすい。
在庫があれば2日ほどでお届けできます。

全長:77.0cm
キー:G#(このへんの違いはないです)

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2008年09月21日

アナサジフルートの吹き方、運指 2

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートの左手の運指を覚えました。続けて右手も少しずつ覚えましょう。

上から4番目の指穴も押さえる

アナサジフルートの上3つの指穴は左手で押さえます。下3つの指穴は右手で押さえます。とりあえず下3つのいちばん上の指穴―いちばん上から数えて4番目の指穴―を右手人差指で押さえてください。
音階は上からミレドラソ#になります。
» 上からミレドラソ#

ソ#はなんだか暗い憂鬱な雰囲気の音です。この音は実はほとんど使いません。運指の練習として今だけ使います。

例題

1. ラードソ#ー
2. ラードレー
3. ラソ#ーレミーレー
4. ドーラー

» こんなふうに吹いてみました。

前回に説明したとおり、音の強弱に気をくばってください。いきなりマックスでプーッと吹きはじめてプツッと終わるのではなくて、一つ一つの音の形をきれいに出すように気をつけること。ぜんぜん違って聞こえます。

高いオクターブの出し方

3.の頭の「ラソ#」は2オクターブ目の高い音です。これは運指はそのまま、勢いよく吹いて鳴らします。唇をぎゅっと締めて少しだけ強めに吹くと細い鋭い息になります。ホースの先を指でつぶすと勢いよく水が飛び出るのと同じです。

ビブラートのやり方

長く伸ばす音は、途中からピーー~~~とビブラートをかけて音をゆらすといい感じになります。

笛は息を強く吹くと大きな音がしますし、弱く吹くと小さい音になります。息を「強く弱く強く弱く…」と交互に繰りかえすと、音がゆれてビブラートになります。ゆっくりあるいは速く、大げさにしたり控えめにしたり、いろいろやってみてください。

いまひとつ要領がつかめない場合は、笛を吹きながら「うっふっふっふっ」と笑うとビブラートができます。(ただそれではちょっと強すぎる、もっとジェントリーにします。)

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2008年09月11日

アナサジフルートの演奏デモをいただきました

お店で販売するアナサジフルートを探していたときのご縁で Lawrence Huff さんという千葉県在住の方と知り合いになりました。(彼はアナサジフルートを製作する工房の、その友人です。)ローレンスさんは以前から尺八をされていて、最近アナサジフルートを始めたのだそうです。
» ローレンスさんのアナサジフルート演奏デモ(2分41秒)

この力強くも憂鬱な音色は下から3番目の音によるものです。下から3番目の音は五音階に乗らない音なので通常は使いません。それをわざと多用して重苦しい雰囲気の演奏に仕上げています。

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2008年08月30日

アナサジフルートのガイドブックを入荷しました

アナサジフルートの素晴らしい演奏家で普及にも熱心なスコット・オーガストさんがガイドブックを出版しました。

『The Complete Guide to the Anasazi Flute』

アナサジフルートの概要・歴史からはじまって、構え方、唇の形、音の出し方、運指。それからアナサジフルートで演奏できるいろいろな音階について説明しています。

A4版サイズで全37ページ。手作り感あふれる装丁なのは、まさかスコットさん自身が製本したのでしょうか?全文英語です。
» 詳細はカタログページで

アナサジフルートの吹き方について、このブログでも連載中ですが。
スコットさんのからっとした音色のファンの方は、あるいは彼のガイドブックを参考にしてみてはいかがでしょうか。

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2008年08月28日

アナサジフルートの吹き方、雑記 1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
笛の演奏は複合的な動作です。なにもかも同時に動かす練習が大切です。

なにもかも同時に練習すべし

アナサジフルートの左手だけで吹ける短いフレーズを練習しましたが。

「そんな中途半端なことをするなら、両手の運指を覚えて指がすらすら動くようになってから、曲の練習に入るほうがいいのでは。」という意見があると思います。

そうですね、ふつうそうします。でも。笛の演奏は総合的です。運指、息づかい、舌づかい、他になにがあるだろう…なにもかも同時に動かして一つの音を作ります。たとえ運指を完璧にマスターしても息づかいができていないなら、よい音は鳴りません。

なにもかも同時に動かせるようになるには、なにもかも同時に動かす練習をするしかないと思います。

たとえば自動車学校でハンドル、アクセル、ブレーキ、バックミラー、サイドミラー…の一通りの使い方を習ったら、とにもかくにも校庭の簡単な練習用道路に出て実際に自動車を走らせるでしょう。少しずつ難しい道路に、そして最後は本当に街の道路を走る練習をします。

これを最初にサイドミラーだけ完璧にマスターして、そして次はアクセルをマスターする…のようにばらばらに練習していると、いつまでたっても道路を走れるようにならないと思います。
そんな感じに考えています。

アナサジフルートは一音一音で勝負

アナサジフルートは音域がせまく音数も少ないので、コンサートフルートのように、上昇下降する困難なフレーズをものすごいスピードで演奏して「魅せる」ということができません。

ゆっくりした曲を聴かせるためには、どうしても一音一音の聴かせ方を工夫することになります。なにも工夫せずにプーっと一本調子に吹くと、最初の数秒で聞き飽きてしまいます。小さな音からわっと大きくなったり、聞こえるかどうかぎりぎりの細い音をのばしたり。演歌の小節のように揺さぶったり。音数が少ない分、あの手この手です。

一音一音の聴かせ方が勝負だ、ということは極論すれば、一つの音しか鳴らせなくても曲の練習ができるわけで。だからこんな順序で練習を進めたらどうかと、考えたわけです。

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2008年08月24日

アナサジフルートの吹き方、実践 1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートの左手の運指だけでも覚えたら、さっそく曲を吹いてみましょう。

アナサジフルートは左手だけで「ミ・レ・ド・ラ」の音を出せます。これでさっそく曲を吹いてみましょう。ってもさすがにできることはかぎられます。短いフレーズを吹くだけです。
こんなフレーズはどうでしょうか。

ミーードレーーー
ラレーーーーーー
ラレーーーーーー
ラレーーーーーー
ドーーーーーーー
» こんな感じに吹いてみました。

運指よりも音の強弱に気をつけること

運指はたいしたことない、すぐ覚えられるでしょう。それよりも音の強弱に気をつけてほしいです。一つの音の中でも、うあっと音が大きくなったりすうっと小さくなったり、細くひらたくのばしたり。いろいろやっています。

私はこのフレーズを聴いた人が、凪いだ夜霧の海原でかいま見た怪物の影?みたいな印象を思い浮かべるようにと演奏しましたが。どうでしょう、成功したのかな。

「ええっ?私はそれは違うと思う。それならもっと…」と意見があるなら、ぜひ自分で考えた演奏を試してみてください。自分なりに音の強弱を変えて、長さも変えてみたり。いっそぜんぜん別のフレーズを吹くのもありです。
なにも考えないで指だけ動かすのが一番まずい。

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2008年08月21日

大きな笛の指穴を押さえるには

笛の指穴はふつう、指の腹(爪の裏側、指紋のある部分)で押さえます。
しかしlowDクラスの大型の笛(吹口からいちばん下の指穴まで44cm)になると、指穴を押さえることができない人も出てきます。指穴を押さえることはできないけれど、どうしても大型の低音の笛を吹いてみたい。そんな場合はどうすればいいでしょうか。

なせば成るが問題も

もしぎりぎり押さえられるのであれば努力でなんとかなります。私も最初は指穴を押えることができなくて、吹けない笛を買ってしまったと後悔しました。それでも思い出すにつれ未練がましく挑戦していたら少しずつ指が曲がるようになって、今では不自由なく吹くことができます。人間の身体の柔軟性には目を見はるものがあります。

とは言え、確かに私のようにムリして指穴を押さえることはできますが、結局、指が不自然に曲がって力んだ状態になっていますから、遅れたり疲れたりと、演奏上の問題を抱えてしまいます。

指の関節と関節の間で押さえるのが定番

縦笛、横笛にかぎらず大きな笛を吹くときには、写真のように指をまっすぐ伸ばして、指の関節と関節の間で指穴を押さえます。これは世界中の笛でそのようにします。ムリに指の腹で指穴を押さえるよりも本当はこちらの方がよいです。疲れないし速く動かせるし。

  • 薬指はふつうに指の腹で押さえてOK
  • 人差指と中指は、指の関節と関節の間で指穴を押さえる

私も練習します

諸事情から英国トニー・ディクソンのフルートとホイッスルを販売することになりまして、これをご縁に地元のアイリッシュパブで開催している練習会に参加することにしました。見れば講師の人もフルートを関節と関節の間で押さえています。ならば私も練習しましょう。他人にえらそうなことを言っておいて、自分ができないようでは実感を伝えることができませんし。ついでに、私は今まで一番下の指穴を右手小指で押さえていたのですが、薬指で押さえるように直します。

構えてみた感じ、不自然な力が入っていないので指は楽です。ぱたぱたと軽く動きます。しかしなんとも居心地の悪いもどかしい感じがします…どのくらいで違和感がなくなるでしょうか。
後日に結果報告しますね。
» アイリッシュミュージック練習会in福岡市中央区 『ザ・ケルツ』

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2008年08月20日

アナサジフルートの吹き方、運指 1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートは音を鳴らすまでが一苦労です。とりあえず鳴らせるようになった?なら左手の運指だけでも覚えましょう。

上の3つの指穴を左手で押さえる

アナサジフルートは上の3つの指穴を左手の人差指、中指、薬指で押さえます。指穴は指の腹(爪の反対側、指紋のある部分)で押さえます。

  1. おさらいです。指穴をぜんぶ開けてアナサジフルートを鳴らします。
  2. 一番上の指穴を押さえて音を鳴らしてみます。
  3. きちんと鳴ったらOK,もう一つ指穴を押さえて鳴らしてみます。
  4. きちんと鳴ったらOK,三番目の指穴も押さえて鳴らしてみます。

音がかすれてきた、鳴らなくなった場合は、指穴をぜんぶ開けて最初からやり直します。
音が鳴らなくなるときは次の原因がほとんどです。

  • 息の角度が狂ってきた…唇の形、笛の角度などを調節します。
  • 指穴をきちんと押さえていない…指穴はぴったりふさぐこと。

指穴を上から順に押さえると「ミ・レ・ド・ラ」に聞こえます。

» 上から順に指穴を押さえてミレドラ

吹くときのコツ

一音一音を「ふぉーっ、ふぉーっ」と唇で区切って吹くとやわらかい音になります。

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2008年08月16日

アナサジフルートの吹き方、音を出す1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートは音を出すのに一苦労です。音を出すために知るべきことはそれほど多くありませんが、自分で実際にできるようになるには長い練習が必要でしょう。

各部名称

便宜的に名前をつけておきます。

  • 歌口
  • 開口
  • 指穴

なぜ音が出るのか

アナサジフルートの吹き方は尺八と同じです。というか北米の演奏者―コヨーテ・オールドマンやスコット・オーガスト―がアナサジフルートを吹くにあたって日本の尺八を参考にしている節があります。尺八を吹く姿はTVでなら見たことあるでしょう。管を顎にあてて歌口に息を吹きかけて鳴らします。

息は、実はほとんど管の中に入りません。歌口の上をすべっていく感じです。息が歌口の上をすべっていくとき、歌口のエッジにひっかかり、薄く削げて空気の渦を巻きます。巻いた渦がノイズを発生し、管に共鳴して音になります。

唇の形

  1. まず無表情をします。自動車免許証の写真のような顔です。唇は閉じています。
  2. 唇を閉じたまま、上下の前歯の間に少しだけ隙間をあけます。
  3. そのまま息をゆっくり吐いてみてください。唇を閉じているので息が唇の手前に溜まってきます。
  4. 更に息を吐いてください。溜まった息に押されて上下の唇が前歯から浮きあがります。
  5. 更に息を吹くと、ついに唇の間から息がぷしゅーっと漏れてきます。

これが尺八の自然で理想的な唇の形なんだそうです。私はまだまだ力が入ったり、唇の端を引きしぼったりしてしまいます。最初は鳴らせるようになることが最優先課題なので、力が入ったり引きしぼったりしてもいいと思います。でもいつかは美しい音色で演奏できるように、頭の片隅にいれておいてください。

笛を唇にそえて、吹く

最初は運指を気にしないでください。指穴はぜんぶあけたままです。

  1. 歌口を唇の先ではさむように、笛を顎に当てます。
  2. その状態から先の要領で息を吐きます。いきなり音が出るかもしれませんが、そこはよいポイントではありません。
  3. 笛をほんの少しずつ下に傾けていきます。唇と歌口の間に少しずつ隙間があいていきます。
  4. どこかで笛が鳴ります。場合によっては顎に当てている笛の位置をずらしたり、顎を前後させて息の方向を調節する必要があるかもしれません。
  5. 鳴ったらもっとはっきりきれいに鳴るように試行錯誤します。

» アナサジフルートが鳴る息の方向を探す

吹けば鳴るように

笛を唇に当てて、吹けば鳴る。こうなって初めてアナサジフルートを鳴らせるようになったといえます。ここまで早くて数日コースで、この後、運指を覚えて音階を吹けるようになるのに数ヶ月。人に聴かせられる演奏ができるようになるには…。

難しいからこそ

なぐさめになる話を一つすると、あなたが大変だということは他の人も大変だということです。あなたがアナサジフルートを思いのまま吹けるようになったとき、他の人はちょっとやそっとではマネできません。

想像してみてください。あなたが小さな音楽会を開いてアナサジフルートを披露したとします。お客さんの一人が「すごい感動しました、ちょっと吹いてみていいですか。」とやってきて、へろへろっとあなたよりずっと素晴らしい演奏をする…まったくの初心者がですよ。あなたの面目は丸つぶれでしょう。

困難だからこそ上手になって、アナサジフルート教室を開いてお金を儲けてやろう、生徒さん相手に大きな顔をしてやろうと野心を持ってください。そしてそれは実際に可能です。アナサジフルートは前例のないまっさらな楽器です。先人はみんな千年も昔に死んでしまっています。今のあなたの言葉が正しいのです、言いたい放題です。

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2008年08月13日

アナサジフルートの吹き方、概説2

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
前回に続いて、スコット・オーガスト氏の記事を翻訳しつつアナサジフルートの概説です。
» アナサジフルート概説のオリジナルページ

歴史

アナサジフルートの歴史は西暦500年までさかのぼります。この時代、北米フォーコーナー地域の文化をバスケットメーカーと呼んでいます。ちょうど土器が作られはじめた時代で、機織りはまだでした。メサベルデの崖に家が建てられたりチャコ渓谷にプエブロ大集落ができる前の話です。人々は竪穴式住居―アースロッジ―に住んでいました。ココペリのような、壁画アートが最頂点に達した時代です。
アナサジフルートはココペリの笛です。

かつてニューメキシコでアステカのすばらしい住居跡を再建したアールモリスが、1931年に北アリゾナのプレイヤー・ロック―キャニオン・デ・シェイの近く―を調査していて、洞窟で四本の笛を掘り出しました。(後で彼はその洞窟にブロークン・フルート・ケーブと命名しました。)これらの笛は、内部を容易にくり抜くことができる芯の柔らかいトリネコバカエデでできていました。(南カリフォルニアの同様の笛もまた、芯の柔らかいニワトコカエデで作られます。)

またモリスは1934年に、キャニオン・デ・シェイの一部であるキャニオン・デル・ムエルトのムリー・ケーブで、同様の笛を見つけました。これらの中には指穴が5つだけの笛もありました。この5穴の笛は1900年代に確認されたホピ族の笛に一致します。つまり1,500年の歴史を生き延びたことになります!これらの笛はコロラド大学のボウルダー氏のコレクションであると報告されています。

モリスはナショナル・ジオグラフィック・マガジンの記事で、笛の埋まっていた状況をつぎのように説明しています。

老人の遺体―おそらくかつての長老または聖職者だったと思われる―の傍らにビーズ、かご、およびサンダルといったよくあるお供え物があって、バックスキンに包まれた笛が、片方の端が顎の下、もう片方の端が腿の間にくるように置いてありました。左側には木製の器具がたくさんあって、みな腐りやすいものなのですが、それらは珍しく非常に完全な状態でした。それらの中で目立つのは、骨を先端にかぶせたフリント製のフレーカ―これでナイフや矢尻を作ります―と、数本の槍と四つの見事な槍投器と、もう三本の笛でした。

注意
以上の私(スコット・オーガスト本人)の笛の研究において、特にモリス氏の発掘品に関して、私はまだ整理できていないので年代に食い違いがあるかもしれません。

…スコット・オーガスト氏の記事の翻訳は以上です。次回からアナサジフルートの鳴らし方を説明します。

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2008年08月10日

アナサジフルートの吹き方、概説1

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートは北米アリゾナ州の洞窟遺跡から発掘された1400年前の古い笛です。長尺を活かした豊かな低音と、オーバートーンによる華やかな高音が魅力です。
» アナサジフルートを吹いてみた

これからアナサジフルートの吹き方について説明していくわけですが、まず概説からはじめましょう。雑学として友だちに吹聴してください。
以下はアナサジフルートの研究家であるスコット・オーガスト氏のウェブサイトを翻訳しました。
» アナサジフルート概説のオリジナルページ

概説

ふつうのインディアンフルートとまったく別の笛です。
古代プエブロインディアン=アナサジの笛。マイケル・グラハム・アレン(別名コヨーテ・オールドマン)がこれを復元しました。彼は、歴史家と著者であり熱心なコレクタでもあるリチャード博士から提供された発掘品を寸法測定してこれを復元したのでした。

アナサジフルートは他のふつうのインディアンフルートのように西洋文化の影響を受けていません。その意味でアナサジフルートは本当の"ネイティブ・アメリカンの笛"なわけですが、以下で説明するように、世界中の笛と同じような特徴を共有しています。

アナサジフルートと近代インディアンフルートとの大きな違いは、音の出し方にあります。
近代インディアンフルートがリコーダのような構造をしているのに対して、アナサジフルートは管の縁を吹いて鳴らす笛です。管の縁を吹いて鳴らすやりかたは、世界のいくつかの古い笛に見ることができます。最も古いものの1つは中東のネイで、起源はピラミッドの時代までさかのぼります。ネイとカヴァルは現在のトルコで見かけます。管の縁を吹く笛で一番有名なのは日本の尺八です。南米西部にはケーナと呼ばれる笛があります。北米のホピ族ではいまだに祭事でこのタイプの笛を演奏します、南カリフォルニアでもインディアンたちがニワトコでつくった笛を吹きますが、もうあまり見かけません。

演奏技術

近代インディアンフルートとちがって、演奏者は音を出すために管の縁に唇を当てるやり方を学ばなければなりません。最初に音が出るまでに、初心者なら1時間~1週間かかるかもしれません。私(スコット・オーガスト本人)は幸運にも1時間で鳴らせましたが、4ヶ月経っても音を出すのに苦労することがありました。

アナサジフルートは単なる空洞の木管です。管の縁の薄い部分が歌口です。演奏者は下唇と顎で管の開口を塞いで、歌口の向こうへ息を吹きます。息を歌口に正しく当てないと音が出なかったり、キーキー鳴ったりします。

音階

アナサジフルートの全長は76cmで、一番下の穴は、頭から64cmのところに開いています。材質は杉。全部の指穴を押さえたときの音がG#で、驚くほど近代インディアンフルートに近い五音階です。ただし近代インディアンフルートがマイナー(ラの音からはじまる)なのに対して、アナサジフルートはメジャー(ドの音からはじまる)です。ドからはじまる五音階はドレミソラ、アナサジフルートはこれにミbが追加されています。

ピッチはG#,A#,B,C,D#,F,オクターブ上の音…です。
強く吹いて鳴らせるオクターブ上の音はG#,A#,B,C,D#,2オクターブ上のG#。
指穴を一つとばしにふさぐことによってG,F#,Eのような半音を出すこともできます

アナサジフルートの指穴の位置は近代インディアンフルートと違っていて、写真を見てのとおり上下の三つの指穴の間に大きなひらきがあります。

…長いので次回に続きますね。

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2008年06月25日

古代アナサジフルートで吹くおぼろ月夜

おぼろ月夜の説明は必要ですか。「菜の花畠に入り日薄れ…」からはじまる文部省唱歌です。作詞家の高野辰之と作曲家の岡野貞一が大正三年に発表して以来、この日本の田園風景をつづった美しい曲は今日までずっと歌い継がれてきました。

このおぼろ月夜を古代アナサジフルートで吹いてみました。

» アナサジフルートで吹いたおぼろ月夜
» もっと試聴するならこちらへ

…似合う、似合いすぎるっ。尺八によく似た音色が日本叙情を見事に表現しているじゃないですか。アナサジフルートにはファの音が無いので二カ所ごまかして吹いているとか、そんなことまったく問題ありません。

古代アナサジフルート(ココペリの笛)

Kokopelli-080401.jpg

アナサジフルートはアリゾナのアナサジ洞窟遺跡から出土した1400年前の笛です。同時期の壁画に描かれた笛を吹く男―ココペリ―の吹いている笛だとされています。ココペリは北米の古い古い精霊で、笛を吹いて春を呼び雨を降らせ、山野に緑を芽吹かせると伝えられています。

まあそういう意味では、おぼろ月夜はぴったりかも。

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2008年06月17日

ホピ族の笛の運指

「ホピ族の笛とココペリの笛―古代アナサジフルート―を販売するっ」と、新年に誓ってすでに半年…いつ販売できるのでしょうか。

一本だけ入手したサンプル品はどうしても欲しいというお客さんに譲ってしまいました。んでドレミがわからないと困るでしょうから、運指表です。

2オクターブ目のシが出ないのは、元もとそういうものなのかそれともこの笛自体のクセなのかよくわかりません。鳴らし方は尺八やケーナと同様です、尺八に近いかな。ケーナほど立てて構えません、もう少し下向きというか寝せて構えます。

右はコヨーテオールドマンの演奏。吹いているのはアナサジフルートですが、唇の形はホピ族の笛もほぼ同様です。

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2008年06月07日

ホピ族の笛が届きました

1月に頼んだホピ族★の笛が昨日とどきました。海外との取引ではこういうことがあります。笛をもってきた郵便配達人と「私も春に自動車の部品をヨーロッパから取りよせたんですが…とどいたのが5月末で」「それではせっかくのゴールデンウィークがパーですか」などと詮ないグチをこぼしあいました。

ホピ族の伝統的な笛です。ソプラノリコーダーのほぼ2倍の大きさ。変則的な指穴、尺八よりも簡単な吹口。

廉価な無地バージョンを注文したのですが、コヨーテオールドマンが「待たせたおわびに」とはりきって特別バージョンをつくってくれました。新作アルバム"UNDER AN ANCIENT SKY"のジャケットを思わせる妙にスモーキーな虹色のペイント。コヨーテの親子が虹の上を跳ねている姿が彫りこまれています。

ふつうのインディアンフルートがどちらかというとしんみりしているのにたいして、ホピ族の笛は華やかで明るい音色です。尺八を吹ける人ならすぐ吹けるでしょう。ケーナを吹ける人は…吹口の形がちがうので練習が必要だと思います。
アリゾナのメサ(テーブルマウンテン)に響きわたるのを想像しながら吹いてみました。
» ホピ族の笛の音
» もっと試聴するならこちらへ

ホピ族の笛は世界楽器てみる屋で販売する予定です。ただ今コヨーテオールドマンさんに熱烈ラブコール中、音沙汰なし。あうぅ。

★ホピ族

北アメリカインディアンの一部族。最も古い歴史を持つ部族で、サウスウェストのメサでトウモロコシを育てる自給自足の生活を営んでいる。ナガサキ・ヒロシマの原爆投下を予言し、1976年に国連総会で世界平和を訴えた。

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2008年05月15日

古代アナサジフルートの運指

古代アナサジフルートを入手したものの運指が分かりません、とのお問いあわせがありましたので、吹き方云々の説明に先んじて掲載しておきます。

アナサジフルートは音が高くなるにつれて指穴が利かなくなるため、このような変わった運指になっています。このへんが「楽器として不完全」と私が言っている所以です。…石器時代の昔に忘れられた古い笛にすばらしいものを求められても、困る。

同じ運指でいろいろな違った音が出るのは、倍音によります。このへんはラッパににています。なんとなくラッパっぽく聞こえるのも、そのせいかもしれません。
» 過去の記事を参照のこと

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2008年05月05日

ココペリの笛を吹いてみた

古代アナサジフルートは北アメリカ・アリゾナの洞窟遺跡から発掘された1400年前の古い笛です。もちろん本物は博物館に保管されていて、これはコヨーテ・オールドマンが復刻したレプリカ。

かなり大型の笛です。となりにならべたG管の横笛のほぼ2倍。完成された楽器とは言いがたく音程が不安定で、指穴があまり役にたちません。2オクターブめの音階は倍音で演奏します。倍音はスピーカーのハウリングと同じ質の音なので、ものすごく高い音が鳴っているように耳を錯覚させます。最初に聞いたときは「4オクターブくらい出てるっ?」と驚きましたが、ほんとうはせいぜい2オクターブちょっと。

コヨーテ・オールドマンの「エントランス」をちょっとだけ吹いてみました。
» コヨーテ・オールドマンのまね(「エントランス」)
» もっと試聴するならこちらへ

あらためて自分の演奏を聞くと、なんだかアルプスのホルンのようでもあります。倍音を使っているのとメロディーラインのせいでしょう。

Kokopelli-080401.jpg

そうそう、
同じアリゾナのチャコ渓谷の壁面に描かれたココペリの絵をご存じなら、あれの吹いている笛がこれです。ココペリはこの笛を吹きながら春の雨を呼び、大地に緑を芽吹かせるのでした。
なかなか縁起よさげな笛。

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