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2012年09月12日

BIABのオーディオコードウィザードのヒント 4

Band-in-a-Box(略してBIAB)は自動で楽器を伴奏してくれる便利なDAWです。楽器が弾けなくても打ちこみが苦手でも、音楽作品を作ることができます。オーディオコードウィザード(略してACW)はBIABの機能の一つです。mp3やwmaなど音楽ファイルを読みこんで、コード進行を逆算します。オリジナル曲の音さえあれば、コード進行を決めて伴奏をさせて、私だけのカバー曲を作ることができます。ここではACWの使い方について、そのヒントを挙げています。

もう一度マニュアルを読もう

ACWは分かりやすい機能ではありません、もう一度きちんとマニュアルを読みましょう。「使ってみて分からなくなったらマニュアルを読む」という、いつものやり方は通用しません。つか、それで手に負えなかったからこんな怪しげなブログの記事にすがっているわけでしょう。謙虚にもう一度マニュアルに目を通しましょう。少なくとも「ACWではこんな操作ができる」という要点だけでも頭の中にリストしておいてください。

私も既にマニュアルに書かれていることは書きません。マニュアルは読んだ、概要を頭に叩きこんだ。ということを前提に説明します。

作業の流れはこんな感じ

私の場合、ACWを使って音楽ファイルからコードを逆算する作業は、だいたいいつも以下のような流れになってます。

  1. ACWを呼びだす
  2. 拍子を設定する
  3. 第一小節を設定する
  4. 小節の区切りを正しくする
  5. コードを簡単にする
  6. 紙にメモる
  7. BIABに解析結果を返す
  8. 曲の要所に印をつける
  9. 多数決でコードを正しくする
  10. 耳で聞いてコードを正しくする

ACWを呼びだす

BIABのファイルメニューにてACWを呼びだし、解析するmp3やwmaなどの音楽ファイルを指定します。この手順は間違えないでしょう。

そういえばmp3だったかwmaだったか、著作権がどうとか?でACWに読みこめないことがありました。(私が所有しているCDなのに。)こんな場合もwavに変換できるなら、ACWに読みこませることができますよ。

拍子を設定する

解析する曲が3拍子なら3拍子、4拍子なら4拍子に設定します。じゃあ5拍子の曲は?7拍子は?3拍子の曲なんだけどサビの直前だけ4拍になっているのは?といった 詳細な話はこちらの記事にまとめました。 ふつうは3拍子か4拍子の二択で決まりでしょう。

第一小節を設定する

ACWは曲を小節毎に区切ってコード解析します。そのいちばん最初の頭を設定します。っても例えば、だんだん音が大きくなって始まるフェードインの出だしは、どこが頭なのでしょうか? 詳細をこちらの記事で説明しています。

小節の区切りを正しくする

小節の区切りが正確でないと、隣りあったコードが混ざって正しく解析できません。各小節の区切りをマウスでドラッグして正しくします。これはもうひたすら手作業です。テクノ系などシーケンサ丸出しの曲は、最初の数小節を合わせただけで後はぴったり合ってしまう、ということもありますが。ピアノソロなどの場合は各小節の長さがてんでばらばらなので、最初から最後まで手作業で区切りを合わせるしかないです。面倒くさいですけど、これは機械には無理。人間にしかできない仕事です。 ちょっとしたコツなどをこちらの記事で説明しています。

小節の区切りは、ドラムなど杓子定規で律儀な楽器パートに注意すると分かりやすいです。ボーカルは自由闊達に伸び縮みするので参考にならないことがあります。

コードを簡単にする

解析結果のコードがやたらに複雑なときは、上手に解析できていない可能性が高いです。経験的に、解析結果のコードに9,11,susが付くときは疑わしいです。あるいは一つの小節の中に複数個のコードが出来てしまう場合も要注意です。(ほんとうに正しい計算結果かもしれませんが。)前の手順で各小節の区切りを正しくしましたが、わざと区切りを前後にずらすと、かえってうまく解析できることがよくあります。ほんとうによくあります。区切りをマウスでドラッグして前後にずらしてみてください。それでコードが簡単になったら万歳です。

紙にメモる

紙と鉛筆を用意して「伴奏が始まるのは何小節目」「1コーラスが始まるのは」「bメロは」「間奏は」「2コーラスが始まるのは」といった情報を忘れないようにメモして残しておきます。これは後々ものすごく役に立ちます。どんなに面倒でも(簡単な曲だから覚えておけばいい)と思っても、必ず紙に書きのこしてください。曲によっては途中で拍子が変わるとか、一つの小節だけ拍数が違うとか、あるかもしれません。そのような情報はもうほんとうに必ず絶対に書きのこしてください。他には途中で曲のテンポが変わるところとか、一時的にゆっくり演奏しているところとか。

このような情報は、BIABに返すときにきれいさっぱり抜けおちます。BIABの画面を埋めつくす無秩序なコードの群れを見て(なんだ……これ……)と絶句しても、後の祭りです。

  • BIABに解析結果を返す
  • この手順は間違えないでしょう、ボタン一つです。私は基本的にテンポマップを作りません。(後で消すのがたいへんなので。)解析に使ったオーディオデータも消します。(障害なのか、後からどうしても消せなかったことがあります。)そのような付加価値的な情報がなくても困らないように、前の手順で紙に書きのこしたのでした。

    私は難解なメロディーを耳コピーしなければならない場合にだけ、渋々オーディオデータを残します。BIABの自動伴奏とオーディオデータを聞きながら、音符を打ちこみます。

    曲の要所に印をつける

    BIABに解析結果を返した直後は、画面いっぱいに無秩序なコードが広がっている状態で、とりつく島がありません。前の手順で残したメモを参考に「ここから1コーラスaメロ」「aメロ繰りかえし」「bメロ」「間奏」「2コーラスaメロ」……というふうに、小節に印を付けていきます。BIABって小節毎に”aパート””bパート”って設定できるでしょう、演奏の雰囲気ががらっと変わるあれです。あれで印を付けます。

    多数決でコードを正しくする

    例えば1曲の中で同じフレーズを3コーラス歌っているとします。この3コーラスって、よっぽど凝った作りの曲でないかぎり、きっとコード進行は同じはずですよ。前の手順で付けた印を頼りに、同じフレーズのコードをずらずらと紙に書きだし見比べながら、本当のコードはなんだったのか、多数決で推理します。

    例えば3コーラスの最初のコードがそれぞれ「G」「G9」「Gsus」だったなら。(Gなのは間違いないな、Gナントカだ……単純にGなんじゃないかな、9とかsusはノイズだろう)みたいに憶測します。あるいは「Gsus」「Gsus」「Gsus7」だったなら。(これはGsusだ。計算ミスじゃなくてほんとうにGsusなのだ。7はどうだろう、無視するべきか」みたいに憶測します。もう少し詳細を今後の記事で説明します。

    ここの本当のコードはこれに違いない!と確信できたら、そのとおりに手でコードを書きなおします。いや勘違いでした!ということもよくあるので、事前にBIABのファイルを別名で保存してバックアップしておくと安全です。

    ここまでの手順で、コードはほとんど正確になっています。

    耳で聞いてコードを正しくする

    最後は自分の耳で聞いて、違和感があれば、ああでもないこうでもないと修正します。明らかに間違いらしい複雑なコードでも聞いて違和感ないときがあります。そういうのはまあいいかと見逃します。あとたった一カ所だけ、どうにもおかしいのだが正解が分からず数時間悩んだ、ということも昔はありました。

    私はこの作業をするとき、どんな曲でもハ長調またはイ短調に移調して作業します。いつもいつもいつもいつも、ハ長調またはイ短調のコードだけを修正してきたので、今では、ハ長調とイ短調だけは、コード進行が分かるようになりました。(ここでこんなコードを使うはずがない、おそらくこのコードが正解)と感が働くようになりました。

    「BIABには教材的な側面がある」と誰かが2チャンネルで発言していました。名言です。形から入っても数年やっていれば一通りのことはできるようになるものです。

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    2012年09月11日

    BIABのオーディオコードウィザードのヒント 3

    Band-in-a-Box(略してBIAB)は自動で楽器を伴奏してくれる便利なDAWです。楽器が弾けなくても打ちこみが苦手でも、音楽作品を作ることができます。オーディオコードウィザード(略してACW)はBIABの機能の一つです。mp3やwmaなど音楽ファイルを読みこんで、コード進行を逆算します。オリジナル曲の音さえあれば、コード進行を決めて伴奏をさせて、私だけのカバー曲を作ることができます。ここではACWの使い方について、そのヒントを挙げています。

    苦手なことを無理強いしない

    ACWにはコードを上手に逆算できるタイプの曲とできないタイプの曲があります。つまりACWには得意な曲と苦手な曲があります。そりゃそうだろうなという話です。ACWの苦手な曲が事前に分かっていれば、(この曲は絶対に正しく逆算できないな……)と憶測がつけば、最初から楽譜を探すとか、いっそ諦めて他の曲を採用するとか、とかく時間を無駄にせずにすむでしょう。

    ACWの得意な曲

    ACWが上手にコードを逆算できるタイプの曲というのはずばり、BIABが自動伴奏するような曲です。ドラムがズンタタと正確にリズムを叩き、ベースがボンボンとオーソドックスにコードのルート音を鳴らして、ピアノやギターがシャカシャカと細かいリズムを刻みながらセブンスやテンションなどを暗示する。そんな曲を上手にコード逆算できます。

    テンポは、メトロノームで計ったように正確な方が無理なく逆算できます。

    経験的に、3拍子や6拍子よりも4拍子の方が良く逆算できます。

    拍子は3拍子でも6拍子でも4拍子でもなんでもとにかく、始めから終わりまでずっと同じで変わらない曲がいいです。

    「ワン・ツー・スリー・フォー!」で始まるきっぱりした出だしの曲は、曲の頭を決めやすいです。

    曲が途中で転調するのは……これは、逆算精度にはあまり関係ないです。そもそもACWは、曲が途中で転調したことを理解できないっぽいです。それどころか、その曲のキーはなにか?ということも実質は理解できてない印象です。(それこそ問題だとも言えます。)

    ACWの苦手な曲

    ACWが上手にコードを逆算できないタイプの曲、苦手な曲というのは、得意な曲の反対です。何よりもベースの演奏がオーソドックスであることが重要です。ベースが以下のような演奏をすると、逆算精度は極端に低下します。

    • F/Gのようにベースがコードと関係ない音を弾く
    • ベースがセブンスやテンションの音を弾く
    • ベースがリードギター顔負けの複雑なフレーズを演奏する
    • そもそもベースらしい音がない。マンドリンの甲高いシャカシャカした伴奏に合わせて歌うとか

    とにかくトリッキーなベース演奏をものすごく嫌います。これに関してはユーザがほとんど補正できません。致命的です。同様の理由で、コード進行の概念がない種類の民族音楽や中世ヨーロッパの古楽なども正しくコードを逆算する事ができません。(ユーザとしては、こういう音楽こそまさにコード進行を提案してほしいのですが。)

    メロディーだけの曲、アカペラの曲などは情報が少なすぎて正しく逆算できません。

    3拍子や6拍子の曲は、4拍子の曲と比べて正しく逆算できないリスクが高いです。3拍子や6拍子はダメだ、ということではありません。むしろすんなり逆算できるケースの方が多いのですが。万が一うまくいかなかった場合に、いろいろと面倒なノウハウを駆使することになります。

    途中で3拍子から4拍子に変わる、サビの前の一小節だけ一拍長く伸ばす、といった曲も面倒です。ACW自体には苦手意識はないのですが、ユーザがそれをACWに理解させるのに苦労します。そもそもBIABはそのような構造の曲を易しく扱える仕組みになっていませんし…

    だんだん音が大きくなって曲が始まるフェードインの出だしは、曲の頭をどこにすればよいか悩みます。これはACWではなくユーザ側の問題ですけど。

    まずはACWの得意な曲で練習

    BIABの数ある機能の中でも、ACWは使いこなすのが難しい機能の筆頭です。「どうにもACWをうまく使いこなせない」という人は、自分の趣味はひとまず脇に置いて、ACWの得意な曲を使って練習してみてはいかがでしょうか。

    • 4拍子であること
    • テンポが正確(というか機械的)であること
    • 「ワン・ツー・スリー・フォー!」で始まるきっぱりした出だしであること
    • ベースの演奏がオーソドックスであること
    • ベース、ドラム、キーボードにギターなど、一通りの楽器が使われていること
    • 曲のジャンルは往年のポピュラーソングなどがお勧め

    特に打ちこみで作ったMIDI演奏の曲はどこか機械くさいので、音声ファイルになっていてもACWで逆算しやすいです。YouTubeやニコニコ動画でそのような作品を探して使ってみてはどうでしょうか。

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    BIABのオーディオコードウィザードのヒント 2

    Band-in-a-Box(略してBIAB)は自動で楽器を伴奏してくれる便利なDAWです。楽器が弾けなくても打ちこみが苦手でも、音楽作品を作ることができます。オーディオコードウィザード(略してACW)はBIABの機能の一つです。mp3やwmaなど音楽ファイルを読みこんで、コード進行を逆算します。オリジナル曲の音さえあれば、コード進行を決めて伴奏をさせて、私だけのカバー曲を作ることができます。ここではACWの使い方について、そのヒントを挙げています。

    ってもできるだけ使わずに済ませたい

    ACWはどんな曲でもコード進行を完璧に逆算してくれますか?まさかそんな夢のような機能があるはもなく、ACWの精度は正直、発展途上の品質です。少しでも正しく逆算できるように、ユーザがACWの動作をきめ細かに調整してあげる必要があります。それでもとんちんかんな結果を返しますから、最終的にユーザが自分の耳で判断してコードを修正しなければなりません。

    だからまず最初の判断として、ACWを使わないで済ますことはできないか、と考えるべきです。「そんな面倒くさいことをするならいっそ自分の耳でコピーした方が早い!」というなら、まさにそれがいちばん早いです。大事なのは、自分の音楽作品を完成させることです。折角BIABに用意された機能だから…と意地になってACWを躾けようとしたところで、あまり意味ないです。可能な限りACWを使わない方針でいきます。

    まず楽譜やMIDIデータを入手できないか、とあちこち探すべきです。ACWに頼るのは、それらが見つからなかったときの最終手段です。っても最新の曲や異国の珍しい曲をカバーしようとすると、どうしてもその最終手段に訴えることが多くなりますけど。

    楽譜のいいところ

    楽譜のいいところはもちろん、懸案のコード進行が一目瞭然だということです。きちんと明記されてるわけですから、もうぜったいに間違えません。

    また速すぎてとても聞きとれないギターソロなど、きちんと音符で記されていることも有り難いです。BIABの伴奏はどうしても、以前どこかで聞いたような風になります。イントロやサビパートの特徴的なフレーズだけでいいから、楽譜を見ながら手で打ちこんでやると、作品の完成度がぐっと高くなります。

    BIABにはフィオリトゥーラという機能がついていて、平坦なMIDI演奏を人が弾いているように加工してくれます。具体的にいうと拍子に乗せて強弱をつけたり、装飾音を追加してくれたりします。これはかなり優秀なので、フレーズを打ちこむといっても最低限の労力ですみます。音の高さと長さだけ合っていればいいです。あとはフィオリトゥーラがなんとかしてくれます。

    MIDIデータのいいところ

    MIDIデータにはコードが明記されていませんから、音楽ファイルと同様、コード進行を逆算させる必要があります。っても音楽ファイルよりはずっと正確に逆算できます★1 。

    なによりもMIDIデータのいいところは、最初から各楽器パートの音符データが完成していることです。もちろんそのまま丸ごと使えば著作権侵害★2 になりますし、それでは自分の作品だと胸を張って言えないでしょう。音符のほとんどをBIABの自動伴奏したデータに置きかえます。ただし、イントロやサビパートで使われる特徴的なピアノフレーズなどは、オリジナルのMIDIデータを流用すると作品の完成度がぐっと高くなります。

    一般的な話として、アマチュアが打ちこんだMIDIデータは、音のベロシティ(強弱)が一定です。手作業で一音一音きめ細かく強弱を指定していられないというのが実情です。だからフィオリトゥーラを使って人間が弾いているかのように加工してやれば、オリジナルのMIDIデータとは見違えたように生き生きした演奏になります。それこそまったく別のMIDIデータになります。

    例として東方Projectの『天衣無縫』をお聞きください。(聞くのは伴奏ですよ。)

    これはお借りしたMIDIデータをコード逆算して自動伴奏したものです。ピアノパートもBIABの自動伴奏ですが、一部だけ、オリジナルのMIDIデータをフィオリトゥーラで加工して使いました。これによって『天衣無縫』らしさ?をよく表現できたと評価しています。

    お金で済む話ならお金で済ませるべき

    古くから知られたポピュラーな曲なら、楽譜もMIDIデータもネットを探せばフリーでダウンロードできることが多いです。それがダメでも、楽譜ならダウンロード販売していたりします。私が利用している販売サイトは一曲300円くらいです。

    「ACWで逆算すれば無料なのに、金を払うなんてもったいない!」と考えた方へ。社会人になったらそういう発想は卒業しましょう。

    ACWでコードを逆算するのは大変な作業です。私だと一曲で3時間~6時間くらいかかかります。コンビニでバイトすると時給が750円として、3時間バイトとしたら給料は2,250円。これなら3時間コンビニでバイトして2,250円もらって300円払って楽譜を入手する方がだんぜんお得です。まっとうなサラリーマンなら時給は2,000円以上しますから、楽譜があるのに買わないなんて選択肢は考えられません。立派な大人は、常に自分の人生の価値を考えるべきです。(お金を払った方が得)と判断したら、躊躇なくぽんとお金を払うのがカッコイイです。

    MIDIデータを探したが見つからない。楽譜もないし販売もしていない。
    そのような絶望的な状況で、はじめてACWを使います。

    ★ 音楽ファイルよりも正確に逆算できる
    MIDIデータからコード進行を逆算する機能は、ACWとはまた別の機能です。扱う情報の形がぜんぜん違うのだから当然です。ユーザからして見ると、音楽ファイルを逆算させる場合とMIDIデータを逆算させる場合で、呼びだすべき機能と表示されるダイアログがまったく別になります。操作やパラメータの調整もまったく別です。MIDIデータを逆算させるのはACWを使うのとはまた別のコツがあります。それはまた別の機会に説明しましょう。

    ★2 丸ごと使えば著作権侵害
    既存の曲にはまず、その作詞者・作曲者・演奏者に著作権があります。そしてそれのMIDI作品には、MIDIデータを打ちこんだ人に著作権があります。既存の曲をカバーするには、これらの人たち全員の著作権を守る必要があります。(MIDIデータを打ちこんだ人が作詞者・作曲者・演奏者の著作権を守っているどうかはまた別の問題。)

    ニコニコ動画では、著作権の在処や参考にした親作品を公に明記するコモンツリーという機能がるので、有り難いです。なくても「あなたのMIDIデータを流用させて頂きました」とメールで一報する必要はあるでしょう。最終手段として、製作した本人がそれと分からないほど、MIDIデータを徹底的に加工します。

    うーん改めて考えたのですが。
    MIDIデータがまったく楽譜どおりである場合、それは誰が打ちこんでも同じ結果になるわけですから、そこに個性は認められません。だからMIDIデータを打ちこんだ人に著作権はないはずです。「楽譜を見て打ちこみました」と公言している人のMIDIデータを流用する際は、打ちこんだ人の著作権については心配しなくていいはずです。

    「ジャズアレンジしました」というようなMIDIデータは、そこに打ちこんだ人の個性が込められていますから、流用する際には著作権を考慮する必要があります。「耳コピーしました」というケースも、ヘンな話、聞き間違えた音符を打ちこんでいればそこに個性が込められていますから、流用する際には著作権を考慮する必要があります。

    MIDIデータを打ちこんだ人に著作権がない場合でも、苦労して打ちこんだという事実は残ります。それを流用して楽させてもらう以上、打ちこんだ人に対してなんらかのサンクスとリスペクトを払うべきでしょう。

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    BIABのオーディオコードウィザードのヒント

    楽器が弾けなくても打ち込みができなくても曲を作れる

    Band-in-a-Box(長いので以降BIABと記述)はDAW★1 です。

    非常に毛色の変わったDAWでして、C,Am,Dm,G7などとコードを入力し「クラシックのモーツァルト風」「ビートルズのイェスタディ風」「カントリーのジョン・デンバー風」などと演奏スタイルを指示すると、コード進行に従ってそれらしい雰囲気で自動伴奏してくれます。ふつうの音楽ソフトのように一つ一つ音符を打ちこまなくてもMIDI音楽作品を完成させることができます。

    伴奏の楽器はベース、ドラム、ピアノ、ギターといったありがちな編成の他に、演奏スタイルによってはケルトハープが入ったり、バンジョーやマンドリンが入ったり、ギンギンのディストーションギターが入ったりします。オーケストラ風の演奏スタイルだとバイオリンやチェロなどのコンサート楽器が使われます。

    BIABの自動伴奏はほんとうに人が弾いているように生き生きしています★2 。(おそらくMIDIキーボードやMIDIギターを実際に演奏したデータを使っているのでしょう。)「俺は一から十までぜんぶ自分で音符を打ちこむ硬派だぜ」と自認する人も、少しだけ主義を曲げて、音数の多いピアノやギターだけでもBIABの自動演奏を利用してみてはいかがでしょうか。
    要するに世界楽器てみる屋の主人がお勧めするDAWだってことです。

    私がYouTubeやニコニコ動画に投函しているすべての演奏動画は、伴奏はすべてBIABに自動伴奏させました。BIABの自動伴奏がどれほどの品質かは、私の演奏動画の一群を見てもらえば、ある程度は実感できると思います。
    YouTube: http://www.youtube.com/user/temiruya
    ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/user/3649418

    一例としてPS2のゲーム『ICO』のエンディングをどうぞ。(聞くのは伴奏ですよ。)

    ドラムは打ちこみではだめだ、という通説を伺っていますが。どうでしょう。私はドラムについては素人なので、まるでほんとうに叩いているようにしか聞こえません。他のギターにしろベースにしろ専門外の楽器については、実際に人が演奏しているようなリアリティを感じます。私としては、アマチュア作品ならこれで十分に使える音だと思ってますよ。

    曲さえあればコード進行がわかる

    以上は前置きでここから本題。
    オーディオコードウィザード(長いので以後ACWと記述)はBIABの中の強力な機能の一つです。CDやYouTubeの曲を解析してコード進行を逆算します。先ほどは「C,Am,Dm,G7などとコードを入力し」と説明しましたが、mp3やwmaなど音声ファイルがあれば、その作業も必要ありません。オリジナル曲の音さえあれば、それを元にコード進行を作り演奏スタイルを指定して伴奏させて、私だけのカバー曲を作ることができます。

    以降、数回にわたってこのACWの使い方を説明します。

    多くを期待せず使える範囲で使う

    音を聞いただけでコード進行を逆算できるなんて、きっとすごい技術を使ってるんだろうな。最新の音楽理論とか使って難しい計算処理をしてるんだろうな。などと想像しますか。

    実際、そんなおいしい話なんてあるはずもなく。ACWは発展途上の機能です。かなりとんちんかんな逆算結果を返します。2チャンネルのスレッドでも「使い物にならないだろう」という評価を多数見かけます。

    できるだけ正確にコードを逆算できるように、かなり細かくユーザがACWを調整してあげる必要があります。それでも返す結果は完璧とはいえませんから、コードが出来上がった後も、ユーザが自分の耳で聞いておかしなところを修正することになります「そんな面倒なことをするなら最初から自分で耳コピーした方が早い!」と思っちゃいましたか。それができる人についてはまったくそのとおりで、自分で耳コピーするのがいいです。ACWを使う理由はありません。

    コードのことが少しだけ分かるエンジニア気質の人向け

    ACWが返す逆算結果はどうしても不完全です。最後はユーザが自分の耳で聞いて修正する必要があります。だから右も左も分からない音楽素人では、ACWを使いこなすことはできません。かじった程度でいいから、コードのことを分かっていなければなりません。そして自分で一曲まるごと耳コピーするほどの力量はなくても、いくつかのコードを聞き比べて(ここのメロディーにいちばん合うのはこのコードかな?)と、何らかの判定を下せる程度には、耳がよくないと務まりません。ってもきちんとコードを勉強した耳のよい人なら、自分で丸ごと耳コピーした方がだんぜん早いわけですし…

    そしてACWの内部ロジックに想いを馳せながらパラメータを微調節する作業は、エンジニアの仕事そのものです。

    現時点の完成度では、ACWを使いこなせる人は……いや違うか、「ACWを使って”有りがたいと思う”人」は、非常に限られた少数だと思います。一言で言うと、音楽のことを中途半端に理解している機械いじりが好きな人向け?

    ★1 DAW
    デスクトップ・オーディオ・ワークステーションの略で、SONARやPro Toolsのような、録音から加工・編集・ミックスダウンまで音楽作品の製作をすべて一手にこなす総合音楽ソフトを指します。まあ平たく「音楽ソフト」と言ってもそれほど外れではありません。なら分かりやすくそう言えって?

    この記事はDTM(パソコン音楽)についてある程度分かっている人、自分で実践している人向けに書いています。話を早く進めるために専門用語を使うことが多々あるでしょう。そこは(私には関係のない記事だ)と無視するなり、自分で調べて分かるなりしてください。

    ★2 生き生きした演奏
    BIABが出力するMIDIファイルの中身を見れば一目瞭然でして、一音一音毎にベロシティ(音の強弱)がきめ細かに設定されています。どんな楽器であれ、強弱をつけない平坦な演奏がきっと聞くに堪えないだろうということは、誰にでも想像できることで、だから音符を打ちこんで音楽作品を作るとき、いかに音に強弱をつけるかは非常に重要な課題です。それこそギターの場合はこう、ドラムの場合はこう、と楽器毎に解説書が出版されているほどです。

    自分で音符を打ちこむ場合、一音一音毎にきめ細かくベロシティを設定するのはなかなか重労働です。だからピアノやギターなど音数が多くて目立つ楽器だけでも、BIABの自動伴奏を使うといろいろ御利益があると思ってます。

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    2012年09月08日

    9月のディジュリドゥ吹こう会

    こんにちは米倉です。
    暑さが和らぎ、日中もだいぶ過ごしやすくなりましたね。
    さて今月のディジュリドゥ吹こう会のお知らせです。
    ぜひご参加ください!

    ●9月の福岡ディジュリドゥ吹こう会
    日時 9/24(月)18:00〜21:00
    場所 福岡市南市民センター音楽室(南区塩原2丁目8-2)
    参加費 施設使用料1,700円を参加人数で割ります。

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    質問です。


    夜分遅くに申し訳ありません。

    今度16弦ウィングカンテレを購入しようと思っているのですが、フル装備と標準装備の違いを教えて下さい!

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    2012年09月05日

    練習用GHBのチャ

    練習用GHBのチャンターリードとPSパイプのチャンターリードの違いはどのくらいあるのでしょうか
    PSパイプのチャンターにGHPリードをはめて演奏できたりするのでしょうか

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    2012年09月02日

    メールありがとうご

    メールありがとうございます。ポケットサックス三日坊主になってないですよf(^_^;数分でも毎日吹くようにしてます…と言いつつ昨日は吹けませんでしたが。子供は「ママうるさい」ダンナは「下手なサックスみたい」と言います。「下手なサックス」と言われるなら、練習し始めとしては上々かと(笑)
    今は運指表見ながら音階の指使いとか確認してます。+吹く時のピッチをもっと安定させたい。
    でも、他の楽器やってた経験からして、もっとエモーショナルな、「○○の□□みたく演奏したい」的なイメージを目標に練習するのもイイですよね。そっちもやりたいなあと思いつつ。

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    2012年09月01日

    民族音楽風 まど☆マギ『Salve, terrae magicae』

    民族楽器の音を使って魔法少女まどか☆マギカの次回予告の曲 『Salve, terrae magicae』 をやってみました。

    もともと練習用バグパイプの宣伝動画を製作していたのですが、伴奏パートだけできれいにまとまってしまったので、そのまま作品に仕上げました。

    今回は私は何も楽器を演奏していません。だからこの作品で使っている音は、すべてMIDI音源――VSTi★1 の音です。それにしては笛の音などほんとうに吹いているようで、いったいどうしたら打ち込みだけでこんなリアルな音を作れるのでしょうか。その辺を踏まえて、今回使用したVSTiについて概説します。

    Knagalis

    シタールやバグパイプなど、ドローン音――ずっと鳴り続ける音が入る民族楽器の専門のVSTiです。アラブやエジプトなどで使われる特殊な音階を選んで使えるようになっていて、西欧音階ドレミファソラシドに乗らない違和感のあるメロディーがリアルな味付けになっています。

    今回はトルコのウードを使いました。
    ウード自体はドローン弦を持たない弦楽器ですが、ドローン音を応用して、特定の音が耳に残る癖の強い残響を表現しています。

    Knagalisの特殊表現として、前に鳴らした音に重ねるように次の音を鳴らすと、フレットを押さえている左手をずいと滑らせるような音を出してくれます。ごくごく原始的なアーティキュレーション★2 ですが、ドローン音や特殊音階と合わさってなかなか本格的な雰囲気を醸してくれます。

    D-Pro

    百科事典的なVSTiです。
    ピアノ、ギター、バイオリンなどポピュラーな楽器から、マウンテンダルシマーや尺八、はてはSF的宇宙サウンドまで、ありとあらゆる音を出すことができます。これ一つあれば作品をとりあえず形にできるという、重宝なVSTiです。

    ピアノやギターなど、実在の楽器については生の音をサンプリングした音を使っているので、音はかなりリアルです。

    何でも揃っている反面、一つ一つの音は表現力に欠けます。(音がリアルなことと表現力はまた別の話です。)説明書によると、細かくコントロールすれば高度な表現ができるらしいのですが……逆に言うとそのためには細かくコントロールしなければならないわけで、それは面倒というか。それは機械のすることで人間の仕事じゃないよね?というのが私の感覚です。

    今回はブズーキの音を使いました。
    ほんとうはトルコのサズを使いたかったのですが、聞いてみると本物と似ても似つかない貧相な音だったので、ブズーキで代用しました。ちなみにブズーキは複弦の4コースです。ギターは単弦の6コースですから、MIDIファイルのギターパートをそのまま使うと、なんだかギターみたいに聞こえます。ですからギターパートから2つの音を削除してブズーキを鳴らしました。音数の少ない弦楽器の音は、いかにもシルクロードっぽい雰囲気です。

    ForestKingdom

    ファンタジーな世界観にぴったりな楽器ばかりを集めた趣味性の高いVSTiです。
    私にとっては「ああこれこれ!」という、なかなか的を射た楽器のラインナップでして、上のD-Proの次に使用頻度の高いVSTiです。

    今回はウドゥドラム、木の実のガラガラ、ジングルスティックとブルガリアン・ドゥドゥク(ブルガリアのリコーダ)を使いました。

    ブルガリアン・ドゥドゥクはずいぶん気合いが入っていて、アーティキュレーションを不使用のキーに割り当てています。写真の黄色い鍵盤がそれです。民族楽器の笛の音域はせいぜい2オクターブですから、これをピアノの鍵盤に当てはめたら、ほんの一部の鍵盤しか使用しません。そこで、余った鍵盤にアーティキレーションを割り当てるということをしています。たとえば低いドの鍵盤を押さえながら笛を鳴らすとぴょろぴょろ~と装飾音を入れます。低いレの鍵盤を押さえながら鳴らすとひょえ~と音をずり上げます。音の長さとベロシティ★3 、そしてアーティキュレーションで表情をつけると、まるでほんとうに笛を吹いているように聞こえます。

    ★1 VSTi
    ”VST規格の楽器”という意味で、早い話、パソコンにインストールして鳴らすソフトウェアのシンセサイザーのことです。MIDIキーボードをパソコンに繋いで、ふつうのシンセサイザーのように演奏することもできますが、それよりもSONARやProToolsといった音楽ソフトに組み込んで演奏するのが主な使い方です。おおざっぱに説明すると、音楽ソフトにピアノのVSTiを組み込めば、音符を打ち込んでピアノの音で自動演奏することができます。ギターのVSTiを組み込めば、ギターの音がします。

    数万円もする製品からフリーウェアまで、けっこうな数のVSTiが存在します。フリーウェアのVSTiでも、すごい掘り出し物があったりします。ネットで探してみるといいです。

    ★2 アーティキュレーション
    楽器を演奏するときの強弱、抑揚、表情、感情表現、といった意味です。上手にアーティキュレーションした演奏は、人間的で生き生きとしていて躍動感を感じます。反対にアーティキュレーションを欠いた演奏は、のっぺりとした面白みのないロボットのような演奏になります。なんとなく分かりますか?アーティキュレーションの善し悪しは、そのまま演奏の善し悪しに直結します。初心者の拙い演奏とプロの素晴らしい演奏の差は、そのままアーティキュレーションの差と言っていいです。

    ちなみに西洋音楽の楽譜にはアーティキュレーションを記録できません。「とりあえず楽譜どおりに間違えず演奏できるようになりました」という初心者の演奏が聞くに堪えないのは、まさにここです。楽譜には音の高さと長さしか書かれていません。アーティキュレーションの説明はないので、どんなに楽譜どおりに演奏したところでぜんぜん足りないのです。なんだかロボットのような演奏になってしまうわけです。

    プロも楽譜を見たところでそこの状況は初心者と同じですが。プロは自力でアーティキュレーションを加味することができます。音の高さと長さしかないぶっきらぼうなメロディーに、息継ぎやタンギング、音の強弱、装飾音など、ぜんぶの演奏技術を総動員してアーティキュレーションを付け加えます。

    初心者丸出しの演奏から”ちょっと聞けるいい感じ”な演奏にランクアップするには、アーティキュレーションを意識した演奏ができるようにならなければなりません。っても今まで述べてきたように、なんとも漠然とした話です。音楽教室で先生に「もっとアーティキュレーションに気をつけて!」と注意されたことがあるかもしれません。これは「もっと上手に演奏して!」と注意しているようなもので、どうしたら上手に演奏したことになるのか分からない以上、意味のないアドバイスであります。

    ★3 ベロシティ
    物理学では『速度』のこと、パソコン音楽では『勢い』『強弱』といった意味です。MIDI信号にベロシティという数値があって、大きな値のベロシティで音を鳴らすと強い音がします。小さな値のベロシティで音を鳴らすと弱い音がします。

    強い音と弱い音、というのはそのままイコール大きい音と小さい音、ということではありません。ってもまあ強い音というのはだいたい大きな音ですし、小さな音は弱々しく聞こえますけど。実際、フリーウェアの手抜きのVSTiだと、ベロシティの大小に従ってそのまま音を大きく鳴らしたり小さく鳴らしたりするだけのことが多いです。(そもそもベロシティなぞガン無視でいつも同じ大きさの音で鳴らす、という割り切ったVSTiもあります。)

    対して、高価な製品版のVSTiだと、たとえばピアノの音は、ベロシティが小さいと曇った小さな音がして、ベロシティが大きいとガツガツと鍵盤を叩く雑音を伴ったヒステリックな轟音がします。強い音と弱い音というのは、そいういう意味です。

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    2012年08月28日

    私のSONARのオーディオオプション

    お客さんから、ASIOドライバを使ってソフトウェアシンセサイザーを鳴らす方法について質問がありました。って何を言ってるのか分からない人は聞き流してくださいまし。この記事は専門用語が多いです。

    「ASIOが使えない」「ASIOを選択できない」「音が出ない」という障害は、実にありふれた、DTMをするときに必ずあたるハードルのようなものです。残念ながら、上手くいかない原因はその人毎の環境により千差万別なので、唯一の解決策というものがありません。近くにDTMの詳しい友人がいれば幸いですが…でなければ、私がそうだったように、機器の説明書とインターネットを首っ引きにして試行錯誤し、自力で解決することになります。いい事だと思いますよ。問題解決スキルの向上は人生の荒波を乗り切るために必須です。

    私のDTMの環境

    参考までに、私のDTMの環境を説明します。
    使用している音楽ソフトはSONAR8.5Producerです。見栄を張って最上位モデルを使っています。

    オーディオインターフェースはEDIROLのFA-66です。これはFireWireで繋がります。FireWireが速い!という知識があって、世の中にはUSB2.0で繋がるQUAD-CAPTUREが発売されていましたが、敢えてこちらを選択しました。後で確認したらFireWireの通信速度はUSB2.0と同等、むしろUSB2.0の方が速いくらいで、FireWireが速いなんてそれいつの情報!?この件については失敗しました。

    パソコンは自作でOSは32ビットのWindowsXpです。その時の最速のマシンを自作しようとすると、結局お店で新品の部品を購入することになるので、価格はメーカーの製品とあまり変わらなくなります。まあ趣味で自作しています。

    SONARのオーディオオプション

    ASIO関連の設定はオーディオオプションで行います。メニューで オプション>>オーディオ… を選択するとオーディオオプションのダイアログが表示されます。

    私はほどんどデフォルトのまま使ってます。ドライバモードをASIOに、ディザリングをPow-r2にしました。Pow-r2は音声の歪みは少ないがノイズが若干目立つ、との説明でした。どうでしょう、普段の繰り返し作業はデフォルトのトライアンギュラを使って、最終工程のmp3ファイル作成のときだけPow-r2でディザリングする、というのがよいかもです。

    ドライバモードでASIOを選べる環境なら、ふつうはASIOを選ぶのではないでしょうか。良い事はあっても悪い事はありませんから。敢えて説明すると、音声の出力先としてASIOドライバを使うと、ソフトウェアシンセサイザーが音を鳴らしてからスピーカーから聞こえるまでの遅延を小さくすることができます。パソコンにMIDIキーボードを繋いでソフトウェアシンセサイザーを弾いたら音が遅れて聞こえる、もたもたしてとても演奏できない、という障害は、音声の出力先としてASIOドライバを使っていないことが原因です。

    ドライバモードでASIOを選ぶと、作業用バッファのサイズなどいくつかの悩ましい設定が自動的に調節されます。これは助かりました。これは最上位モデルのProducerだからそうなのか、それともSONARという製品が全モデルそうなのか、分からないです。

    レイテンシはできるだけ小さくなるように設定して、2.9msec(MIDIキーボードを叩いてスピーカーから音が聞こえるまで2.9ミリ秒かかる)です。これは実用的には可ですが…専用の機器に搭載されたASIOとしてはちょっとお粗末な気がします。2.0msecを切ってほしいです。FireWireを選んだのはほんとうに失敗だったかもです。

    とにかく、私はASIOを問題なく使えていて、そのオーディオオプションはこのような設定になってます、という事しか言えません。後は自分で試行錯誤して解決するしかないです。

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