-- カンテレ ---- 楽譜置き場・試聴室 --
カンテレはフィンランドのお琴です。
カンテレでロシア民謡の『カチューシャ』を演奏しました。
ツィターで誰かが「プラウダから戦車分捕った時にミカさんが調子こいて弾く曲w」と評していました。プラウダ高校「いいからKV返せ」
ガルパンはいいぞ
ミカさんとかプラウダ高校とかいうのはガルパンネタなのですが。ここは知ってる前提で本題に進みます。
知らない方はぜひ映画『ガールズ&パンツァー劇場版』を御覧ください。っとこれだけは言っておきましょう。ガルパンはいいぞ、と。
チューニングについて
使用するカンテレは11弦以上です。
10弦では足りません。11弦カンテレを使用する場合はFキーにチューニングします。チューニング・スイッチ搭載モデルであれば、5つのスイッチを全部倒します。スイッチのない素朴なカンテレであれば、低い音から順に以下のようにチューニングします。
» A,Bb,C,D,E,F,G,A,Bb,C,D
左手を覚えるのが練習のほとんど
動画ではコード奏法を駆使して演奏しています。
コード奏法とは、例えばドレミの和音を弾くとき、不要なレファラシの弦を左手で押さえて鳴らないようにして、右手でその付近の弦をまとめてじゃらーんと弾きます。
この曲では以下の6つの和音を使います。
コード奏法では、弾いてはいけない弦を左手で押さえているので、右手のアタリ判定がものすごく広くなります。このへん?と見当つけて親指で弾いても、だいたい正しい音にヒットします。拳を握ってピアノの鍵盤を叩いて、それでまともに演奏できる感じですか。(なんでこれでメロディに聞こえるのだろう?)と、弾いてる自分でも不思議に思うことがあります。
コード奏法は左手が動くようになりさえすれば 、ふつうのハープのように弾くよりも、ギターよりもずっと早く簡単に曲をマスターできます。「弦楽器に憧れたがこの歳で始めるのはもう……」と断念しているおじさんおばさんにお勧めします。
左手をガイドにメロディを探す
左手の動きをマスターできたら、それだけでじゃんじゃん弾いて歌の伴奏ができます。まあいいや。
ここからメロディを付けていくのですが。基本的にメロディの音は、左手で押さえていない弦――空いてる弦の音を多く使います。ですからまずはその辺から音を探します。といっても状況からして候補の音は2つほどしか残っていませんから、簡単なお仕事ですよ。
この、左手で押さえていない空いてる弦は、右手で弾きます。
私は下手なので、まずは親指一本で弾くと決めてます。ただし親指だけに拘るとかえって難しい箇所が出てくるので、そこは人差指で弾いてみたり、更に中指も使ったりします。これはもう臨機応変というか、まずは親指だけで弾いてみて、問題があればその都度工夫する感じです。
一方でメロディの流れでは、左指で押さえてる弦も弾く必要があります。これは、押さえてる指で弾きます。動画を見ると、ときどき左手の指が弦を引っ掻くような動作をしています。
重要なテクニック『譲り』と『取り戻し』
希にですが、右手で左手の音を弾きたい、同時に左手で右手の音を弾きたい、という状況が発生します。例えば左手はCの弦を押さえていて隣のDの弦は空いているが、できればCの弦を右手で弾いて、左手でDの弦を弾きたい、という状況です。
このとき、左手で一時的にDの弦を押さえて、Cの弦を空けて右手に『譲り』、右手でCの弦を弾きます。そして直後に左手でDの弦を弾いてすぐにCの弦を押さえ直して『取り戻し』ます。右手と左手で担当している音を一時的に取り替えるような操作なんですけど、分かりますか。
カチューシャでは「君無き里にも春は忍び寄りぬ」の「無き」と「寄り」の2箇所でこの技法を使います。
動画を見ると、左手の指が横に動いて、直後に右手の親指が辺りの弦をかき鳴らし、再び左手の指が元の位置に戻るという動作をしています。左手の指が元の位置に戻るときにも弦を弾いているのですが……それは見えにくいかもしれません。
実際に演奏してみないとピンと来ないかもしれません。
「右手と左手の音を一時的に取り替える方法がある」と、それだけ覚えておいてください。必要になったとき思いだしてもらえたら幸いです。
付録)カラオケの伴奏を用意しました
私が動画で演奏しているカンテレの伴奏を、カラオケにしてニコモンズに登録しました。使ってください。これは…著作権フリーなので、有料会員でなくてもダウンロードできるはずです。
»カラオケ-プラウダ高校のカチューシャ
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