本物のエオリアン・ハープの音
ショパンの練習曲作品25-1『エオリアン・ハープ』は実在の楽器ですよ。19世紀のロンドンでは、街のあちこちでこのような音が鳴り響いていたはずです。まるでドーン・コーラス――地球が歌っているよう。
楽器があればもっと楽しい毎日
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ショパンの練習曲作品25-1『エオリアン・ハープ』は実在の楽器ですよ。19世紀のロンドンでは、街のあちこちでこのような音が鳴り響いていたはずです。まるでドーン・コーラス――地球が歌っているよう。
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チャカリナ――湯飲み型オカリナの内部構造、本邦初公開。
保温目的で二重底になった容器を見かけるが、その内側の隙間を利用して音を出す設計…指穴を開けてるので保温効果はゼロだけど。
きれいに割れた不良品を長く保管しておいた甲斐がありました。
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西欧に古くから伝わる大道芸。
今度ストリートやパブでスコティッシュやアイリッシュを演奏するときに使ってみたい。
世界楽器てみる屋の新商品です。
ウェブカタログは今から製作します。
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北米から取りよせた本物の骨の笛です。
獣や鳥の骨は、古代から笛の材料として重宝されてきました。
ドイツで発掘された世界最古の笛は確かハゲワシの骨で出来てたはず。写真は北米のファイヤーウインド・フルート工房が製作した――小さいのが鹿の脚の骨の笛で、大きいのが駝鳥の脚の骨の笛です。
……鹿はまあ、分かりますよ。
増えすぎると畑や森林を荒らす害獣になりますから、日本でも期間を限定して狩ってますし。でも駝鳥はどうよ、ワシントンなんたらに引っかからないの!?と心配になって調べてみたら、日本でもふつうに鶏みたいに飼育して、羽根や皮を取ったり、肉や卵を食べたりしてるみたいですね。
で、その骨の笛の出来映えなのですが。
一言で言うと、至らない。製作者は手を抜かずきちんと作っています、というのは伝わってくるのですが。他の工房の作品と見比べると、どうにも素人作業です。音はまあ良いです、きちんとチューニングしてるようです。そういうところはきちんと気を配っているのです。
強いて選ぶなら、ケーナ型の笛でしょうか。
なんというか、手間をかけるほど出来映えがみすぼらしくなるので、指穴を開けて吹き口を切っただけの素朴な構造なら、まだ鑑賞に堪えられそうなのです。
いくつかの懸案事項をクリアできたら、条件次第で販売してもよいと考えています。本物の骨の笛って、珍しいと言えば珍しいですから。
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楽器といえば、それが如何に美しい音色であるかということを競い謳われるものですが。
逆に醜い音、不快な音を出すための楽器も存在します。
ウォーターフォン(Waterphone)といいます。
楽器というより、映画やテレビの効果音に使う道具なんですけど。見かけはこのとおり、ステンレスで出来た前衛彫刻のような形をしています。中央の取っ手から少量の水を入れて、木琴のマレットで叩いたりバイオリンやチェロの弓で弾きます。叩いたり弾いたりしながらウォーターフォンを傾けると、音がぐらぐら揺れて酩酊しているような効果を生じます。
ウォーターフォンの音は、みなさん聞いたことがあるはずですよ。
例えばエルム街の悪夢でフレディが登場するときの、鉄の爪で壁を引っ掻くキーーーーッという耳障りな音や、非常階段を歩いているようなコツーンコツーンと虚ろに響く音です。この楽器はどのように演奏しても不安をかき立てる音がします。生理的に何かあるのでしょうね。
音楽ジャンルでいえばインダストリアルやダーク・アンビエンスなど、不健康なジャンルで使います。これがないと始まりません。何はなくともウォーターフォン。
ウォーターフォンの価格はこんなで16万円くらいします。
ぱっと見て自作できそうな物ですが……ステンレス材は溶接が難しいと聞きますし、薄い板や細い棒は溶けやすいので更に難しいでしょう。沢山の棒を間違えずに順々に取りつけていくのは、退屈な割に神経を使う作業だと察します。やってらんねえ!、という心情が価格のほとんどだという気がします。
とはいえ買う側としては最高でも4,5万円に抑えたいところ。
ときどき思いだしては探していて、ついに見つけました。
16万円の品と比べてスケール感がはっきりしています。棒と棒の間が広いので弓で弾きやすい、とも言えます。
夏休み前までには販売したい、販売価格は5~6万円になりそうです。
» ウォーターフォンを鳴らしてみました
» ウォーターフォンの販売を始めました、ウェブカタログはこちら
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ウドゥドラムは、西アフリカのナイジェリアに伝わる陶器で出来た太鼓です。
胴体を叩くとカンカンという高音が鳴り、穴を叩くとボインボインという非常にユニークな低音が鳴ります。ウドゥドラムが入るとどんな曲でもとたんにエスニック風になってしまうという、主張の強い楽器です。
フランスのテレソン工房に発注しておいたウドゥドラムが完成しました。
商品確認のために写真が送られてきました。うん、いつもながら美しい出来です。
てみる屋ではこの2つのモデルを販売します。
YouTubeの演奏動画など観察して私なりに厳選しました。価格ははまだ決めていませんが、常識的な価格になるでしょう。工房が製作している他のモデルについては、受注生産という扱いにします。
今から到着が楽しみです。
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デュエットオカリナは二つの音が出るオカリナです。一人で合奏できます。
和音で鳴り響くデュエットオカリナの音色は、聞く人にすごいインパクトを与えます。プロのステージでの掴みとして十分、忘年会や結婚披露宴の隠し芸としても重宝します。
デュエットオカリナを製作する工房は、私が知っているところで世界中で5件あります。うち2件は、私が既に取引しているノース・カントリー・ワークショップ工房と、ハインド・インストゥルメンツ工房。これに新しく、ウッドゥン・ボーン工房のデュエットオカリナがてみる屋の商品ラインナップとして加わります。
リコーダに似た美しい外観、輪郭のはっきりした音色、片手で演奏可能な1オクターブ+1音の音域、ふつうのオカリナですら珍しいチューニング機構付き。と、デュエットオカリナとしては最高のスペックではありませんか。
これが今まで世界中から年に2,3個しか注文が来なかったなんて、とても信じられないことです。「日本だけでも年に100個以上売れるよ」と工房を焚きつけた手前、私も自分の言葉に責任を持って、これからどんどん宣伝していきます。
早々に販売開始する手はずです。
写真を撮り終えてウェブカタログの文面を書き起こしているところです。
ウッドゥン・ボーン工房のデュエットオカリナを販売開始しました。
» デュエットオカリナのウェブカタログはこちら
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木で出来たソプラノリコーダほどの大きさの笛です。リガチャとリードは本物のテナーサックスの物を流用していて、木管に指穴を開けただけというシンプルな構造ながら、まるでサックスのよう……に聞こえないこともない音色で鳴ります。
来年始にでも販売する腹づもりなのですが、うーん……
販売するのに気が進まない理由はずばり、これってどう見てもザッフーン・ポケットサックスのパチモンですよね。指穴の位置も運指もまったく同じですし、独特のマウスピース形状もそっくりそのままです。このようになんの独自性もないただ真似ただけのパチモンの存在は、どうにも許しがたいです。
それでも販売する理由は……これも分かりやすい理由でして、音がいいのです。オリジナルよりも派手で鮮やかな――つまりサックスっぽい音がします。自分の気持ちに正直になってみるなら、私は今後、音楽作品を製作するときはオリジナルではなくこのウッドサックスを使う★1 でしょう。まあだからウッドサックスそのものの品質は評価しています★2 。
それにもし私より先に他の店がこれを販売したなら、私はとても悔しいです。一番乗りを譲る気はさらさらありませんし、何の考えもなく馬鹿の一つ覚えに安売りしてほしくない。そんなことになったらほんとうに腹が立ちます。
そうですね……私はこのパチモンを気に入ったのですよ。
★1 オリジナルではなくウッドサックスを使う
私は楽器を宣伝するために音楽作品を製作しますから、オリジナルのポケットサックスを宣伝する必要に迫られたら、もちろん演奏します。そうでない場面では――暇つぶしに吹いて遊ぶとか、他の楽器演奏のバックにちょっと使うとかそんな場面では、もうオリジナルの出番はないな、という話です。
★2 品質は評価している
私が評価しているのは音に関してのみです。上述したようにウッドサックスの音色は派手で鮮やかで、ピッチも正確です。しかし造作は二流というか足りないというか。北米インディアンフルートの艶やかな仕上げと比べると、はっきり見劣りがします。私は手にとって少なからずがっかりしました。
しかしながらいい加減に仕事をしているという雰囲気でもなくて。どうも単に経験が浅くて木工の知識がない、木材をどう扱うべきか分かっていない、という印象です。あと何年かすれば、造作も美しいあらゆる点でオリジナルを超える製品を作ってくれるものと期待しています。
パチモンを作るならせめてそのくらいの気概はほしいところです。
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ワイングラスのふちを指でこするときれいな音がします。音程の異なるグラスをそろえればメロディーを演奏することもできます。これをコンパクトな楽器にまとめたのがアルモニカです。
アルモニカの横長い筐体には太い心棒が横たわっていて、心棒にはガラス製のベルが大きいものから小さいものまで順序よくずらっと串刺しになっています。足踏みペダルを踏むと心棒がゆっくり回転し、それにつれてベルも回転します。回転するベルのふちに指を当てると…ワイングラスをこすったときの澄んだ音が響く仕組みです。
»こんな音
アルモニカを演奏する姿は足踏みオルガンを演奏する姿によく似ていました。音色は、あまりに純粋すぎて現実感がなく、今聴くとなんだか電子音のようです。
アルモニカは18世紀に西欧で大流行しましたが後に「神経に有害な音」との悪評が立ち、最後はピアノの台頭によって忘れ去られました。
アルモニカはベンジャミン・フランクリンが発明しました。
» アルモニカについて
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ウドゥドラムは、西アフリカのナイジェリアに伝わる陶器で出来た太鼓です。
外観は大きな壺の胴に500円玉くらいの丸穴を開けただけのシンプルなものですが。これがちょっと侮れません。胴体を叩くとカンカンという高音が鳴り、穴を叩くとボインボインという非常にユニークな低音★1 が鳴ります。ウドゥドラムが入るとどんな曲でもとたんにエスニック風になってしまうという、主張の強い楽器です。下はウドゥドラムを使った音楽作品★2 の例。
ウドゥドラムは、大きな陶器の壺を作れるなら誰でも作れますから、今では世界中の工房やメーカーが製作しています。
テレソン工房は、フランスでウドゥドラムを専門に製作している工房です。写真に見るとおり、伝統的な壺形からいろいろやり過ぎなデザインまで、たくさんのモデルを製作しています。
» !!! 販売開始しました !!! ウドゥドラムのカタログページはこちらです。
ウドゥドラムは高音が命です。あのユニークな低音は、実は誰がどう作っても出来ます。それに対して高音は、胴の素材や造作により神経質な影響を受けます。胴の出来が悪いとペチペチしたり、ゴツゴツと学校の机を叩いているような音になります。
テレソン工房のウドゥドラムの胴は、薄くて硬くて均一です。叩くとカンカンと乾いた気持ちのよい音がします。
テレソン工房のウドゥドラムは、一品ずつの手作りではありますが、工業的な手法を採用しているようです。そのため安定した品質のウドゥドラムを短期間で製作できるようです。そして価格も工業製品並みに安価に抑えてあります。
「すごく良いウドゥを見つけた!」と、このブログで紹介したのがもう2年以上も前のこと。当時はすぐにでも販売開始するつもりで、工房と商談を進めていました。工房も非常に乗り気な返事でした。
が……なんの理由だったか、そのまま何もせずずるずると今日に至ります。
その間「まだ販売しないのか」というお客さんの催促をいただいてまして。はい、ここらで本腰を入れて販売開始します。既に工房に対して、ご無沙汰の挨拶と2種類のウドゥドラムを注文しておきました。
以降の状況は、この記事にコメントをつける形で報告していきます。気になる人は一週間に一度くらい覗いてみてくださいまし。
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★1 ユニークな低音
「あ、この音知ってる!」という人がいるかもしれませんね。でもそれはきっと別の楽器、インドのタブラ(正確にはタブラ&バヤ)です。インドのタブラはマスターするのに長い年月の修行が必要です。しかしウドゥは誰が叩いてもこの音がするので、知っている人は”なんちゃってタブラ”としていろいろ重宝に使っています。
★2 ウドゥドラムを使った音楽作品
ウドゥドラムは、手に持って叩いたときの音は非常に魅力的なのですが。録音した音は、何かの間違いでは!?と疑うほどショボくなります。録音したウドゥドラムの音を迫力あるように聞かせるには、相当のアレンジ・スキルが必要ですよ。アマチュアのYouTube動画などで迫力あるウドゥドラムの音を聞いたら、(この人は相当アレンジの腕がいいな)と察してあげてください。私も明確にやり方が分かったらブログで説明します。
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