世界楽器てみる屋のお客さんから「すだれさんはアレイムビラ(Array Mbira)をご存じですか?」と尋ねられました。価格次第では購入できないかな、と。
アレイというのは"棚"、"ずらっと並んだ"という意味でムビラはカリンバのこと。だからやたらにキーのたくさん付いたカリンバかなと、探せばすぐに見つかりました。想像通りの外観で正直がっかりです。でもお客さんの依頼ですから(大きければいいってもんじゃないよ…)とプチグサれながら調べてみると…す、すげえぜっ。
この楽器の要はキーの配置です。
キーの配置がものすごく合理的です。「クラシック音楽論の基礎である五度進行の環を一直線に並べたら?」というのがそもそものアイディアと思うのですが。おかげで類を見ない操作性を実現しました。
- 4オクターブのメロディーを片手で弾けます。
- 手は同じ位置に固定したまま、指先だけで4オクターブ弾けます。
- 4オクターブ分の和音を片手で弾けます。
- どの和音を弾くときも手の形はいつも同じです。簡単に覚えられる。
- それを両手でやるからすごいことになります。
- 移調・転調に極端に強いです。
- 指の動きはそのまま、手全体を横にずらすだけでガシガシ転調します。
ね、ありあないっ?って感じでしょ。まるで魔法です。どういう仕掛けなのか、メーカーが無料で配布しているキー配置に関するドキュメントをアップしました。日本語でコメントを入れたので、ぜひ読んで、そして賞賛してほしい。このシステムを思いついた人は天才です。これ、歴史を生き残る楽器ですよ。
» アレイムビラの配置について(pdfファイル)
卸売りしていただけるのか早速確認してみます。
現地価格はケース代、送料など含めて26万円ほど。てみる屋で販売するならこの2割り増しの値段になると思います。卸売りの約束を取りつけました。今から詳細を詰めて、できるだけ近日中に商品化します。高額なので受注生産になります。(2008/11/08修正)
Array Mbiraの演奏 onYouTube
”Array Mbira”で検索するとたくさんの動画が見つかります。これはその一つ。
楽器があればもっと楽しい毎日
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