-- DTM・パソコン音楽全般(5) --

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2011年04月19日

新しいエフェクタを買いました

大学時代に友人からもらった音楽テープに、幻想的なギターの音が録音されていました。
今まではそれを聴いても単に(いいなあ)という程度の淡泊な印象でしたが。自分自身で演奏動画を制作するようになってから、ぜひその音を使ってみたい、と強く願うようになりました。

これはわりと知られたギター・エフェクトのようで、注意するといろんな曲で聴くことができます。私の好きな Colour Kane というフランスのバンドも多用します。つか、この音を多用するから好きなんですけど。
» 大学で友人からもらった音楽テープ
» Colour Kaneの曲

大昔から使われている音なので、ふつうに入手できるエフェクタの組みあわせで実現できるはずです。ほわーんと響くので、リバーブ、ディレイという残響系エフェクトを使っているのは間違いないでしょう。しかしながら、どうしてもこの音が作れません。なにか決定的に勘違いしている、場違いな所でありもしない落とし物を捜しているような感触です。

今では専用のVSTiエフェクタがある

答えが分からないまま、そろそろ一年以上になるので…ついに金で解決することにしました。

MHC Synthesizers and Effects社の『Space Effect』というVSTiエフェクタ★1 を購入しました。なんでもかんでもほわーんと響く音にしてしまうエフェクタです。試しに私の恥ずかしいカンテレ演奏に『Space Effect』をかけてみました。
» 私のカンテレ演奏(原音)
» 私のカンテレ演奏(Space Effectをかけてみた)

知識を金で買ったのだと納得している

『Space Effect』の価格は約3万円です。たかがこの音のためだけに3万円を支払った、と考えるとバカみたいですけど。まあバカなんですけど。

『Space Effect』には他にも256通りくらい?のプリセットが用意されていて、中には(これは私は思いつかないな)という奇天烈な効果も含まれています。そもそもこの手のエフェクトをドラムにかけたりするなんて使い方、私は絶対思いつきませんよ。

エフェクタやシンセサイザーに付いてくるたくさんのプリセットは、自分の常識を揺さぶるものとして意味があります。エフェクタという製品を買ったというより、エフェクタを使いこなす知識を買ったと思えば、3万円も安いものです。
早い話、3万円を取りかえすだけの作品を作ればいいです。

★1 VSTiエフェクタ
「エフェクタ」というと、ふつうはエレキギターに繋いで使う…赤や青などケバい色の小さな金属製のボックスで、いくつかツマミが付いていて、靴でガシガシ踏んで操作する、あのエフェクタを思い浮かべるかもしれませんが。

VSTiエフェクタはソフトウェア・プログラムです。パソコンにインストールしてパソコン音楽で使います。VSTiシンセサイザーも同様にパソコン音楽で使うソフトウェア・プログラムです。

VSTiエフェクタもVSTiシンセサイザーも、ものすごい数のフリーソフトが出回っていて、何十万円にも相当する機材がパソコン音楽ならただ同然で揃います。いい時代になりました。今回はフリーソフトを試して芳しくなかったので、ついに製品を購入しました。

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2011年02月07日

クリアな自宅録音を約束するiZotopeRX

自分で楽器を演奏して録音することを自宅録音、略して宅録といいます。自分のオリジナル音楽CDを製作したり、動画にしてYouTubeに投函したりするわけですが。

宅録はノイズ対策が肝心

自宅でノイズのないクリアな音を録音することは、極めて難しいです。性能のよいマイクとミキサーを用意しても、日常にあふれるノイズは止めようがありません。窓を閉めてエアコンのスイッチを切って、どんなに静かにしても、サーッというラジオのような音が混ざってしまいます。

ノイズが混ざってしまうのはどうしょうもないので、なんとかしてノイズを消す努力をします。M-AUDIOのiZotopeRXは、サーッという環境ノイズや、ギシッとかパキッとかいう不用意な音を取り除いてきれいにする専用ソフトです。これ一つでちょっとした音楽ソフトが買える値段だけあって、性能は実用レベルです。

オカリナを宅録してみた

私の作業部屋でオカリナ★1 を録音してみました。
わざと普段と同じ状態で録音したので、パソコンや冷蔵庫の音、石油ファンヒーターや加湿器の音までオカリナといっしょに録音されてしまいました。高性能なデジタルレコーダー★2 を使っているのですが…これでは形無しです。
» 私の作業部屋でオカリナ演奏を録音してみました。

録音した音をiZotopeRXで見たところです。

階段状になった光のラインがオカリナの音です(1本だけでなく無数に積み重なっているのは、倍音が出ているからです)。そして背後を真っ赤に染めているのが部屋のノイズです。みごとにオカリナの音と重なってしまっています。だからよく「ノイズの目立つ周波数をカットすればいい」みたいなことを言いますが…効果ないだろうことが想像できます。ノイズを消そうとすれば、大切な楽器の音まで一緒に消えてしまうでしょう。

iZotopeRXで環境ノイズのみ除去

細かい操作説明は省きますが、iZotopeRXで環境ノイズのみ除去した結果です。オカリナの光(音)だけ残して見た目もクリアになりました。聞いた音もクリアになっています。せっかくですからリバーブなどをかけて音を整えてみました。

» iZotopeRXで環境ノイズを除去しました。
» 更にリバーブなどで音を整えました。

どうでしょう。「えー、ぱっとしない音じゃん…」という、すばらしい録音環境を持っている人には不要なものですが。「ここまで音がクリアになるの!?」という人はぜひ使ってみてください。一生の宝物になりますです。

★1 オカリナを演奏してみた
ここで吹いているのはチャカリナという、二重底の湯飲みに指穴をあけたおもしろオカリナです。うちのお店の商品でして、広告用の演奏動画をYouTubeに投函するため最近練習しているのです。…もともときちんとした楽器ではないのでたいへんです。

★2 デジタルレコーダー
私が使っているのはEDIROLのR-09HRです。内蔵マイクは雑音を拾いすぎるものの、雰囲気のよい音を録ってくれます。きちんとしたマイクとミキサーを繋げば申し分ありません。

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2010年06月02日

作曲のメモ

私がはじめて自分で曲を作ったのは40歳過ぎてからです。
インディアンフルートのワークショップを開くことになったものの、よい例題曲が見つからない。短くて繰りかえしの多い覚えやすい曲を探して見つからなくて「これはもう自作しないと間に合わない」と悟ってから、20分くらいで完成しました。

素人が作曲するときの心構え

素人が作曲できるかどうかは、心構えが半分以上のような気がします。思い切りというか開き直りというか。「何も知らずに作った曲だよ文句あるか」みたいな。私の場合、かっこいいとか素晴らしいとか二の次で、とにかく曲が必要だった。練習に使えるかんたんな曲を用意できないとワークショップが困ったことになってしまう。しょぼくてもいい、どこかで聞いた風な曲でいい。どんな曲でもいいから一曲だけでいいから。

素人が作った曲なんだからみっともなくていい、しょぼくてもいい。どこかで聞いた風な曲でもいいと、諦めることが必要なように感じています。出来たものを良しとします。

またその裏返しで、出来あがった曲はきっと気に入らない曲です。どんな曲ができるか自分でもわからないのですから、そりゃそうです。へんちくりんな曲でもゼロよりはいい、これが自分が作った自分だけの曲なんだと胸を張って言えるだけいいと、納得することが必要だと感じています。出来たものを良しとします。

作曲のポイント

突然ちょーかっこいいフレーズを思いついてしまった。そんなちょーラッキーはもちろん即採用です。これが新しい曲の核になってくれるはずなので、ぜったいに忘れないようにします。そういう意味で手軽に扱えるレコーダーが必要です。フレーズを記録するだけなので音質はどうでもいいです。

作曲の基本は、自分の知っている曲からフレーズをいろいろ借りてきてつぎはぎすることです。ですから、たくさんの曲を聞いたことがあるほど―借りれるフレーズが多くなりますから―作曲しやすくなります。民族音楽などふつうの人が聞かない音楽を聞いたことがあるなら更に心強いです。逆にふだんまったく音楽を聴かないのでは作曲はできないでしょう。音楽をたくさん聞いていることが作曲できる条件だと考えます。どのくらいたくさん?、という目安はなくて、とにかく聞いたことがある音楽の数だけいい感じに作曲できるだろうということです。

それとたくさんの時間が必要です。才能も学もないのだから、長い時間をかけてえんえんとブラッシュアップするしかありません。一年ほどいじり回していたら、さすがに短い一曲なら完成します。一年にたった一曲…と思うなら数曲同時に抱え込めばいいです。一生に一曲も作らない人がほとんどですから、自分だけの曲が一曲だけでもできる、それだけで素晴らしいことだと思っていますけど。

インディアンフルートの曲

ネイティブラブフルート工房で作っているドレミ音階のインディアンフルートです。
有名なところでメアリー・ヤングブラッドがこの手の西洋音階のフルートを使用します。彼女の曲をコピーするにはこのフルートが必要ですが。高価なこともあってあまり売れません。だから試聴サンプルをYouTubeにアップして宣伝すべく、一年ほど曲をいじり回しています。これでほぼ完成です…今聞いたら気に入らない箇所が見つかったので、そこを修正して完成です。
» 西洋音階インディアンフルートのための曲

インディアンフルートなら、プロでもこのレベルの曲はざらです。
どちらかというと伴奏のアレンジの方が重要だったりします。それに装飾音やビブラートをつけたり抑揚をつけて感情豊かに演奏すれば、かえって素朴な美しさが出てきたりします。素晴らしい曲を作るのではない、素晴らしい曲に見せかけることを心がけます。

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2010年05月31日

宅録をワンランクアップするiZotopeRX

自宅で楽器の音をクリアに録音することは、ほとんど不可能です。
外の雑音が入らないように窓という窓を閉めきり、電源を落とすことのできる電気機器はすべて落として臨んでも、隣の台所では冷蔵庫がブンブン鳴っているし、そもそもレコーダーやミキサーの内部で発生するサーッというヒスノイズはどうしようもありません。

楽器屋を始めて以来、少しずつ録音機材をグレードアップしてきて、そのたびに効果は上がってきていましたが、決定打は先日購入したiZotopeRXというパソコンソフトでした。

M-AUDIOのiZotopeRXは、破損したオーディオファイルを修復するためのパソコンソフトです。
定価は32,800円、ふつうの音楽ソフトならそれこそノイズ除去機能の付いたミドルクラスをぽんと買える値段ですが。修復専門のソフトだけあって、リトルミンストレルのきらびやかな音色を損なうことなく、サーッというヒスノイズのみを見事に消してくれました。

» 自宅の居間で録音したリトルミンストレルの音

原音がシャープだから空間エフェクトも一段とクリアにキマります。
今まではパラメトリックイコライザで楽器の音ごと高音域を削るしかなく、細心の注意で調整しても大してノイズが消えない割に楽器の音がモコモコになってしまったものです。今年いちばんのいい買い物をしました。これから作る試聴サンプルやYouTube動画は鮮やかですよ。
» M-AUDIOのiZotopeRX

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