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新しいエフェクタを買いました

大学時代に友人からもらった音楽テープに、幻想的なギターの音が録音されていました。
今まではそれを聴いても単に(いいなあ)という程度の淡泊な印象でしたが。自分自身で演奏動画を制作するようになってから、ぜひその音を使ってみたい、と強く願うようになりました。

これはわりと知られたギター・エフェクトのようで、注意するといろんな曲で聴くことができます。私の好きな Colour Kane というフランスのバンドも多用します。つか、この音を多用するから好きなんですけど。
» 大学で友人からもらった音楽テープ
» Colour Kaneの曲

大昔から使われている音なので、ふつうに入手できるエフェクタの組みあわせで実現できるはずです。ほわーんと響くので、リバーブ、ディレイという残響系エフェクトを使っているのは間違いないでしょう。しかしながら、どうしてもこの音が作れません。なにか決定的に勘違いしている、場違いな所でありもしない落とし物を捜しているような感触です。

今では専用のVSTiエフェクタがある

答えが分からないまま、そろそろ一年以上になるので…ついに金で解決することにしました。

MHC Synthesizers and Effects社の『Space Effect』というVSTiエフェクタ★1 を購入しました。なんでもかんでもほわーんと響く音にしてしまうエフェクタです。試しに私の恥ずかしいカンテレ演奏に『Space Effect』をかけてみました。
» 私のカンテレ演奏(原音)
» 私のカンテレ演奏(Space Effectをかけてみた)

知識を金で買ったのだと納得している

『Space Effect』の価格は約3万円です。たかがこの音のためだけに3万円を支払った、と考えるとバカみたいですけど。まあバカなんですけど。

『Space Effect』には他にも256通りくらい?のプリセットが用意されていて、中には(これは私は思いつかないな)という奇天烈な効果も含まれています。そもそもこの手のエフェクトをドラムにかけたりするなんて使い方、私は絶対思いつきませんよ。

エフェクタやシンセサイザーに付いてくるたくさんのプリセットは、自分の常識を揺さぶるものとして意味があります。エフェクタという製品を買ったというより、エフェクタを使いこなす知識を買ったと思えば、3万円も安いものです。
早い話、3万円を取りかえすだけの作品を作ればいいです。

★1 VSTiエフェクタ
「エフェクタ」というと、ふつうはエレキギターに繋いで使う…赤や青などケバい色の小さな金属製のボックスで、いくつかツマミが付いていて、靴でガシガシ踏んで操作する、あのエフェクタを思い浮かべるかもしれませんが。

VSTiエフェクタはソフトウェア・プログラムです。パソコンにインストールしてパソコン音楽で使います。VSTiシンセサイザーも同様にパソコン音楽で使うソフトウェア・プログラムです。

VSTiエフェクタもVSTiシンセサイザーも、ものすごい数のフリーソフトが出回っていて、何十万円にも相当する機材がパソコン音楽ならただ同然で揃います。いい時代になりました。今回はフリーソフトを試して芳しくなかったので、ついに製品を購入しました。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

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コメント

エフェクターはリブァーブ、ディレイ以外にコーラスやフランジャー、トレモロなどをつなぐと浮遊感のある音になります。といっても自分はパソコンのソフトはあまり詳しくないので参考にはなりませんが。テープの音は昔シューゲイザー(今もなお、形を変え続いています。)が流行ったころのSlowdiveの音に似てますね。ブライアン・イーノのアンビエントミュージックやマーク・スチュワートのDub、コクトーツインズのロビン・ガスリーのギターなども浮遊感ある音でした。30年程前、自分はギター用にと山ほどエフェクターを買って遊びました。安物ですが今も現役です。現在電子楽器はとても性能や機能が発達していてとても楽に曲作りができます。今WAVEDRUMやHANDSONIC 10、シンセなどをいじってもうミュージャン気取りです。大きな勘違いです。

> テープの音は昔シューゲイザー(今もなお、形を変え続いています。)が流行ったころのSlowdiveの音に似てますね。
エレキギターをやっている人なら当たり前に知っている音だと思うのですよ、私が知らないだけで。ふつうの人が高校時代に熱をあげてそして卒業することを、今更やっています。40歳過ぎてコンプレッサの使い方を覚えることになるなんて、思いもしませんでした。コーラスやフランジャーなども、今なら変わり種が見つかるかもしれませんね。いろいろ試してみます。

ゴシックロックやダークウェイブのジャンルを聴くようになって、コクトーツインズの名前をよく耳にします。これも縁だと思って、ファーストアルバムをmp3ファイルで購入しました。なかなかいい感じですね。肌に馴染みます。

> 安物ですが今も現役です。
30年以上も投げ出さずギターを続けているのですから、素人ではないでしょう。(実はプロなのではありませんか。)最期までギターを握りしめて生きてほしいものです。

コクトーツインズ(cocteau twins)1st「garlands」を気にいってくれて、とても嬉しいです。コクトーは2nd「head over heels」からは音が耽美的になりリズの歌声は、より楽器のようになっていきます。同じレーベルのmodern englishもコクトーのように2ndで大きな変化をしました。ちなみに私はコクトーの2ndと「blue bell knoll」、「heaven or las vegas」がとても好きです。80年代のロックは、私の宝です。
追伸:よかったらThe Chameleonsの1st「Script Of The Bridge」も聴いてみてください。当時、抒情派ネオサイケと言われていました。ノスタルジックな雰囲気がとても良いです。

コクトーの2nd「head over heels」を聞きましたよ。
これもいいですね。音作りの参考にもなります。The Chameleonsも聞きたいリストに追加しておきました。

別の記事に書きました、KORGのPANDORAminiはなかなか使えます。
何も持っていない、一からエレキギターを始める人には、重宝するでしょう。私自身、カンテレにPANDORAminiを付けて快適に遊んでいます。

生音のままだと、近視眼的に自分の演奏にのめり込んでしまうのですが。電子回路を通した音はどこかよそよそしく嘘くさく美しくて、他人事のように聞こえます。これが私の場合、よい方向に働くみたいです。

直に生音を聞いているときよりも、エフェクタを通した音をモニタリングしているときの方が、私は上手に演奏します。加工した嘘きれいな音を聞いて「私って上手?」と勘違いすると、ほんとうに上手に演奏してしまうようです。
イメージトレーニングとかありますから、あり得ない話でもない…

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