-- ポケットサックス(2) --

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2010年12月09日

「つまりサックスってこんな感じ」というのを持つために

「つまりサックスってこんな感じ」というのを持つというのは、難しいことではありません。どんな人でもおぼろげながら持っているものです。

例えば、友だちのお子さんから「サックスってどんなの?」と尋ねられたとします。あなたは今までTVなどで見てきたサックスを演奏する姿や、ぱあんと鳴る自己主張の強い音色を思いだしながら、いろいろと説明するでしょう。その今まさに思いだしているサックスを演奏する姿や音が、あなたの「つまりサックスってこんな感じ」です。そんな大したものじゃない。何度かサックスを見聞きしたことのある人なら、ふつうに持っているものでしょう。

ただし、自分でもサックスを演奏しようとなると、もっとしっかり厳密に「こんな感じ」というのを持つ必要があります。

好き/嫌いが最初の手がかりです。
この曲は好き、これは嫌い。この曲の中でもここのフレーズは最高にかっこいい。この人の演奏の右に出る人はいないと思う。逆に、サックスでこんな演奏しても冴えないよなーとか。無数の好き/嫌いの線引きが、いつかサックスの輪郭を浮き彫りにします。
あなたが感じる好き/嫌いです。他人から教わるものではありません。

相違点/類似点を見つけるのも手がかりになります。
フルートではよく今のようなフレーズを吹くけど、サックスでは聞いたことがないよな。今のサックスの吹き方は他のいろんな曲でもよく聞くぞ、確かにこういうのっていかにもサックスっぽい気がする。この人のこういう吹き方は他では聞いたことがない、これってかっこいいのかなあ、とか。無数の線引きがいつかサックスの輪郭を浮き彫りにします。
あなたの目に映る相違点/類似点です。他人から教わるものではありません。

結局、たくさん聴くのがよい、ということになります。
「たくさんお金を使え」とは言っていません。今ならYouTubeでいくらでもサックス演奏を観ることができます。街の有線放送でサックスの音が聞こえたら注意深く耳を澄ませばいいです。TVドラマやコマーシャルのBGMに使われた数秒のフレーズがすごかったりします。

「つまりサックスってこんな感じ」という、万人がみなYESとうなずく普遍的で一般的なものを探し求めるほど、同時に、自分の個性をナイフのように鋭く尖らせることになるという。その逆説がおもしろい。

あ、だからポケットサックス(というか楽器全般)も同じです。

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2010年11月12日

ポケットサックスの吹き方 補足9

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その9。リードはすこしくらい曲がっている方が演奏しやすいです。

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リードが曲がるという現象

ポケットサックスにプラスチックリードを付けっぱなしにしていると、だんだんリードが曲がってきます。これはどうもポケットサックス特有の現象のようです。

Legereのプラスチックリードは数年前から発売されていて、ユーザーはもちろん、本物のサックスの演奏者が大多数でしょうが。「リードが曲がった」という話はとんと聞きません。一方で、一人のポケットサックス演奏者が「曲がった」とブログに書いていました。私もポケットサックスに付けたリードを2本曲げました。なんだかポケットサックスを吹いている人ばかりです。

なぜ曲がる?

だんだんリードが曲がってくるのは、ポケットサックスの形状に原因があるかもしれません。ポケットサックスのマウスピースの形状は、サックスのそれよりも大きく曲がっているのです。下唇でぎゅうぎゅう押さえつけながら演奏すれば、リードに無理な力が加わって、次第に曲がってしまうのかもしれません。

あるいは唇でくわえる位置が悪いのかもしれません。マウスピースを思いきり深くくわえれば――あまり曲がっていない部分をくわえれば――リードを曲げてしまうこともないでしょう。(でもそれだと、キーキー鳴って演奏できないのですが……)

あるいは一度に長い時間吹きすぎたのでしょうか。あんまり長い時間続けて吹きつづけると、さすがのプラリードもくたびれて、弱くなってしまうかもしれません。そこをぐいぐい唇で締めつけると曲がってしまうのかもしれません。だから、ある程度の時間吹いたら、別のリードに取りかえて休ませるとよいのかもしれません。

すこしくらい曲がっている方が演奏しやすい

リードが曲がってしまうのは一概に悪いこととも言えません。リードが曲がるにつれて、だんだん鳴らしやすくなり艶やかな音色になってきます。だから私は、リードはすこし曲がっている方が好きです。こなれた感じというか。

どんどんリードが曲がるほど、どんどん鳴らしやすくなり艶やかな音色になっていきますが……度を超すと最後にはマウスピースにぴったり貼りついて鳴らなくなってしまいます。
絶好のポイントがどこかにあります。

リードケースに収めて曲がりを戻す?

新しいリードは硬くて息がすっぽ抜けます。だから最初はわざと、ポケットサックスに付けっぱなしにしたままにします。吹いているうち、だんだんリードが曲がって吹きやすくなってきます。「最近なんだかすごくいい音!?」と思ったら、ストップ。以降はポケットサックスを吹かないときは、リードを取りはずしてリードケースに収めるようにしてみてはいかがでしょうか。

リードケースは平たいので、曲がったリードをまっすぐに戻すような負荷をかけます。つまり、それ以上曲がるのを防止する効果があります。曲がりすぎてダメになったリードでも、リードケースに数日収めておくと、ある程度は元に戻ることが確認されています。

このへん、私も今、実践している最中でして。だからこれで上手くいくのかどうか分かりません。結局、最後には使い物にならなくなるまで曲がってしまうのかもしれません……
そうでないことを祈りながら。

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2010年10月07日

ポケットサックスの吹き方 補足8

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その8。ポケットサックスは自分でピッチを合わせながら演奏します。

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吹奏楽器のピッチは不安定

本物のサックス演奏者から「ポケットサックスのピッチは不安定」ということがよく指摘されます。たとえばドの音を吹いても正確なドの音が出ない、ということです。それは本当です。とはいえポケットサックスを擁護させてもらうなら、吹奏楽器はみんな多かれ少なかれ、そのようなところがあります。

吹奏楽器の指穴はスイッチではありません。正しく指穴を押さえたからぴったり440Hzの音が鳴る、というものでもないのです。どんな吹奏楽器でも多少は、演奏しながら自分の耳で聞いて、(…んっちょい低め?)という感じにどんどんピッチを修正しながら演奏するものです。オカリナやリコーダーなど、吹けば鳴る構造(フィップル構造)の笛は、息のふらつきがそのままピッチのふらつきになって現れますから、正しいピッチで演奏し続けることに神経を使います。腹式呼吸だとか腹筋がどうとか、うるさく躾られる道理です。

ポケットサックスはマウスピースをくわえる深さと、下唇で噛む強さによって、ピッチが大きく変化します。

くわえる深さ
深くくわえると…ピッチが低くなる。きーきー鳴るがピッチは安定する。
浅くくわえると…ピッチが音が高くなる。曇った音になりピッチは不安定になる。
下唇で噛む強さ
下唇の力を抜くと…ピッチが低くなる
下唇で強く噛むと…ピッチが高くなる

下唇の力を抜いた状態からぐぐーっと強く噛むと、ぷぃぃぃぃーっというサックス独特のずり上がる音になります。だからこれは欠陥ではなく仕様なのですが。それでも用もないのにピッチふらふらするのは困ります。

深くくわえて強く噛めば多少は改善される

ポケットサックスのマウスピースを下唇でぎゅっと強く噛んだ状態で演奏すれば、ピッチは安定します。ソロで演奏するならこのまま、できるだけマウスピースを深くくわえると更にピッチは安定します。ただしやりすぎるとキーキー鳴るので加減は必要です。

他の楽器と演奏する場合は、くわえる深さを調節して相手の楽器とピッチを合わせます。

ポケットサックスの方が演奏しやすい

ポケットサックスは金型にABS樹脂を流しこんで作った量産機ですが、そのぶん高精度に仕上がっていて演奏しやすいです。一方の竹製のバンブーサックスは手作りなので、最初からピッチがずれていることがあります。(私のバンブーサックスはミの音が少し高い?です。)だから場合によっては、一時的に下唇の力を加減してピッチを調節することもあります。そのへんポケットサックスの方が気遣いが少ない。

とはいえゼロではありません。ポケットサックスもバンブーサックスも、演奏しながら耳で聞いてピッチを合わせることは必要です。

私はバンブーサックスの音色が好きなので、ならば少し使いにくくても自分でなんとかしよう。そういう判定でぎりぎりバンブーサックスに軍配があがります。飽きたらポケットサックスをぷーぷー吹きます。

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2010年09月21日

ポケットサックス演奏 『ゼノギアス~憧憬』

ザフーン・ポケットサックス (Xaphoon Pocket Sax) はリコーダー感覚でサックス気分を楽しめる笛です。ポケットサックスでゲーム『ゼノギアス』のBGMから『憧憬』を演奏してみました。

先日バンブーサックスで『涙そうそう』を演奏しました。ポケットサックスと言ったりバンブーサックスと言ったり。どっちじゃっ、と思っているかもしれません。竹で手作りしているのがバンブーサックスで、プラスチック製がポケットサックスです。材質の違いと、形状も若干違うので音色が異なります。性能だけでいえばポケットサックスの方が演奏しやすい気がします。 この音は…ポケットサックスだから、というよりリードの癖です。馬力のある音が欲しくて硬いリードを使ってみましたのですが、どうでしょう。私は柔らかいリードの方が扱いやすいです。

なお、この曲の冒頭に低いBの音が出てきます。ポケットサックスの最低音はCですから、全部の指穴を押さえても出すことができません。これは床の上に体操座りして、ポケットサックスの下端の開口部を膝に押しつけて出しました。半分…でもない絶妙の加減で開口部を塞ぐと最低音のCから更に半音下がってBの音が出ます。なのでライブステージでは演奏できない曲です、あるいはステージで体操座りするか。

『ゼノギアス』は1998年にスクエアソフトが発売したRPGゲームです。深遠で緻密な世界観、しっかりした登場人物設定。プレイしがいのあるシナリオでカルトな人気を博しました。私にとっては、大学時代からの友人がシナリオ作成に参加したので、思い出深い作品です。音楽担当の光田康典さんは今でもファンが多いです。私もファンの一人です、彼の3拍子が好き。

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ポケットサックスの吹き方 補足7

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その7。下唇でリードを噛むと音がずり上がります。

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ぜひマスターしたい技

ポケットサックスにぶっふうーと息を吹きこみながら下唇でぎゅーっとリードを噛むと、ぷぃぃぃぃーっと音がずり上がります。これは特に曲のサビの部分の、高らかに歌いあげる場面で映える技です。おもしろがってぷぃぷぃと連発していればわりとかんたんに覚えることができるはず。ぜひマスターしたい技です。

いちばんらくな力加減でくえわえるのが吉

一般的な話として、ポケットサックスのリードを噛んでいる下唇の力をゆるめると音が低くなります。逆にリードを強く噛むと音が高くなります。

リードを力いっぱい噛み続けているとすぐに疲れてしまいますが、まったくリードに力をかけないようにそおっと保持し続けるのも意外にくたびれるものです。かぷっとマウスピースをくわえて、そこからもうすこし強めに噛んだ程度。「これならいくらでも続けられる」という、いちばんらくちんな力加減で演奏すると無理がありません。ピッチも安定します。

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2010年09月16日

バンブーサックス演奏 『涙そうそう』

ザッフーン・バンブーサックス (Xaphoon Bamboo Sax) はリコーダーの要領でサックス気分を楽しめる笛です。バンブーサックスで森山良子の『涙そうそう』を演奏してみました。

バンブーサックスについて

バンブーサックスは竹に指穴を開けてサックスリードを取りつけただけの簡単な構造ですが、驚くほど本格的な音色を奏でます。どうかするとまるでサックスのような音がするので”サックス”という名まえがついていますが、実体は笛です。後発のABS樹脂製ポケットサックスがドライで都会的な華やかな音色なのに対して、オリジナルの竹製バンブーサックスはウェットで田舎臭い華奢な音色です。”サックス”と名づけられた以上、ポケットサックスの方が完成度が高いと思っていましたが。

日本の演歌を演奏したらこれほどハマる楽器もない、というのがこのたび判明しました。こりゃおもしろい、てみる屋でも販売します。カラオケを趣味にしている人をターゲットに販売できないものかと考えています。

『涙そうそう』について

楽譜や運指を掲載すると著作権料支払い義務が発生するので、掲載できません。簡単な曲なので歌える人なら吹けるでしょう。音階は第二ポジション―ヘ長調―を使います。出だしは「ソーラドソーラド ドーレドレミー」後は自分で音を探してください。

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2010年09月14日

ポケットサックスの吹き方 補足6

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その6。今できることを楽しめる人は幸せです。

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高い音を出せません

ポケットサックスの音域は2オクターブ。このうち1オクターブ半までは下から順に指穴をあけていくだけなので、比較的に簡単に演奏できます。後半の高い音は低い音を出す運指のまま、リードをキーキーいわせて鳴らします。これは難しくて私にはできません。リードにも拠るようです。私は厚2.0のプラリードを使っていて、これはとても気持ちよく鳴ってくれるのですが…鳴りすぎて音が裏返ってくれないのです。

使わないんだから必要ない

そんなわけで私はポケットサックスの高い音を出せないのです。どうするか?どうもしません。そこまで高い音は使わないので。私はポピュラーソングや民謡などを好んで演奏します。このような歌はたいてい、素人が気持ちよく歌えるように、せいぜい1オクターブ半の音域に収まっているものです。だから高い音を出せなくてもポケットサックスで楽しく演奏できるのです。私はポケットサックスの高い音を出せませんが、使わないから困らないし、必要ないから練習しようとも思わない。

必要になったら練習する

「そんなことを言っていて、高い音を使う曲を演奏しなければならなくなったらどうするんだ?」と、まじめな人から怒られそうですが。もちろん、必要になったら練習しますよ。それで意外になんとかなるものです。「…毎日いつも高い音を出す練習ばかり…何になるんだろう…」とうんざりしながら練習するよりも「この曲をぜったい吹きたいっ。そのためにはなんとしても高い音を出さなければっ!」と土壇場でがんばる方がかえって身につくとさえ思っています。

私らふつうの人は、一生のほとんどの時間を学校や仕事に費やします。楽器演奏が上手になるために必要な時間がぜんぜん足りません。(プロのピアニストは毎日8時間練習する、みたいな話を聞いたことがあるでしょう。)いつかボストン交響楽団を伴奏にカーネギーホールでソロリサイタル…みたいな夢は叶わないです。せいぜい町内のお祭りステージで数曲披露したり、友だちとアマチュアバンドを結成してこじんまりとしたライブをしたり。そんなところです。そんなでよければ、今から我流の付け刃でもなんとかなります。幼い頃から始めなければ間にあわないとか、毎日の基礎練習が重要だとか。そういうのは一流のプロフェッショナルになる人のための助言であって、私らには関係のないことです。

何歳からでも楽器演奏は始められるし、好きな曲を好きなように演奏しているだけでも、長く続けていれば上手になります。

ふつうの人の場合、一生懸命とか真剣とかあんまり関係なくて、単純に演奏した時間に比例して上手になります。毎日真剣に練習して三日で投げだした人よりも、気が向いたときにちょっとだけ三年間続けた人の方がだんぜん上手になります。

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2010年09月02日

ポケットサックスの吹き方 補足5

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その5。特に理由がなければヘ長調で演奏するのがらくちんです。

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得意な調、苦手な調がある

ポケットサックスの音域は2オクターブで、その範囲のすべての全音半音を演奏できます。理論上ではどんな調の曲でも演奏できることになります、が。付属の説明書を見ればわかるとおり、半音の運指はたいてい特殊でとなりの音とのつながりが悪い。ということは一曲の中に出てくる半音の数が多くなるほど演奏しづらくなる道理で、そのためポケットサックスには演奏するのに得意な調と苦手な調があります。

ヘ長調がおすすめ

ハ長調でもニ長調でもホ長調でも、ポケットサックスはどんな調の曲でも演奏できますが、いちばん運指がかんたんなのはヘ長調です。指穴を下から順にあけていくだけで音階になっています。

【ヘ長調の運指】

その次にかんたんなのはハ長調と変ロ長調です。
難しい運指がそれぞれ1カ所だけ出てきます。

【ハ長調の運指 ―シの音が難しい―】

【変ロ長調の運指 ―ファの音が難しい―】
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自分一人だけでポケットサックスを演奏するなら遠慮はいりません。無理に難しいオリジナルの調のまま演奏しなくてもいいです。ポケットサックスの得意なヘ長調、あるいはハ長調や変ロ長調で演奏すればらくちんに楽しめます。みなさんはカラオケで、歌いやすいように自分の声に合わせて曲の高さを調節するでしょう。それと同じことです。

他の楽器と合奏する場合は、できればポケットサックスの得意な調で伴奏してもらうといいです。だめなら仕方ない…がんばってオリジナルの調で演奏してください。

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2010年08月26日

ポケットサックスの吹き方 補足4

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その4。自分に合ったリードを使うと見違えたようになります。

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自分に合った厚みのリードを使う

ポケットサックスに最初から付属している葦のリードは、厚み2.5です。サックスのリードとしては入門用の薄いリードなのですが、笛の演奏に馴れた人にとってはこれでも硬すぎる★でしょう。次のような症状が気になるときは、リードの厚みが自分に合っていないかもしれません。

  • しゅーしゅーして息が持たない。1フレーズ吹きつづけることができない。
  • ピアニシモが表現できない。息を弱めるとピタッとリードの振動が止まってしまう。

ポケットサックスはオカリナやリコーダーと同じくらい、長いフレーズを一息で吹くことができます。叫ぶようなフォルテシモからささやくようなピアニシモまで自在に表現できる楽器です。厚み1.5~2.0のリードに取りかえると、まるで別物っ!?と見違えるほど、劇的にポケットサックスの操作性が変わることがあります。びっくりです。

私はレジェールのプラスチックリード厚み2.0を使っています。もっと薄いリードなら…と厚み1.75を試してみたのですが、むしろ鳴りにくかった。リードは薄ければ薄いほど鳴りやすい…ということでもないのでしょうか?もう少し調査が進んだらまた報告しますね。

とにかくリードの相性は、努力や腕前で埋められるレベルではないと理解してください。リードのせいにして練習しないのは論外ですが、自分に不向きなリードを使ってひたすら時間を浪費するのももったいないです。音色をお金で買うつもりで、いろいろ買いあさって研究してみてください。本物のサックス奏者にとっても、自分に合ったリードを見つけだすことは重要課題なのだと伺っています。

プラスチックリードがおすすめ

最近では従来の葦でできたリードの他に、特殊プラスチックでできたリードが出回っています。値段は葦リードの10倍ですが、品質が均一で個体差が少ない、丈夫で長持ちする、演奏前に水で濡らして柔らかくする必要がない、といろんな長所があります。特に初心者にとって「吹きたい」と思ったときすぐに手にとって吹ける、というのは重要です。初心者にこそプラスチックリードを使ってほしいです。

★ 厚み2.5は硬すぎる
自分に合わない厚みのリードを使うと演奏表現が大きく制限されます。とはいえ、厚み2.5でも一通りの練習はできるものです。「きーきー鳴るっ」というのはリードのせいではありませんよきっと。

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2010年08月19日

ポケットサックスの吹き方 補足3

ザフーン・ポケットサックス(Xaphoon Pocket Sax)は手軽にサックス気分を楽しめる新しい楽器です。ポケットサックスの吹き方、補足その3。下向きに構えるとポケットサックをしっかり保持できます。

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マウスピースは滑りやすい

ポケットサックスの吹口―マウスピース―はご覧のとおり、ニンジンのように先細りです。これを真っ直ぐくわえると、吹いているうちにつるつる滑って、次第にポケットサックスが口の中から飛びだしてきます。マウスピースをくわえる位置は良い演奏をするために重要ですから、吹いているうちに、くわえる位置がずれてくるのは問題です。

下向きに傾けて構えるとよい

ポケットサックスを真っ直ぐ構えるのでなく、ぐいと下向きに傾けて構えるようにします。私の場合、口に入れたマウスピースの先端が上の前歯の裏側に当たる感じです。こうするとポケットサックスを吹いていて、くわえる位置がずれてくるということがなくなります。
「そんな吹き方をして音色的にどうだ?」というのはよく分かりません…

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