-- てみる屋業務日誌(10) --

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2009年01月06日

プラスチックの鼻笛が入荷

米国トロフィーミュージック社のトイ・ノーズフルートです。
「使い物にならない」「なかなかよい出来」とずいぶん評価が錯綜していますがどうなんでしょうか。でも私の評価は高得点ですよ。

  • とにかく鳴らしやすいです。陶器の鼻笛、木の鼻笛よりも簡単です。ほんとうに鼻と口に当てるだけで鳴ります。
  • 音域は2オクターブ+ミの音まで出ます。ふつうの人が歌えるような曲ならなんでも吹けるでしょう?。
  • 見てのとおりの工場生産品ですから手作り品のような個体差がほとんどありません。通販で購入するとき当たり外れが少ないのはよいことです。
  • ものすごく安価です。てみる屋での販売価格は350円+送料です。送料の方が高い。たくさん買いこんで友だちみんなにプレゼントすることだってできます。
  • 薄いプラスチック製ですから鼻息に含まれる水分が結露しません。長時間遊べます。陶器や木の鼻笛は特に冬場は冷え切っているので、吹いているとすぐに鼻息の通り道がびしょびしょになって詰まってしまいます。ブシっと水滴を吹きとばす必要があります。
  • プラスチックですから曲げる落とすのダメージに強いです。そのままポケットに入れて持ち歩けます。どこでも気兼ねなく遊べます。
  • 総合評価として、鼻笛がどんなものかちょっと試してみたい、あるいは上手に鳴らせるのか不安な初心者にお勧めです。

ただ…なんとも安っぽい音色です。
こういうのをこっちの方言で「ひんこない音」って言います。でもマイクで拾ってエコーをかけると十分に聴けると思ってますけど。

ちなみに歌口の横にホクロのように付いてる穴はビブラート穴です。指でぱたぱた押さえるとビブラートがかかります。だからトイノーズフルートは左手で保持するものです。

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2008年12月21日

コヨーテ・オールドマンがうんと言った

コヨーテ・オールドマンは博物館に納められていた古代アナサジフルートを復刻した本人です。彼の製作するアナサジフルートは最近は少しずつ改良が進んで美しく吹きやすくなったものの、今なおオリジナルの雰囲気を色濃く残していて人気があります。

コヨーテ・オールドマンはフルート製作の他にコンサートで全米を回っている多忙な身の上のため、卸売りをしていません。だから彼のフルートがほしければ彼から直接購入するしかありませんでした。てみる屋のお客さんでどうしても欲しいとい人には、そのときは薄利で代行輸入していました。

これで何本目の代行輸入だったでしょうか、さっき注文メールの返信が届きました。「ずっと興味を持ってくれてサポートしてくれてありがとう…」からはじまる文面には、彼のフルートをてみる屋に卸してくれる旨が記されていました。
やった一年かかった。ついにうんと言ってもらえましたよ。

人気の高い青の象嵌アナサジフルート、無地のアナサジフルート、無地のホピフルートを注文しました。それに今回のことを記念して特別な模様のホピフルートを製作してくれるそうです。

今、てみる屋で販売しているのがウェイキングスピリット・フルート工房のフルートで、アーストーン・フルート工房のフルートも発注済みです。これで来年春には主要な三つの工房のアナサジフルートとホピフルートをすべて店頭に並べることができます。きっと壮観。

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2008年12月19日

12音階カリンバを入荷しました

世界楽器てみる屋では”ハンドオルゴール”と称して西洋音階のカリンバを販売しています。山梨県の夢弦工房で製作していて、安価で品質よく外観も音色も美しい。

先日、お客さんからクロマチックカリンバを入手できないかとの打診がありました。

てみる屋で販売しているカリンバの上位機種で、2オクターブ+半音キーが10本という構成です。全音半音すべてのキーがそろっているので、理屈の上では移調・転調自由自在、どんな曲でも弾けることになりますが。
これ人間が演奏できるんですか?

(こんなもの欲しがる人いるんだ)と工房に在庫状況を問いあわせました。
私はきっと受注生産だと思っていたのですが、すぐに納品しますとの返事。このところ注文が相次いでいたので余分に製作していたんだそうです。
………。
ほんとうに欲しがる人いるんだ。

一台だけ仕入れると郵送代がもったいないので、数台仕入れて正式に販売することにしました。こうして楽器の種類が増えていきます。
そして私の手に負えない楽器も増えていく。不名誉な事態です。
» 12音階カリンバの販売はこちら

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2008年12月12日

インディアンフルートの新製品

アーストーン・フルート工房のフルートを来年2月半ばに入荷します。
工房主ジェフリーの製作するフルートはプロ用のクオリティと工芸品としての美しさを備えていて、スコット・オーガストジェフ・ボールペーター・フィッペンなど名だたるプレイヤーに愛用されています。

ドローンフルート

» ドローンフルートの音(完成予想)

ドローンフルートは二つのインディアンフルートを一つに束ねた笛です。同時に二つの音を鳴らすことができて、一人で合奏できます。工房ではいくつかのタイプを試作しているようですが、今回は写真のタイプを仕入れることにしました。

  • ミッドレンジFキー
  • 指穴は左手側に六つ、右手側に三つ
  • 素材は縞々のレッドウッド
  • 46,000円(税・送料込)

インディアンフルート

» インディアンフルートの音(完成予想、ギャリー・コープの演奏)

工房のウェブサイトには歴代のフルートの写真がアップされていて、そのなかに見つけたフルートです。シンプルな美しさに好感を持てます。

  • ミッドレンジFキー
  • 素材は縞々のメープル
  • ラピスの象嵌のリング
  • 青く染めた渡りガラスのブロック
  • 42,000円(税・送料込)

アナサジフルート

» アナサジフルートの音(完成予想、スコット・オーガストの演奏)

コヨーテ・オールドマンと並んでアナサジフルート演奏者の双璧であるスコット・オーガストがプロデュースしたアナサジフルートです。工房の名義で販売しますから、スコットのエンブレムはありません。今回は入門用の廉価版を仕入れることにしました。

  • レッドシダー製のlowAキー、30,800円(税・送料込)
  • 縞々レッドウッド製のlowAキー、34,100円(税・送料込)

キーが復刻版のオリジナルよりも半音高いので、明るい音がします。

ふつうのフルートもアナサジフルートも、頼めばいくらでもゴージャスにしてくれます。だからお客さんからのオーダーメイドも受けようかなと考えています。

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2008年12月10日

ティンホイッスルのハイエンドモデルを入荷

トニー・ディクソン社のティンホイッスルのハイエンドモデルを入荷しました。ブラスのボディーにブラスのジョイント。ジョイントが管の内側に収まっているのでシルエットがスマートです。

持った最初の感触は「重いっ?」でした。小さな笛ってふつうは木や竹、プラスチックでできていますから、手のひらにずっしりくるこの重さは新鮮です。ジョイントがブラスのスライドになっているのも、いかにも上等な印象です。

ブラスはよく振動するのでラッパの素材に使われます。身近なところでは五円玉の材料とか。どうりでお財布の中身をぶちまけると五円玉がやけにいい音をたてます。とはいえ笛の音色はラッパほど素材の影響を受けないので、ボディーにブラスを採用するのは、音響的な理由よりも見栄えや趣味としての意味合いが大きいでしょう。

ヘッドはシリーズ共通のABS樹脂ヘッドを使っています。カッチリまとまったきれいな音ですが、同様にいちばん廉価なポリマーホイッスルもいい音がします。並べて聞き比べればさすがにブラスの方がよい音ですけど、でも雑なマイクを通したりしたら区別つかないと思います。

ブラスのティンホイッスルはもちろんよい笛ですが、ステージ向けというか見せびらかし用でしょう。せっかく見せびらかすなら、街の楽器店でラッパの研磨剤を買ってきてボディーに顔が映るまでごしごし磨くといいです。凶悪に輝くはず。
この輝きと重量?で見る人を圧倒すればいいさっ。

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2008年12月06日

ドローンフルートをそろそろ仕入れます、が

最近になって「ドローンフルートを入手できますか」というお問い合わせがちらほら舞いこむようになってきました。ドローンフルートは二本のインディアンフルートを束ねて一本にした笛です。一方が指穴のあるメロディー管でもう一方が伴奏管。二本を同時に吹くと原始的な和音を奏でます。

» ドローンフルートを吹いてみました

ドローンフルートのファーストインパクトは強烈で、聴いた人は一発で参ってしまいます。それを狙ってライブステージでも積極的に使っていきたい笛です。世界楽器てみる屋としても、一人で合奏できる笛のシリーズとしてドローンフルートをずっと視野に入れています。来年早々に商品化します。

が、
意外にすぐ飽きるんですよ、ドローンフルートって。
インパクトが強い分すぐに食傷します。伴奏管がいつも同じ音というのがいちばんのネックです。私は思いあまって伴奏管に指穴を開けました。メーカーによっては伴奏管にも指穴を開けたタイプを製作しています。こうなってくるととうぜん運指が難しくなります。

………。

おまえの指の数は何本だぁああああっ!
と思わずツッコんでしまいましたが、これは小さなコルク栓で使わない指穴を塞いで演奏するんだそうです。

4~5万円する笛ですから、お店としてもいろんなタイプをずらっと揃えてみせるということができません。どんなタイプのドローンフルートをどこから仕入れるか、なかなか考えがまとまりません。ほんとうはふつうのインディアンフルートを一本持っていて、それと別にドローンフルートも持っている、というのが理想なんですけど。ドローンフルートはそんな位置づけの笛ですよ。
コメントお待ちしております。

ああたしかに、伴奏管を唇から離してメロディー管だけ吹けばいいといえばいいです。
それでいいです。

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2008年11月05日

ロリエンのハープが入荷

世界楽器てみる屋では北米ハープス・オブ・ロリエン工房のリトルミンストレルという竪琴を販売しています。今まで受注生産の扱いでしたが、在庫を抱えるようにしました。これで注文してから最短1~2日で、この美しい竪琴がお手元に届きます。

今回仕入れたのはキンダーハープと2種類のリトルミンストレル。

キンダーハープ

シュタイナー(北米ではウォルドーフ)幼稚園のグレード2で使われている、子ども教育用の竪琴です。小型で軽くてそして頑丈です。ペンタトニック(五音階)に調律された7本の弦はお互いにきれいに響きあいます。思わず聞きいってしまっていつまでも遊んでしまいます。

小さな音なので人前で演奏するには不向きでしょう。子どもに子守唄がわりに聴かせるという話を聞きました、なるほどです。
価格は送料込みで22,000円、ケースが別売で7,000円くらいを予定。

リトルミンストレル(ハート)

花びらを模した愛らしい筺体、豊かな音量と長く美しい残響。11弦2オクターブ。ハードケースに入れても十分に小型軽量なので、らくらく携帯どこでも持ち歩けます。海や山、街の公園で気軽にハープ演奏を楽しめます。
ケース付き送料込みで40,900円です。

リトルミンストレル(クローバー)

これはサウンドホールがクローバー形のタイプ。ハート形と色違いなのは材質の違いです。配色にこだわる人は事前に在庫分についてご確認ください。お求めの配色があればよいですが、なければ受注生産になります。お届けに20日くらいかかると思います。

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2008年11月04日

コカリナを近日中に販売開始(予定)

コカリナという木製のオカリナがあることを知っていました。
珍しいと言えば珍しいですが、このような楽器はたいてい仕入れ条件が厳しいので最初から縁のないものとあきらめていました。が、実はてみる屋のお客さんがコカリナ製作者で、トントン拍子に販売が決まってしまいました。(卸売りに快く応じていただいて本当にありがとうございます。)

コカリナは木でできたオカリナです。指穴は表に4つ裏に2つで、音域は1オクターブ+1音。小さくて軽くて丈夫なので、首に下げて屋外でピーピー吹いて遊ぶのにもってこいです。丁寧かつ精巧なできばえで、木目も美しい。日本でこれを製作すれば、そりゃ小売価格が5千~6千円になるのは仕方ない思いました。

近日中に販売開始します。
販売価格は5,000円で、それに送料が加算されます。クロネコだとめちゃくちゃ割高になるので定形外郵便のご利用をおすすめします。

私がオカリナが苦手なので、視聴サンプルを録音するために少し練習しなければなりません。

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2008年10月21日

デュエットオカリナを販売開始しました

デュエットオカリナは一人で合奏ができるオカリナです。
» デュエットオカリナの演奏(販売用CDから抜粋)

二つの4穴オカリナを合わせた形をしていて、片手だけで1オクターブ演奏できますから、両手で独立した二つのメロディーを奏でることができます。

口琴の方が早く到着すると思っていましたら、こちらの方が先に到着しました。
手にとってみると非常に精密に出来ています。左右のオカリナはぴったり調律されていて、いっしょに吹くと見事にハモります。これで曲をすらすら吹けたらさぞかし楽しかろうと思いましたが。私はオカリナはどうも苦手で思ったとおりにいきません…。
» 詳細はカタログページをご覧ください

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2008年10月12日

口琴を販売開始します

世界楽器てみる屋は変わった楽器、珍しい楽器を販売することを心がけています。その基準は街の(具体的には福岡市内の)楽器店で見かけない楽器である、ということになっています。だから口琴はぎりぎりアウトです、だって博多駅前のロッキンに同じものが売ってるもの。

なのですが戦術的商品として販売することになりました。まあ、いろいろあるんです。珍しい楽器には違いないし。知ってる人より知らない人の方が多いよねきっと。
10/24あたりにはウェブショップのカタログページに掲載できると思います。

口琴

ビールの栓抜きのような形をした金属製の小さな楽器。外枠の細くなった先を前歯に押し当て中心に通った平たいバネを指で弾くとびよよーんという音がする。口の中をいろいろ動かすことによって激しく音色が変化するのが特徴。

口琴はユーラシア大陸全域で散見される。アジアでは竹でできた口琴が主流である。日本では北海道のアイヌ民族に「ムックリ」という竹の口琴が伝わっている。
» ノルウェーの口琴を弾いてみた1
» ノルウェーの口琴を弾いてみた2

ほんとうに久しぶりに口琴を弾きましたが…すっごいですね。
このチンケな鉄の塊が出しているとは思えない複雑な音色です。いろんな倍音がぐわんぐわん鳴ります。いやーやっぱりすごいよ口琴。うん、売る気になりました。

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