-- ネットショップのコツ(2) --

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2012年07月03日

商材をどのように入手するか

世界楽器てみる屋のすだれです。
脱サラを予定しているお客さんからインタビューされました。このような話を個別に
回答するのは無駄なので、記事として掲載しておきます。(私も世界楽器てみる屋み
たいなお店を始めてみようか)と画策している人は参考にしてください。

【商材をどのように入手するか】
これは新しい商材を発掘する方法について、そのコツなどを訊いているのだと理解し
ました。

私は外国語が話せませんし人見知りですから、海外に行くなんて絶対考えられませ
ん。新しい商材は専らインターネットで探します。今はたいていどこの国のメーカー
も工房も自分のウェブサイトを持っています。ページは自国語版と英語版を用意して
いるものです。そういうのを見て回って、これは!という相手が見つかったらメール
(言語は英語)で挨拶します。

新しい商材の探し方は、ふつうにインターネットで検索します。"ocarina" "flute"
などのワードでひたすら探します。要領よく探しだすコツなんてありません。ほんと
うに地道にひたすらひたすら探します。画像検索は便利です。今日がダメでも、一年
ほどして探すと新しい商材が見つかったりします。あるいは私は常にブログやツィ
ターの噂を監視しています。googleのリーダー機能を使っています。滅多に釣れませ
んが…これで新しい商材を見つけた前例がないわけではありません。友だちやお客さ
んのメールや…もっと直接に「これを仕入れて欲しい」という要望から新しい商品の
販売にこぎ着けた例もあります。お客さんが要望する品それ自体よりも、そこからた
ぐって面白い商材が見つかることもあります。なので、とりあえずどんな話でも聞く
ようにしています。

「どんな品が売れますかね?」という質問には、
「売れるんじゃなくて売るんだ!」と真顔で答えます。売れそうな品・売れてる品・
売りやすい品は、必ず大資本との価格競争になります。そして必ず負けます。逆に他
の店が売っていない品・売りにくくて敬遠している品こそ、うちの店では最高の商材
となります。それだとなかなか敵が現れませんからね。うちの店ではどの商品も、初
めはぜんぜん売れない―それどころか日本人の誰もそんな品があることすら知らない
―というところからスタートします。何もないところに自分で市場を拓くのが通常で
す。ですから(他の店では手に負えなくても、私なら絶対に売ることができる!)と
いう頑固な信念が必要です。結局、商材を探す条件としては、私自身が心底面白いと
思える品、私自身が心底使いたいと思える品であることがいちばん重要です。
以上、世界楽器てみる屋に限っての話です。

一般的には、
どのような品が最高の商材であるかはその店の戦略によりますよ。
商材を探す前に、自分のお店の戦略を決める・他のお店にない特色を定めることが先
決です。

楽器があればもっと楽しい毎日
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珍しい楽器に着目したきっかけ

世界楽器てみる屋のすだれです。
脱サラを予定しているお客さんからインタビューされました。このような話を個別に
回答するのは無駄なので、記事として掲載しておきます。(私も世界楽器てみる屋み
たいなお店を始めてみようか)と画策している人は参考にしてください。

【珍しい楽器に着目したきっかけ】
要は私が「珍しい楽器を専門に扱う通販店を始めよう!」と決意するに至った根拠や
理由を問うているのだと理解しています。

まず、脱サラした私が自営業をするなら…何かの通販店を始めるしかないなという、
消極的な大前提がありました。私には手に職がありませんでした。もし巧みに楽器を
演奏できるならプロの演奏家を目指したでしょうし。あるいはきちんとした楽器を製
作できるなら工房を立ちあげたかもしれません。でも私は自分の手でお金を生みだす
ことができませんでした。更に私は原付免許を持っていないので、どうにも活動でき
る範囲が限定されます。マイカーに一切合切を乗せて全国巡業、みたいな選択肢は私
にはありませんでした。

一方で「脱サラして通販店を始めよう」という起業本をたくさん見ました。
1.低予算で始められる
2.失敗しても諦めず次にチャレンジできる
3.ニッチな商品でも商売になる
という煽り文句でした。(きっとそのとおりなのだ)と思ったし、実際にやってみて
そのとおりでしたし。退職金以外なにもない脱サラリーマンにとって、1,2,3の
特長はどれもとても重要です。

では通販店を始めることは決定として、なぜ珍しい楽器の専門店か?
何よりも”珍しい(厳密には他の店で売っていない)”という条件が重要でした。楽
器でたとえばギターなどどこにでもある楽器を販売するなら、大資本との戦いになる
ことが目に見えています。そして大資本相手に価格競争では勝てません。他のお店で
売っていない商品を売れば競争になりませんし、更に何らかの理由で大企業が扱いた
がらない(扱えない)ような商品なら完璧です。

私自身が、変わった物や珍しい物が大好きでした。
だから珍しいアイテムの専門店を始めてもよかったのですが…そこには既に「王様の
アイデア」など大資本が進出していました、残念。ところで私は楽器も好きです。見
回せば、変わった楽器や珍しい楽器を専門に扱う店はありませんでしたから、それで
珍しい楽器の専門に扱う通販店を始めました。

食ってける程度には儲かるはずと、根拠なく楽観していました。
根拠はありませんでした。いける気がするから試しにやってみるか、という意味合い
が半分でした。通販店は全国が市場です。まさか私のような趣味の人間が日本中で
たった一人、なんて考えられない。いざ蓋を開けてみたら私の同類の多いことにむし
ろ驚きましたけど。もちろん失敗した可能性もありました。そして失敗していたら、
きっと今は別のお店をやっているのだと思います。

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2012年04月17日

ハングドラムを自作することの損得について

ハングドラムに限らず、ときどき「自分でも作れそうなので買わずに自作することにしました」というお客さんの話を聞きます。私からすると、どうしてそんな不合理な選択をするのか理解できません。何かを自作するって決して悪いことじゃないし、むしろ趣味としては高尚です。ただし損得で言うなら自作すると損します。そこのところをほんとうに分かっているのか、損することを承知で自作するのか。1,000円をケチってかえって1万円損するようなことをしていないか。私はもうずっとそんなことを考えていて、せっかくですからこれを機会に説明させてください。

自作するとかえって損する

あなたの時給をまず、きちんと把握してください。
あなたの時給…というのは、あなたのたった1度しかない人生の1時間分の価値です。コンビニで時給750円でバイトするということは「あなたの人生の1時間分を750円でコンビニのオーナーに売った」という取引と同義なのですよ。そして学生ならともかく、きちんとした会社に勤めているサラリーマンなら時給は2,000円以上はあるのではありませんか。そうですね、分かりやすくあなたの時給を2,000円に決めましょう。

さて、以前アメリカのオークションにハングドラムが出品されました。
それが60万円で落札されたとか。だから現在のハングドラムの価格は60万円であると決めましょう。そしてあなたは現金60万円を支払わずに、自分でハングドラムを製作しようと志しました。「60万円払わずに屑ドラム缶からハングドラムを製作するのだから価格はほとんどゼロだ!」などと計算しないように。あなたの時給つまりあなたの人生の1時間分の値段は2,000円です。だからあなたがハングドラムの製作に1時間を費やすと、たとえ材料費がほとんど無料であっても、2,000円という原価がついてしまいます…

ここからは小学生でも出来る簡単な算数問題です。
あなたが自分でハングドラムを製作する場合、300時間以内に完成させないと、かえって金銭的に損をすることになります。(時給2,000円で300時間働くと60万円です。)それ以上の時間をかけるなら、むしろ300時間ほど会社で残業してお金を貯めてオークションでさっさと60万円払って落札した方が安上がりです。

一から十まで自作して300時間…可能でしょうか。
厳しく言うと、材料のドラム缶を探すのに費やした時間、ドラム缶を引き取るのに走らせた自動車の往復ガソリン代、調律に必要なスペクトルアナライザの購入費など、なにもかもぜんぶ原価として考えるべきで、そうするとほんとうはあなたの動ける時間なんて、まるまる300時間もないです。どうです、とてもじゃないけどそんな条件で本職が製作したハングドラムと同じ品質の物を自作できるなんて、私には信じられません。(一人前のスチールパン職人になるのに10年の下積みが必要なのでした。)

趣味として自己投資として自作するべし

「そうじゃない金の問題じゃない、私は自分の手でハングドラムを製作してみたいんだ!」
と反論するかもしれません。そう!そのとおり!現代において何かを自作するというのは、自作すること自体を楽しむ、自分の知らない世界を知る、新しいスキルを身につける…といった目的であるべきです。決して「その方が金銭的に安上がりだから」という理由ではあってはならない。上で計算してみせたとおり、お金の話をするなら多くの場合、自作した方が損します。よく聞く「自作したから無料でした」みたいな話はたいてい、自分の人件費(費やした時間)から目をそらしています。その手の成功譚を鵜呑みにして自分の貴重な人生を使い捨てないように。

繰り返して言いますが、損得で言うなら自作した方が損します。
お金を払うのが惜しくて自作すると、そのお金以上のあなたの人生を損します。自作するのはお金をケチるためではない。自作することそのものの楽しさ、自作することで得られる知識やスキル、その過程で生じる人間関係の広がり…そのようなものを求めて自作するべきです。自己欺瞞じゃなく心底そういう動機で自作するべきです。

自分で何かを作るということ自体はいい事です、素晴らしいことだと思います。
ただし動機を間違えると人生を大損するよ気をつけてね、という忠告です。

たった一つではないが冴えたやり方

一つうまい方法を教えましょう、プロに頼むのです。
日本にも一人くらい、プロのスチールパン職人がいるでしょう。その人に例えば「40万円あげるからハングドラムを製作してほしい」と依頼するのです。スチールパン1台の相場が10~15万円くらいですから、試作機を数台作るにしても、40万円も積み上げれば、自分で作るよりもよっぽどましな(つかむしろ素晴らしい品質の)ハングドラムを製作して★ くれるのではありませんか。40万円の出費…それでも60万円よりは安いし、そして確実です。自分は動かず金を積んでプロに頼む。この発想は覚えておいて損はないです。

★ ハングドラムを製作する
本家パンアート社のハングドラムは、その原材料がなんだったか公開されていません。とにかくものすごく硬い金属でした。だからハングドラムを製作するといっても、今となってはオリジナルのハングドラムを製作することは不可能です。ふつうに入手しやすいが柔らかな材料(鋼鉄)で製作すると、ちょっと強い力で殴るとベコっと凹んでしまう心配がある。後から楽に修理できることを前提に、構造を再設計する必要があります。(オリジナルのハングドラムは上下のパーツをがっちり溶接して一塊にしていますが、あれって凹んだとき修理できるのでしょうか?みたいな。)

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2011年03月01日

頭が賢くなる道具

思考支援ツールはあなたの頭を賢くしてくれます。
思考支援ツールを使って、あなたはいつもよりも半分のやる気で、2倍の量の、2倍難しい事を、2倍速く考えることができます。そしてそれを他の人に2倍分かりやすく伝えることができます。

「思いついたことを紙に書いていく」というのも原始的な思考支援ツールです。「紙とペンを持った私は持たない私よりも賢い」とアインシュタインが言ったとか。

パソコンソフトなら、紙とペンよりも柔軟に素早く作業できるでしょう。私は20年近くインスピレーションというソフトを使っています。一種のバブルチャートです。(左のスナップショットを見ればどんなものか分かりますよね。)

思考支援ツールにはアウトラインプロセッサやマンダラチャートなどいろいろあって、それぞれに特長と得手不得手があります。どれが自分にしっくりくるのか、いろいろ試してみるといいです。最近の流行はマインドマップでしょうか。
» マインドマップ公式サイト

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2008年05月26日

マインドマップを使ってみてくださいよ

マイミクさんが「マインドマップ」というタイトルで記事を書いていました。マインドマップってあれみたいな名前、と思っていたら本当に”あの”マインドマップでした。
ちなみに「脳内メーカー」とは無関係。
» マインドマップの記事:『ワンダァゼロ・簡易版』

思考支援ツールはマインドマップ、アウトラインエディタ、マンダラ図などいろいろありますが、どれでもぜひみんなに勧めたい。2倍速く書ける、2倍難しいことを書ける、2倍分かりやすく書ける、2倍の量を書ける。早い話、あなたの頭がよくなります。マイミクさんはマインドマップを紙に手書きしていますがフリーのパソコンソフトも出回っています。
» 過去の関連記事はこちら

私が使っているのはインスピレーションという10年以上も昔からあるパソコンソフトです。ネットワーク型の思考支援ツールは、今ならまさにマインドマップが旬なのでしょうが、個人的にこっちを使い慣れているので。ブログの記事を書くときはもちろんですが、コメントなどちょっとした文章を書くときにも使っています。
右はこの記事のために書いたインスピレーションの図。

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2008年02月15日

おもしろい文章が書けるソフト

よい文章―読んでおもしろい文章―を書くコツはもちろん、文章を推敲することです。とはいえこれがたいへんな作業で、少しでも楽してできないでしょうか。

文章の推敲が難しいのは、文章のネタを新しく書きだしながら同時に推敲もしてしまうからです。そうするとたとえば「この一節は…要らないな」と思ってももったいなくって削れません。文章のネタを書きだすことと、文章を推敲すること。この作業を分けて行うだけでよい文章を書くことがずいぶん楽に、簡単に、なります。ってもそれができるなら最初からそうしていますよね。

思考支援ツール インスピレーション

思考支援ツールというのがあります。いろいろありますけど私が使っているのはアブク型です。図を見てもらうとなんとなくどんなものか分かっていただけるかなと思います。思いついたことをばらばらと入力して、並べなおしたり追加したり削除したりして、最終的に箇条書きの文書ファイルを出力します。

どうせブログを書くなら楽していい文章を書きたいし、読者からも「いつもおもしろいです」「ためになります」と言ってほしい。そんな人にお勧めします。

インスピレーション
古いソフトでバージョンアップされなくなって久しい。次のWindowsビスタでは動かないかもしれない。そんなソフトを私が使っているのは、単に使い慣れているから。
» インスピレーション
マインドマップ
詳細な本も出版されている。本来は紙に鉛筆で書くものだが、パソコン上で動作する無料のソフトも出回っている。
» マインドマップ

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