-- レッドパイプ(1) --

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2013年11月12日

バグパイプの楽譜はこちら

バグパイプは日本では見かけない珍しい楽器です。
東京でもなければ演奏教室なんてないし、なかなか教則本だって売っていません。なので外国の楽譜サイトを紹介します。
英語で書いてあるけど、雰囲気で分かるでしょう
» スコットランドのバグパイプの楽譜はこちらのページ
» スペインのバグパイプの楽譜はこちらのページ

グレースノートのやり方

楽譜の読み方に関連してグレースノート(装飾音)の説明を今一度。
グレースノートのやり方は、メロディを演奏する指使いはそのままに、装飾音である高音の指(まれに低音の指)を瞬間的に開けて塞ぎます。その速度はTVゲームでボタンを連打するがごとく。開けて…塞ぐ…というよりタンッと瞬間的に指穴を叩く感じです。

楽譜を見ると、1つだけ装飾音を書いてある箇所があります。
そこは、その音の指穴をタンッと叩きます。

あるいは3~4つほどの装飾音を連続して書いてある箇所があります。
そこは楽譜のとおりにタラリラと演奏するのではありません。上で述べたとおり、メロディを演奏する指使いのまま、装飾音の指穴をタンタンッと順々に素早く連続して叩きます。

ウェブのページには画像ファイルやpdfファイルの楽譜データと一緒に、midiファイルやmp3ファイルの模範演奏もアップロードされています。まずは模範演奏を聞きながら楽譜を追いかけて勉強するといいでしょう。

楽器があればもっと楽しい毎日
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2013年06月11日

インディアンフルートとバグパイプ-スカイクロラ

北米インディアンの笛と電子バグパイプで映画『スカイ・クロラ』のメイン・テーマを演奏しました。

14拍子の不思議なメロディ

『スカイ・クロラ』は押井守のアニメーション映画です。
平和な時代に人々が求めたショーとしての戦争。どこかで誰かが戦い、死んでいくことを、安全な場所から観戦することでしか、平和を実感出来ない。それは絶対に終わらせてはいけない、そして嘘であってはいけないゲーム。”キルドレ”たちが命を懸けなければ、そのショーは成立しない……

音楽は押井さんといつもコンビを組む川井憲次。彼はこの『スカイ・クロラ』で第41回シッチェス・カタロニア国際映画祭の最優秀映画音楽賞を受賞しました。

私は押井さんの映画をよく観ますが、それは音楽を担当しているのが川井さんだから、というのがとても大きな理由だったりします。そのくらい川井さんの作風は好きで、今回、初めて彼の作品をカヴァーできて満足しています。

この曲は14拍子です。
ぱっと聞いただけでは気づかないほど自然なメロディではありますが、曲に合わせて拍子をとっていると途中で(あれ?)って感じになります。この妙な尺の合わなさが、この曲独特の浮遊感を醸すのに一役かっていると憶測しています。

楽譜からmidiファイルを生成しました

KAWAIのスコアメーカーという楽譜作成ソフトがありまして。
楽譜のデジタルスキャン画像やpdfファイルを解析して、midiファイルを生成することができます。

今回の作品はスコアメーカーを入手したからこそ、完成したようなものです。
ダウンロード販売していた楽譜(pdfファイル)を購入してスコアメーカーに読みこませ、midiファイルを生成しました。後はいつものとおり、Band-in-a-Boxを使ってmidiファイルからコード進行を逆算し、自動伴奏させました。アレンジとミックスダウンはSONAR X2を使いました。

スコアメーカーは今後も活躍してくれるでしょう。
いっそう製作期間を短縮して、たくさんの演奏動画をウェブにアップする所存です。
» スコアメーカーのメーカーサイト

使用した楽器について

木製の縦笛はインディアンフルートです。
北米インディアンに伝わる笛です。これでなかなかのハイテクです。他の笛にはないブレス・アブソーバを搭載していて、息の乱れを均してくれます。初心者が吹いてもそこそこきれいな音色で鳴ってくれるという優れものです。

インディアンフルートの本来の音階は、即興演奏しやすいように五音階になっていますが。今回演奏したのは西洋のドレミ音階に改造したインディアンフルートです。指穴が7つあります。
» ドレミ音階のインディアンフルートのカタログページ

ドラゴンの頭がついたヘンなのはバグパイプです。
バグパイプは革バッグにリード笛を取りつけた楽器です。息を吹きこんでバッグを膨らませて、バッグを締めつけて笛を鳴らします。これは本物ではなくて、バグパイプの形をしたシンセサイザ。今回はMIDIケーブルでパソコンに繋いで鳴らしました。
» 電子バグパイプのカタログページ

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2013年04月29日

インディアンフルートとバグパイプ-Enya China Roses

北米インディアンに伝わる笛と電子バグパイプでエンヤの『チャイナ・ローゼス』を演奏しました。笛の運指については動画を一時停止しながらご確認ください。

インディアンフルートについて

演奏したインディアンフルートはドレミフルートという、西洋音階に調律した特殊なフルートです。指穴が7つあります。China Rosesは易しい曲なのでふつうのインディアンフルート★1 でも演奏できると思いますが。西洋の曲を演奏するなら、当然のことながら、西洋のドレミ音階に調律している笛で演奏するのが楽ちんです。

それとこの曲は後半に半音だけ高い音に移調します。
なので後半はキーが半音高い笛に取り替えて吹きました。西洋のクラシック音楽では同じ笛でがんばって半音を吹くのが流儀ですが、民族音楽ではこのように、曲の調に合わせて笛を取り替えることをよくやります。運指はいつも同じなので楽ちんです。
» ドレミ音階のインディアンフルートについて

バグパイプについて

演奏したバグパイプはレッドパイプという、ドイツ製のエレクトリック・バグパイプです。

バグパイプの形をしたシンセサイザです。これはいちばんシンプルな形の初期モデルです。黒とオレンジのいかにも作り物っぽい革バッグに、メロディを演奏するチャンター管が付いているだけという。しかしそれがいい。元々はプライベートで練習するように購入したのですが、意外に見栄え良さそうなので、試しに使ってみました。
» レッドパイプについて

ユニゾンを積極的に試しています

このところずっとユニゾンを使いこなす練習をしています。
たくさんの音を使う豪華絢爛なポップス作品を製作するには、ユニゾンを使いこなすことが重要だと考えています。ユニゾンして楽器のメロディラインをまとめ減らさないと、ごちゃごちゃと何をやっているか分からない状況に陥るでしょう。

ユニゾンとは「音の性質の強化」だと、私は理解しています。
例えばたくさんの伴奏楽器が鳴っている中で、笛だけが主メロディを演奏すると聞こえにくいので、ピアノやチェロ★2 でユニゾンしてして主メロディを強化しました。

またチェロが少し弱かったので、要所要素でコントラバスでユニゾンして低音を強化しました。

また伴奏しているピアノのアルペジオをはっきり聞かせるために、ハープシコードでユニゾンしてピアノのメロディラインを強化しました。

ユニゾンした音は……聞き分けられないようにこっそり鳴らして下支えするやり方もありますが、豪華絢爛にするならむしろはっきり聞こえてほしいところです。なので、ユニゾンの音は1/16拍~1/8拍ほどテンポディレイで遅らせて鳴らしました。

CurveEQを使ってみました

マスタバスに差すイコライザとしていつものGlissEQと、今回は新しくCurveEQを併用しました。

CurveEQはイコライザなんですが、ある曲の周波数特性を他の曲にコピーするという特殊機能を持っています。平たく言うと自分の音楽作品の雰囲気を、他の曲の雰囲気にそっくりにすることができます。

今回は本物のエンヤのChina Rosesの雰囲気をコピーして私の作品にペーストしました。どうでしょう、エンヤっぽく聞こえますか?

CurveEQの、曲の雰囲気をコピー&ペーストするという機能はアイデアとしては秀逸ですが、実際には内容の伴わない不完全な機能です。使える・使えないでいえば、使えないエフェクタです。でも私はこれをお金を払って買いました。限定的にでも使える状況はないかと、けち臭く模索しているところです。GlissEQだって、最初は使えないアイデア倒れのエフェクタだと判定してしばらく捨ててましたからね。案外CurveEQだって使えるかもです。
» CurveEQについて

★ ふつうのインディアンフルート
初心者がいきなり吹いても美しい音で鳴ってくれる。適当に指を動かしても曲っぽく聞こえてくれる。インディアンフルートはまるで魔法みたいな笛ですが。

最大の短所として、ふつうの曲が吹けません。音階はドレミファソラシドが全部揃っていませんし、音域は1オクターブしかありませんし。確かにアメイジング・グレイスやもののけ姫など、インディアンフルートで吹ける有名な曲がいくつかあります。また換え指や半穴開けしてがんばれば、なんとかドレミファソラシドを鳴らすこともできます。しかしそれで「ふつうの曲も吹けます!」と宣伝するのはどうでしょうか……やればできるというのと実用的であるのは別だと思いますね。実用的でないところは実用的でないと、はっきりお客さんに伝えた上で買ってもらうべきだと思いますね。

★ チェロ
厳密にはチェロの音ではなくて、ビオラ・ダ・ガンバという中世の古楽器です。外観はチェロそっくりですが、ギターのようにネックにフレットが付いています。チェロが熟女のような艶めかしい音色であるのに対して、ビオラ・ダ・ガンバは老婆のようにしわがれた音色です。私はチェロの音源を持っていないので仕方なく使っていましたが、最近はビオラ・ダ・ガンバの音が好きになりました。

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2013年04月25日

インディアンフルートと電子バグパイプ-FF6-仲間を求めて

北米インディアンの笛とエレクトリック・バグパイプでFINAL FANTASY 6の『仲間を求めて』を演奏しました。

トリプルオカリナは難しかった

この曲は全体を通して主メロディの音域が広いです。
なので最初は、私が持っているいちばん音域の広い楽器であるトリプルオカリナで演奏しました。

が、トリプルオカリナを録音したまではよかったのですが……耳が痛くて聞いていられません。

オカリナという笛はもともと倍音の少ないぼんやりした音です。なので単純に音を大きくしてもあまりよく聞こえません。かといってイコライザで倍音を強調すると、今度はメロディの高音域を演奏するときに耳がキンキンして痛いのです。マルチバンドコンプレッサなどいろいろ試してみましたが、ついに断念しました。私の今の力量ではトリプルオカリナをきれいに聞かせることができません……

代案として、インディアンフルートとレッドパイプで演奏して仕上げました。
この組み合わせは使いやすくて、最近はこればっかりです。まあ、どちらも商品として力を入れて売りこまなければならない楽器ですから、ちょうどいいところではあります。

マスタリングのEQ

プロのような音――市販のCDのような音を作る、というのが私が音楽作品を製作しはじめた当初からの課題です。

マスタリングに使うイコライザ――mp3ファイルを作成する直前にかけるイコライザとして、最近は私はGlissEQを使っています。

GlissEQは基本はパラメトリックイコライザですが、それぞれの曲線ピークが、周りの状況に合わせて動的に上下するという機能を持っています。

例えば曲の高音域を強調していたとして、パーンとシンバルが鳴ると、瞬間に高音域の音量を抑えて他の音域とバランスを取ろうとします。

同様の機能を持つエフェクタとしてマルチバンドコンプレッサがありますが、マルチバンドコンプレッサが限定された範囲内で音量の異常を補正するのに対して、GlissEQは全体のバランスをみながら補正します。それぞれに長所短所があります。マルチバンドコンプレッサは効き目が大きいですが、やり過ぎて結果が歪になることがあります。GlissEQはバランス良いのですが、今一つ効きが悪い、というケースがあります。

一時期は「使い物にならない!」と投げだしたGlissEQですが、だいぶ使い方のコツが分かってきました。結局、いつもこれでOK!みたいな万能な設定はないのですね。曲毎に耳で確認しながら調整するしかないのだと納得しました。
» GlissEQの通販ページはこちら

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2013年03月31日

レッドパイプのためのPANDORAmini

PANDORAminiはエレキギターを一人で練習する用の電子ガジェットです。
小さなボディにアンプ・スピーカのシミュレータ、コンプレッサ、コーラス、ディレイ、リバーブ、など一通りのエフェクタが入っていて、イヤホンで聞くとまるでライブステージで演奏しているような音がします。夜のアパートで一人静かに練習するにしても、気持ちの入り方が違うってものです。

レッドパイプ用のプログラムを用意しました

レッドパイプはドイツの電子バグパイプです↓
» レッドパイプのカタログページ

レッドパイプにもPANDORAminiを繋ぐことができます。
レッドパイプにはイヤホン端子があるのでモニタリングには困らないのですが、PANDORAminiを通した音の方が気持ちよく聞こえます。

また、リバーブなどエフェクタを搭載していないモニタスピーカで鳴らす場合にも、間にPANDORAminiを挟んだ方がきれいな音で演奏できます。

PANDORAminiは自分で自由に音作りできますが、なかなか勝手が分からない人もいるでしょう。なので私が用意しました。PANDORAminiに転送して使ってください↓
» レッドパイプ用のMANDORAminiプログラム

ファイルになっているプログラムをPANDORAminiに転送して使うには、SoundEditorというソフトウェアを使います。PANDORAminiをUSBケーブルでパソコンに繋ぎSoundEditorを起動して、ファイルをPANDORAminiに転送します。

SoundEditorは、KORGのウェブサイトからダウンロード、インストールして使います↓
» SoundEditorのダウンロードページ

手順

PANDORAminiとSoundEditorの使い方を一通り習得してから作業してください。ここでは問題のファイルをPANDORAminiに転送する手順だけを説明します。

まずは下準備です。PANDORAminiをUSBケーブルでパソコンに繋いで、SoundEditorを起動します。起動した直後の初期画面でMIDIのINとOUTをPANDORAminiに指定すると、SoundEditorの画面が表示されます。

  1. PROGRAM LISTタブを選択する
  2. 右側のリストにプログラムが200~399番まで登録されていることを確認する
  3. 右下のOpen Fileをクリックして*.pxmファイルを開く
  4. もう一度右側のリストを確認する
       →プログラムが599番まで増えている
  5. 400番のプログラムが"REDPIPES"であることを確認する
  6. 400番のプログラムを選択する
  7. 画面上のEdit - Copyを選択して400番のプログラムをコピーする
  8. 左側のリストの000~199番のうち、上書きしてよいプログラムを選択する
  9. 画面上のEdit - Pasteを選択してプログラムを上書きする
       →プログラムの名前がREDPIPESに変化する、音も変化する
  10. 右下のTransmit ALLをクリックする
       →今までの操作がPANDRAmini本体に反映される

そんなにすごい作り込みはしていません。
レッドパイプの音はそのままで、頭の中でぴーぴー鳴ってうるさいのを外に出しただけです。

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2012年06月19日

レッドパイプの音は好きに加工して使ってください1

最初に言っておきます、レッドパイプの生の音は聞けたものではありません。
レッドパイプはドイツ製の電子バグパイプです。私にとっては中世古楽からハードロックまで幅広く伴奏を支えてくれる頼もしい楽器なのですが。それはみんなにとってもそうなのか、というと…どうでしょう。ついに手に入れたレッドパイプ!わくわくしながらイヤホンを差して鳴らしてみて…(こんな物に10万円以上も払ったのかっ?)と愕然とするのが大方だと思います。「騙しやがって金返せ!」と返品騒ぎになる様が今の今から目に見えるよう。なので最初に忠告しておきます。

レッドパイプの音はそのままでは使えません。
エフェクタで加工することが前提です。
» レッドパイプの音(エフェクタで加工済)

メーカーの名誉のために言っておきますが。レッドパイプの音は、本物のバグパイプの音を高品質のマイクでサンプリングした音を採用しています。レッドパイプの音はあれは、本物のバグパイプの音です。なのになんでそんなにショボいのかというと、それはひとえに「いくら高品質のマイクとはいえ無音無響のスタジオでモノラル録音した音を直接イヤホンで聞いて美しいわけがない」という、当たり前の道理に尽きます。例えて言えば楽器に聴診器を当てて聞いているようなものです。こんなことをすれば、どんな名器による名演奏だって、聞くに堪えないものになるでしょう。

逆に本物のバグパイプの音はなぜあんなに迫力あるのかというと、それはバグパイプという楽器がニョキニョキした形をしていて、四方から立体的に音を出しているということ。それともっと一般的な話として、人間は楽器の音だけでなく、それが周りに反射した音も一緒に聞いているものだからです。

詳細は省きますがここで必要なこととして、レッドパイプの音が本物と比べて足りないところを、エフェクタで補ってあげなければなりません。楽器に聴診器を当てて聞いているような状態から、ミュージックパブやストリートで実際に演奏している状況まで音を加工する必要があります。

実際に私がどのようにしているかは次回に説明します。
未だにベスト解は見つかりませんけど…参考までに。

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2012年06月18日

不備があってもレッドパイプは魅力的だから


» レッドパイプの音(エフェクタで加工済)

レッドパイプはドイツ製の電子バグパイプです。
断っておきますが、私自身はすっごいレッドパイプを気に入っています。今後も私の作品の中で、しばしばレッドパイプの強烈な音色を耳にすることがあるでしょう。とはいえ正直なところを述べないわけにはいきません。レッドパイプはいくつかの障害を抱えています(2012/06/18現在)。

  • 電源を入れても音が出ないことがある
  • 電源を入れてもノイズばかり聞こえることがある
  • キーや音色などの調整をプリセットメモリに設定できないことがある
  • バッグの空気圧センサーの感度が日によって違う★1 気がする
  • MIDIが使えない★2 ことがある気がする

これはいつもそうだというわけではなくて、むしろふだんは問題なく快適に演奏できるのですが、ときどきなにかのきっかけで障害が発生します。

これに対して、メーカーは交換も修理も受けつけないでしょう。全部の製品がそうなのですから新品と交換しても無意味です。またレッドパイプの操作マニュアルには「調子悪いときは電源を入れ直せ」と書いてあります。つまり、たまに挙動不審になることを含めてレッドパイプという製品の仕様だ、というスタンスです。

ふつうに使う分には問題ない

なんでこんなガレージキットみたいな品がけっこうな値段で販売されてるの?と訝しむかもしれませんが。完璧でないだけで使う分には困らないのですよ。概ね問題なく快適に演奏できますし、電源を入れたときに(なにかおかしい?)と感じたら、もう一度電源を入れ直せばいいです。そんな不備をさっ引いても、レッドパイプはずっとずっと魅力的です。

メタルやアバロンなど空想のモデルは、そのインパクトのある外観でライブステージに華を添えることでしょう。レッドパイプはスモークやスポットライトに曝される過酷な環境においても決してチューニングを外しません。安心してパフォーマンスに専念できます。グレート・ハイランド・パイプやガイタ・ガレガなど、現実のバグパイプを演奏する場面でも、安全を取って代わりにレッドパイプを演奏する、という選択肢は十分アリです。

スタジオ録音やパソコン音楽でも、レッドパイプを使用するメリットは大きいです。なによりも、どんな調の曲にも合わせて演奏できるというのがありがたいです。

そんなですから「欧米の製品ってこういうところあるよね…」と、広い心でレッドパイプを愛してあげてくださいまし。

★1 空気圧センサーの感度が日によって違う
バッグを抱きかかえただけでブーッと鳴りはじめるときもあるし、かなりバッグを締めつけないと音が出ないときもあります。ただしこれは私の主観であって、実際にどうなのか断定するのは見送りたい。バッグの抱え方によって自然に圧力がかかるかもしれませんし、腕が疲労していれば、いつもより意識して強くバッグを締めつけなければならないでしょうし。

★2 MIDIが使えないことがある
これはレッドパイプの障害というより、MIDIケーブルを繋ぐ先の装置やドライバプログラムとの相性の問題のようです。私の場合、デスクトップパソコンには必ず繋がりますが、ノートパソコンには繋がったことがありません。

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2012年03月25日

レッドパイプが壊れました

すだれです

レッドパイプのブロウ管を差すストックが割れました。
息に含まれる水分を吸って膨張して割れたようです。

木管楽器は最初は水分に馴らすために毎日1時間ずつ吹くべき、ということを忘れて
ました。
昼に2時間吹いて、さっき2時間ほど吹いたかも。
でももう少し耐えてほしい、初期不良だと信じています。

ドイツに修理を依頼しました。
演奏動画を作れるのは、夏ですね…

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2012年03月23日

レッドパイプが届きました

レッドパイプはドイツ・レッドパイプ社が製作する電気式のバグパイプです。プロのロックバンドがステージで使用している本格的な楽器です。

ついさっき、商品評価用(という名目で買った自分用)の荷物が届きました。
…ニャン吉の遺骸をこんなふうにして庭の隅に埋めましたっけ、ぐすん。死のイメージがつきまとっているのは、これはレッドパイプの商品シリーズのうち”メタル”という、空想のバグパイプだからです。スコットランドやスペインなどの本物とそっくりの商品もありますよ。中身の機械はみんな同じで、見かけが違うだけなんですけどね。写真は分かりやすいように、一度レッドパイプを取りだして見やすく詰め直しています。海外から送られてきたときには、厳重にプチプチシートで梱包されていましたから。ご安心ください。

忙しいの★ でちょっとだけ試奏してみました。
第一印象として、重いです。本物のバグパイプってこんなに重くないです。本来は空気が入っているバッグに電子メカが詰まっているのですから、重い道理です。関連して、抱きかかえたバッグが重みでずるずる滑って落ちそうになります。どうにもうまく支えることができません。みんなどうしているんだろう?要研究です。最悪、バッグを肩からベルトで吊すようなことをするかもです。

飾りのドラゴンヘッドは、造形師が気合いを入れて作ったことが伝わってくる出来です。注意すべきは素材がガラス・セラミック質で出来ているということ。だからこそ雰囲気ある肌触りなのですが…落とすと割れます。いや既に、耳の端などあちこちが欠けているのです。(破片は箱の中に落ちてました。後で接着剤で修理します。)これはけっこう扱いに気を遣いそうですよ。ぜひ欲しいという人だけが購入するといいです。せめて練習の時だけでも外しておきたいのですが、どうやって外すんだこれ?

レッドパイプは本物と同じように息を吹きこんで鳴らします。
音を出しているのはバッグの中に収まったシンセサイザーなのですが、空気圧センサーが付いていて、バッグ内の空気圧によって音が鳴ったり止まったりします。これは確かに本物っぽい。演奏に集中してバッグを絞るのを忘れると、音が止まってしまいます。息を吹きこむ加減を間違えるとピッチが外れます。テクノパイプと違って、これはある程度練習して慣れないと演奏できません。実戦投入は六月くらいでしょうか?
また後でレポートしますね。

★ まじで忙しい
もうずいぶん前からパソコンの反応が遅くて、いらいらしながら仕事をしてました。今日、メールに返事したらパソコンを再インストールします。ほんとうはもっと早く実行したかったんだけど、鼻笛人気で注文が殺到したり風邪を引いたり、父が手術で入院したりと、ずっとどたばたしてました。

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2012年02月06日

レッドパイプの前評判

ドイツのレッドパイプ社はプロユースの電気バグパイプを製造しています。(商品名もレッドパイプです。)その外観・音色・演奏性には定評がありまして、最近のステージでバグパイプ演奏を見かけたら、十中八九がレッドパイプだと思って間違いないでしょう。


絶対にピッチの狂わないバグパイプ

本物のバグパイプは気温・湿度の変化に極めて敏感★ です。楽屋できっちりチューニングしていても、スポットライトの当たるステージに上がっただけでピッチが狂ってしまいます。対してレッドパイプは寒かろうが暑かろうが絶対にピッチは狂いません。安心感が違います。「私は本物派」という演奏者も、ステージ演奏だけは否応なしにレッドパイプを選択するようです。

それ以外は、レッドパイプは本物そっくりです。音はもちろん本物の音をサンプリングして使っています。ステージの大きなアンプで鳴らせばもう、目の前の楽器がレッドパイプなのか本物なのか、素人には区別がつかないでしょう。またバグパイプの短所?―音域が狭いとか、一つ一つの音毎に音色や音量がばらついているとかいったところ―まで馬鹿正直に再現しています。

バッグとブロウ管は飾りではありません。ほんとうに息を吹きこんでバッグを膨らませ、腕で締めけて鳴らします。下手な人が演奏すると息継ぎと腕の動きが合わなくて、本物そっくりに音がよろけます。逆にオーバーブロウといって、瞬間的に強く息を吹きこんだりバッグを締めつけて、本来より高い音を出す技も使えます。

最初はメタルですかね

レッドパイプは外観も本物そっくりです。中身の装置はどれも同じなので、だからレッドパイプは単純に、見かけの好みで選べばいいです。

いろんなデザインのレッドパイプがありますが、今のところ、私が販売したいのは写真の4種類です。昔からバグパイプに憧れていた人はやっぱり、スコットランドのグレート・ハイランド・パイプでしょうか。でもこれからはロックバンドに売りこむこをとメインに考えないといけないと思ってます。となると、ヘビメタ風が一推しですか。これは『メタル』という製品で、計算したら販売価格は17万7千円になりました。でも本物もきちんとした品はこのくらいの価格ですし。

レッドパイプは夏までに販売したい、と以前から言っていましたが。順序を繰りあげて早々に―五月連休前に―第一弾を販売開始するかもしれません。私自身が、YouTubeに投函する動画で使いたいのですよ。実は使える場面の多いバグパイプです。

★ 気温・湿度の変化に極めて敏感
敏感…というより、バグパイプはピッチが狂うと取りかえしがつかないのだと思います。どれでも生の楽器は多少の差はあれ、気温・湿度の変化によってピッチが変化するものです。しかし多くの楽器はピッチが狂っても、演奏者の力量でなんとか修正しながら演奏できるものです。たとえばオカリナは、強めに吹いて高いピッチで演奏したり、弱めに吹いて低いピッチで演奏したりできます。

対してバグパイプは演奏者と笛の間にバッグがあって、ダイレクトに繋がっていない。そのため小手先の調整が効かないのだと想像します。

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