鼻笛の吹き方、ダイジェスト
埼玉の鼻笛
埼玉の鼻笛はUSAのノーズフルートという玩具から生まれました。ノーズフルートは粗末なプラスチック製で、演奏する姿も羞恥プレイな感じの実際、パーティーの罰ゲームに使われるような玩具です。音もよくありません。
しかしこのユニークな発音原理に感心した埼玉県の陶芸家佐々木浩章さんが、陶器ならきちんとした楽器が作れるのではと思い立ち、小さなお面の形の土笛に仕上げました。
鼻笛は鼻息を口に通して鳴らすという、非常にユニークな仕組みになっています。発音原理はオカリナや口笛と同じ空洞共鳴で、オカリナや口笛によく似たかわいい音がします。音域は達人が吹けば3オクターブに届くそうで、ユーモラスな見かけによらず高性能。
鳴るしくみ
鼻笛は、それだけでは笛の役目をはたしません。どうやって鳴らすのか知らないとまるでナゾナゾでしょう。
図を見ればなるほどなんですが。
笛を鼻と口にぎゅっと押しつけて鼻息を吹くと、鼻息が口の中に共鳴して笛が鳴る仕組みです。
音の高さは口の中の容積できまります。舌を後ろに引っこめると口の中が広がって音が低くなります。舌を前に押しだすと音が高くなります。
持ち方・構え方
鼻笛は、左手の親指・人差指・中指で持つとよいです。人差指をお面の鼻に当てて、親指と中指でお面の両方の頬のあたりをはさみます。
笛を持ったらまず、自分の鼻に押し当てます。写真のNoseと書いてある穴のところです。ちょっと鼻息を吹いてみてください。ちゃんと鼻息が穴に通っていますか。鼻息が穴に通っているのを確認したら…そのまま笛をぐぐぅっと上に押しあげてください。鼻は多分、いや間違いなくブタっ鼻になっています。これが陶器でよかった。透明なクリスタル製だったら恥ずかしくて誰も吹きたがらないでしょうね。
笛をぐぐぅっと上に押しあげて鼻に密着させたら、次は唇を「あー」とひらいて笛にべちゃっと押しつけます。写真のMouthと書いてある穴のところです。できるだけ密着させて空気がもれないようにしてください。笛の両側面を親指と中指ではさんでいると思いますが、ちょうどそこが空気がもれやすい場所です。親指と中指も上手に使って空気がもれないようにふさいでください。
…顔がけっこうシンドイと思います。
なぜ私はこんなことをしているのだろうとか、自省したら負けです。鏡も見てはいけません。
鳴らしてみる
これで鼻息を吹けば十中八九音が出ます。ポイントとしては、どうなんでしょう。
- 吹くのは鼻息だけです。口から息を吐いてはいけません。この感覚はけっこうまどろっこしくて、人によっては練習が必要かもしれません。
- 舌は後ろに下げておきます。口の中に大きなブドウ玉を入れてる感じです。
- 意外にあちこちから空気がもれています。あまり空気がもれると音がかすれます。
- 顔が笛になじむのに2,3日かかるかもしれません。根をつめて練習しない方がいいです。
音が出るようになったら、舌を前に出したり後ろに引いたりしてみてください。音の高さが変わります。口笛の上手な人ならすぐに曲が吹けるようになると思います。
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鼻笛の吹き方を駆け足で説明しましたが。こんなもんでしょう。
楽器があればもっと楽しい毎日
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