-- ティンホイッスル(2) --

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2008年11月05日

ティンホイッスルの吹き方、ダイジェスト 2

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルはふつうに縦笛ですから、リコーダーの要領で吹けばなんとかなります。

名称

”吹口”、”歌口”、”指穴”の三つだけ知っていれば吹くのに困らないと思います。

持ち方と構え方

姿勢は立っても座ってもいいですが、背筋をまっすぐにしてください。姿勢が悪いと息をすばやくたくさん吸いこむことができません。

  • ティンホイッスルの吹口に近い三つの指穴を左手の人差指・中指・薬指で押さえます。
  • 残りの三つの指穴を右手の人差指・中指・薬指で押さえます。

指穴は、指の腹―爪の裏側のぷっくりした指紋のあるところ―で押さえます。サイズの大きなローホイッスルはそれでは押さえきれないので、指の関節と間接の間で押さえます。
» 大きな笛の指穴を押さえるには(過去の記事)

ホイッスルを両手でもって、吹口を唇でくわえます。歯でくわえると吹口がガジガジになるのでだめです。(ガジガジになりました…。)

ホイッスルをまっすぐ掲げると空気の流れもいちばんまっすぐになるはずですが、それだと演奏がしんどいので少しだけホイッスルの先を下げます。あんまり下げすぎると、空気の流れが唇と吹口のところで折れてシューという雑音がひどくなったり、音が小さくなったりしますので、ほどほどです。ホイッスルはまっすぐ―顔にたいして垂直に―掲げてください。これが空気のながれがいちばんまっすぐになります。ホイッスルの先を下げるように構えると、空気の流れが唇と吹口のところで折れます。低い音のときは気になりませんが、高いオクターブで音がひずみます。(2008/11/9修正)

このへんは小学校で習ったリコーダーと同じ要領です。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月04日

ティンホイッスルの吹き方、ダイジェスト 1

ティンホイッスルはアイルランドの縦笛です。映画『タイタニック』のテーマを吹いて有名になりました。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。

「ティンホイッスルの吹き方を連載開始します」と宣言してほとんど一ヶ月たちました、ごめんなさい。最低限の説明を駆け足で連載します。まずはティンホイッスルの簡単な歴史から。このくらい知っていれば、ステージでホイッスルを紹介するときのネタとして使えるでしょう。

歴史

ティンホイッスルは19世紀初頭の英国で、農場労働者であったロバート・クラークが食い扶持を稼ぐためにブリキの笛を作り、売り歩いたのが始まりです。これをアイルランドから来ていた季節労働者が自国に持ち帰り、いつのまにか英国よりもむしろアイルランドで好んで演奏されるようになりました。

最初のティンホイッスルはその名のとおり、ブリキの板を丸めて作っていました。吹口が鉛(有害!)でできたものもあったそうです。現代では胴体に真鍮、ニッケル、アルミ、ポリマー樹脂を使い、吹口に木やABS樹脂を使ったものが多く量産されています。総金属製のりっぱなホイッスルもあります。

ティンホイッスルはもともと甲高い音の小さな笛ですが、サイズの大きな低い音のホイッスルも生産されるようになりました。演奏方法はまったくティンホイッスルなのですが、”ローホイッスル”と呼び分けています。
» ローホイッスルを吹いてみた

» ティンホイッスルについて(Wikipedia)

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2008年10月11日

ティンホイッスルの吹き方、はじめに

これからティンホイッスルの吹き方を連載します。
それに先がけて連載の目標というか、到達点をはっきりさせておきましょう。少なくともこの連載で説明するとおりに練習したとしても、一流にはなれないと思います。教える私が一流ではありませんし、それどころか私はティンホイッスルをきちんと調べはじめてまだ一ヶ月ちょっとだったりします。

そこそこ上手っぽく吹けるように

「手っ取り早く、そこそこ上手っぽく吹けるようになる」
これがこの連載の目標です。

「そこそこ上手っぽく」というのはずいぶんぼんやりした言い方ですが。
それはたとえば、ティンホイッスルを吹いていて「お、今のいい感じ?」とこっそり自惚れたり、「今度のお祭りのステージで一曲披露していただけませんか」と町内会から頼まれたりする。そんなレベルです。あるいは街のストリートで大道芸をしていて、気前のいい酔っぱらいから千円札をはずんでもらうのも、実はこの程度です。この程度を目指すのであればそんなに正式な訓練は必要ないはずだと、と私は目算しています。ティンホイッスルらしく聞かせるいくつかのコツを覚えて、必要なだけ指が動くようになればOKなはずだと考えています。それなら、大したスランプに当たることもなく到達できるでしょう。

逆に非常に音楽感性の高い方や一流になることを志している方には、この連載はかえって害になるはずです。そのような方は、なんとしてでも理想の師匠を探しだして教えを請うべきです。

具体的にはこのレベル

私がディクソンのティンホイッスルを手に入れたのが2008年8月1日で、これはちょうど一ヶ月後の演奏です。
» ティンホイッスルで『Inisheer』を吹いてみた

一ヶ月で身に付く程度の知識と練習★1 でこの演奏ができるようになるなら、申し分ないと思います。どうでしょう。私はそういうことを教えるつもりです。実際、このくらい吹けると吹いていて楽しいです。

★1 私は他の笛でずいぶん遊んでいます。そんなですからまったく笛を吹いたことのない人が始めた場合、どうしても数ヶ月かかると思います…

参考資料

私はティンホイッスルを調べるにあたって、Tinorksを参考にしました。ティンホイッスルを演奏しているのは世界楽器てみる屋のお客さんで川原雫さん。やさしい音色としなやかな弾力を感じさせるスライド―音をずりあげる技―がいい感じです。

てみる屋でCDを売っています。ぜひ聴いてみてください。
» CDの試聴はこちら

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2008年08月21日

大きな笛の指穴を押さえるには

笛の指穴はふつう、指の腹(爪の裏側、指紋のある部分)で押さえます。
しかしlowDクラスの大型の笛(吹口からいちばん下の指穴まで44cm)になると、指穴を押さえることができない人も出てきます。指穴を押さえることはできないけれど、どうしても大型の低音の笛を吹いてみたい。そんな場合はどうすればいいでしょうか。

なせば成るが問題も

もしぎりぎり押さえられるのであれば努力でなんとかなります。私も最初は指穴を押えることができなくて、吹けない笛を買ってしまったと後悔しました。それでも思い出すにつれ未練がましく挑戦していたら少しずつ指が曲がるようになって、今では不自由なく吹くことができます。人間の身体の柔軟性には目を見はるものがあります。

とは言え、確かに私のようにムリして指穴を押さえることはできますが、結局、指が不自然に曲がって力んだ状態になっていますから、遅れたり疲れたりと、演奏上の問題を抱えてしまいます。

指の関節と関節の間で押さえるのが定番

縦笛、横笛にかぎらず大きな笛を吹くときには、写真のように指をまっすぐ伸ばして、指の関節と関節の間で指穴を押さえます。これは世界中の笛でそのようにします。ムリに指の腹で指穴を押さえるよりも本当はこちらの方がよいです。疲れないし速く動かせるし。

  • 薬指はふつうに指の腹で押さえてOK
  • 人差指と中指は、指の関節と関節の間で指穴を押さえる

私も練習します

諸事情から英国トニー・ディクソンのフルートとホイッスルを販売することになりまして、これをご縁に地元のアイリッシュパブで開催している練習会に参加することにしました。見れば講師の人もフルートを関節と関節の間で押さえています。ならば私も練習しましょう。他人にえらそうなことを言っておいて、自分ができないようでは実感を伝えることができませんし。ついでに、私は今まで一番下の指穴を右手小指で押さえていたのですが、薬指で押さえるように直します。

構えてみた感じ、不自然な力が入っていないので指は楽です。ぱたぱたと軽く動きます。しかしなんとも居心地の悪いもどかしい感じがします…どのくらいで違和感がなくなるでしょうか。
後日に結果報告しますね。
» アイリッシュミュージック練習会in福岡市中央区 『ザ・ケルツ』

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