-- ティンホイッスル(1) --

1  2

2012年11月02日

オカリナに眼鏡の曇り止め

オカリナを吹いていると、吹口のところに水が詰まって鳴らなくなってきます。特に冬場はひどいです。あれは唾ではありませんよ★1 、息に含まれる水分が結露しているのです。オカリナに限らずリコーダなど、同様の仕組み★2 の笛はみんな同じ悩みを抱えています。

眼鏡の曇り止めでアラ不思議!

オカリナ演奏者の間で知られているトリビアとして、オカリナの吹口に眼鏡の曇り止めをスプレーするとよいそうです。手順は以下のような感じです。

  1. 準備するもの:眼鏡の曇り止め、エアダスター★3 、ティッシュペーパー
  2. オカリナの吹口に曇り止めをスプレーする
  3. 曇り止めの滴が中で乾いて固まらないように、余分をエアダスターで吹きとばす
  4. べたべたになったオカリナをティッシュペーパーできれいに拭く
  5. 風通しのよい場所で陰干しする、乾かす(30分くらい?)

試してみると、確かに数時間吹きつづけても詰まりません。いつまでも快適に演奏できます。これはいい!と、私は片っ端から手持ちの笛に曇り止めをスプレーしたのでした。

プラスチックのオカリナにこそ

プラスチック製のオカリナは安価なことから、巷の楽器店は入門用として初心者によく勧めます。私がこれにまったく反対なのは、プラスチック製はすぐに水が詰まってまともに練習できないからです。何も知らない初心者を無用に挫折させるからです。

しかしながら眼鏡の曇り止めを使えば、プラスチック製の最悪の短所を打ち消すことができます。昨今のプラスチックのオカリナは、品質自体はきちんと製造された品もあります。眼鏡の曇り止めを使えば、高品質のオカリナを安価に手に入れることができます。なるほど、これからはオカリナ初心者には、プラスチックのオカリナに眼鏡の曇り止めでキマリです。

体にいいかどうかは知らん

しかし眼鏡の曇り止めって、口に入れてもいいのでしょうか。「身体にいいか悪いか」の二択で問うなら、よいものではないでしょうね。ってもオカリナはべろべろ舐めるものでもないし、ちゅうちゅう吸うものでもありません。私自身の吹き方を鑑みるに(そんなに口に入るものではない。あからさまな毒物でもなかろうし、まあ心配ないんじゃね?)という判断です。

オカリナやリコーダなど口でくわえる笛は気になるかもしれませんが。だったら鼻笛なら問題ないでしょう。鼻笛にも眼鏡の曇り止めは効果的です。

★1 吹口に詰まるのは唾ではない
実際問題として、吹口に唾を吹きこむとオカリナが痛みます。唾が糊のように乾いて吹口の狭い通路に張りつき、結露を促進します。最後には、一曲吹いていられないほど結露するようになります。オカリナが陶器という半永久的な素材で出来ているのに、寿命の短い消耗品であるのは、これが理由です。

とはいえ、眼鏡の曇り止めを使えば結露を防ぐことができるのでした。
結露がひどくなって使えなくなり押し入れの奥に眠らせた愛用のオカリナも、眼鏡の曇り止めで復活する可能性があります。これを使わない手はないでしょう。

★2 同様の仕組み
”フィップル構造”と言います。オカリナやリコーダなどフィップル構造を持つ笛は、吹けば誰でも鳴らせます。反面、音量の調整が困難、ピッチが不安定といった難点を共通して抱えていて、これらの難点を克服するために、演奏者は継続した鍛錬を要求されます。

春になると巷の楽器店がこぞって「誰でもすぐに鳴らせるオカリナを始めてみませんか」とキャンペーンを展開しますが。私はあれはほとんど詐欺だと思ってます。「音を鳴らせる」ということと「気持ちのよい演奏ができる」ということの間には大きな隔たりがあります。オカリナは音を鳴らすのは簡単ですが、気持ちよく演奏できるようになるには相当の練習が必要です。

そもそもオカリナがそんなに易しい楽器なら、日本の津々浦々でオカリナ教室が繁盛している道理がありません。

★3 エアダスター
パソコンのキーボードの隙間を掃除したりする、単に空気を吹きだすだけのスプレーです。電気屋やアマゾンでいくらでも売ってます。

楽器があればもっと楽しい毎日
» デュエットオカリナの販売は世界楽器てみる屋 ―和音を奏でるオカリナ―

2008年11月24日

ティンホイッスルの吹き方、装飾音 2

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。装飾音を入れるとぐっとティンホイッスルらしく聞こえます。スライドはぜひマスターしたい装飾音です。

要はゆっくり指穴をあけていく

スライドはティンホイッスルを吹いているときに「ひょえー」と音をずり上げる装飾音のことです。これが入れるととたんにティンホイッスルらしく聞こえます。スライドするには指穴を少しずつあけていきます。指穴があけばあくほど、音も高くなっていきます。

  1. まず一つ下の指穴までよけいにふさぎます。
  2. その指穴を押さえている指をまっすぐ伸ばします。
  3. 伸ばした指をシーソーのように、指先が上がるように倒します。
  4. 指を倒すにつれて指穴があき、音が高くなっていきます。
  5. 以上の動作をすいっ、すいっとすばやく行います。

あるいは端から見ていると、指の腹についた汚れをホイッスルの指穴にこすりつけ落としているような仕草にも見えます。

それと息の強さも最初は少し弱めからはじめて、音が高くなるにつれて強く吹くといいようです。これもすうっ、すうっとすばやく。
» スライドとカットを入れながら吹いてみた

使いどころのルールがよく分からない

スライドをどこに入れればいいのか。メロディーを聞けばここだと分かるんですが、どうしてそこに?というと言葉で説明しにくいというか。

スライドの使いどころは強いて言えば…

  • 短い音が連続した後に音を長くのばしたら、そこにスライドをかける
  • ワンフレーズの最後を長くのばして終わるようなら、そこにスライドをかける

カットとスライドができればまずはOK

カットとスライドさえできるようになれば、とてもティンホイッスルが上手になったように聞こえます。あとは自分で試してみたり、好きなCDを繰りかえし聞いてマネしてください。ティンホイッスル用の楽譜もムリすれば手に入るでしょうが、楽譜には「ここにカットを入れる、スライドを入れる」など書いていません。特に最初のうちはCDを聞いて耳で覚えるのがいいです。ぜったいその方がいいです。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月17日

ローホイッスルを自作する方へ

英国のアイリッシュフルート・ホイッスルのメーカー、トニー・ディクソン社の製品ラインナップに「ローホイッスルの頭だけ」というのがあります。メーカーの意図としては、フルートといっしょに買って頭を取り替えれば一本でフルートとローホイッスルの両方を楽しめるよね、ということなのですが。

「頭だけ」を手に入れて手頃な塩ビ管なりアルミ管なりを買ってくれば、ホイッスルを自作ことができます。尺八チューニングのホイッスルなど、工夫次第でいろいろできそうです。

このローホイッスルの「頭だけ」はABS樹脂製で、内径は 25.5mm です。逆に言うと太さ 25.5mm の管がすっぽりささることになります。

尚、実際のディクソン社の製品はどうなっているかというと、写真のように、少し細めの管に溝を掘ってゴムバンドを取り付けています。これで接合部を密閉しつつスムーズにスライドできるようになっています。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

2008年11月14日

ティンホイッスルの吹き方、装飾音 1

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。装飾音を入れるとぐっとティンホイッスルらしく聞こえます。まずはカットから。

左手薬指で指穴を叩く

カットはティンホイッスルを吹いているときに「ひゃらっ」と入る装飾音のことです。あれは左手薬指を一瞬あけてふさぎます。「あけて」「ふさいで」ではなくて、できるだけ素速く、指で指穴を叩いてるような感じです。TVゲームのボタンのように「押す、押す、押すっ」てな感じです。

尚、いちばん高い2つの音については左薬指があいてしまって使えません。仕方ないから左手人差指で同じことをします。


» 左薬指(人差指)で指穴を叩く

同じ音を区切るのに使う

「ぼくのだいじなクラーリネット、パパからもらったクラーリネット」のように、同じ音が続くとき、ふつうはトトトトッと舌先で息を区切りますが、ティンホイッスルでは代わりにカットで音を区切ります。
» 同じ音をカットで区切る

メロディーが上がって下がる瞬間に入れる

ティンホイッスルを吹くとき、とうぜん高い音を吹いたり低い音を吹いたりします。それにつれてメロディーも上がったり下がったりします。そのメロディーがだんだん上がっていって…下がる瞬間。この下がる瞬間に装飾音を入れます。同じ感覚で、一つの音を長くのばした直後に…下がったら入れます。上がるようなら入れません。
» メロディーが上がっていって下がる瞬間をカット

とりあえずぜんぶカットする

最初のうちは、狙えるところはぜんぶカットを入れて吹くのがいいです。指が覚えてしまって気を抜くと思わずカットを入れてしまう。そのくらいになるといいです。

本当はぜんぶにカットを入れてしまうとゴテゴテしてしまって野暮ったいです。本当はカットを入れないところと半々くらいです。だからまず癖で入れてしまうほどカットを練習して、そこから逆に「ここは入れない方がすっきりしていいかも」と間引いていくといいです。

そのへんの感覚は気に入ったCDを何度も聞いて身につけるしかないと思います。

ロールは…できません

ティンホイッスルにはロールというカットの発展形のような装飾音があります。速いダンス曲を吹くとき「タタタ、タタタ」と三連符を刻むのに使そうです。ゆっくりした曲には使わないし、私はそんなに速く指が動かないので教えようもない。

そうですね。ちょっと大きな街ならどこかにアイリッシュパブがあるのではありませんか。そこの常連になって張りこんでいれば、いつかホイッスルの上手な人をつかまえることができるでしょう。その人に習ってください。
福岡市内なら薬院の『The Celts』でアイリッシュ・ミュージックを教えています。
» Irish Cafe Pub & ケルト・アイルランドの輸入雑貨『The Celts』

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月11日

ティンホイッスルの吹き方、中休み 3

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルを吹くときの注意をいくつか。

吹口にたまった水滴を吹き飛ばす

ティンホイッスルを吹いていると、息に含まれている水分がホイッスルに冷やされて結露します。ひどくなると吹口が水滴で詰まったようになり、音が出なくなったり高音がひずんだりしてきます。この現象はリコーダーやオカリナでも起こりますが、ティンホイッスルは吹口が小さいのですぐに詰まります。一曲演奏するときは念のため、事前に吹口の水滴を吹き飛ばしておくといいです。

吹口が水滴で詰まったら、息を強く吹いて水滴を吹き飛ばしてください。ホイッスルをくわえて「プシッブシッ!」とわざと咳をします。一説によると咳の風速は55m/秒、くしゃみの風速は88m/秒。水滴を吹き飛ばすならくしゃみの方がよいのですが、わざとくしゃみをするのはむつかしい。このときすごい音がしますから、歌口を握りしめて音が出ないようにするといいです。

右手薬指で落とさないように支える

ティンホイッスルの6つの指穴をぜんぶあけてしまうと手放しになって、ホイッスルが転がり落ちてしまいます。そりゃそうです。

ホイッスルを落としてしまわないようにみんなどうしているかというと、左手の指穴をあけるときは右手薬指でいちばん下の穴を押さえるようにしています。本当はこんなことをすると微妙に音程が下がってしまうのですが…「気にしない」という約束みたいです。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月10日

ティンホイッスルの吹き方、中休み 2

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルは移動ドの楽器ですから、楽譜の曲を覚えるときには注意が必要です。

楽譜どおりに吹けることはほとんどない

楽譜に記された曲を覚えるときに気を付けることは、ティンホイッスルは移動ドの楽器だということです。半音を出すのが苦手なので、たとえばDキーのホイッスルならニ長調かト長調、ホ短調かイ短調が吹きやすくて、他の調はあまり実用的ではありません。では他の調の曲を吹くときは?運指はそのままその調に合った高さのホイッスルに取り替えて演奏します。

そんなですから楽譜に記されたとおりに正しい音の高さで演奏したいのであれば、いろいろな高さのホイッスルを用意する必要があります。(C、D、Eキーのホイッスルが揃っていればなんとかなるかなと思います。)

逆にお手持ちのホイッスルが一本しかないのであれば、そのホイッスルの得意な調に曲を移調して演奏する必要があります。つまりいちばん吹きやすくなるように、ぜんたいの音を上下にずらして演奏します。それには楽譜を移動ドで読めばよい。過去の記事で詳しく説明していますのでそちらを参考にしてください。
» きみにはきっと移動ドがにあう(過去の記事の抜粋)

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月09日

ティンホイッスルの吹き方、中休み 1

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルで新しい曲を覚えるには、まずはくりかえし耳で聞いて覚えます。

とにかく繰りかえし聞く

新しい曲を覚えるとき、民族音楽ではくりかえし耳で聞いて覚えるのがふつうです。西洋でもクラシック以外の場面では楽譜を使わずに耳で覚えることをします。

受験勉強のとき「睡眠学習」に手を出した人はいますか。真剣でなくても何度も繰りかえし聞いていればそのうち覚えてしまう…というアレです。新しい曲を覚えるときも同じです。ときには真剣に聞くことも必要でしょうが、なによりも聞いた回数が勝負になります。

  1. 何度も聞く
  2. 聞きながら分かるところだけでもいっしょに歌う
  3. CDなしで最後まで歌えるようになる
  4. 自分の笛の高さに合わせて歌う
  5. 歌に合わせて笛の音を探していく…

便利な道具で効率よく

こういう作業にはガジェット―気の利いた玩具―があると便利です。ものすごく楽になります。

mp3プレイヤー
アップル社のipodが有名ですが他にもいろんなメーカーの製品が出回っています。四六時中、繰りかえし聞くのにこれに勝るアイテムはないでしょう。つか音楽をやるなら必須です、自分への投資だと思って今すぐ買いなさいっ。
尚、私はiriverのプレイヤーをずっと使っています。これは曲の短い区間を指定して繰りかえし聞くことができます。難解な箇所を重点的に聞いて覚えるのに便利なので。
音楽編集ソフト
パソコンソフトです。これもいろいろ出回っていて、CDの曲をゆっくり再生したり音の高さを変えたりできます。音の高さを笛の音に合わせ、半分の速度で再生した音楽ファイルをmp3プレイヤーに入れて繰りかえし聞くと、ほんとうに効率よく曲を覚えることができます。

音楽編集ソフトはフリーのよいものが出回っています。過去の記事をご覧ください。
» CDの音程を自分の笛にあわせる(過去の記事)

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月08日

ティンホイッスルの吹き方、ダイジェスト 5

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルは2とおりの音階が使えます。これでたいていの曲は演奏できます。

音階その1

ティンホイッスルの指穴をぜんぶふさいだ、いちばん低い音をドの音とする音階です。

○…指穴をあける、●…指穴をふさぐ

» いちばん下からドレミの音階

Cキーのホイッスルならハ長調、Dキーのホイッスルならニ長調。分かりやすい音階ですが使用頻度は1/3くらい?でしょうか。ドより低い音を出せない、というのがけっこうネックになります。ドより低い音を使う曲は多いですよ。ゾウさんの歌も「ドーラソー ドーラソー」とドより低い音を使います。

音階その2

ティンホイッスルの指穴をぜんぶふさいだ、いちばん低い音をソの音とする音階です。

○…指穴をあける、●…指穴をふさぐ、白黒半分…指穴を少しだけあける

» いちばん下からソラシドの音階

Cキーのホイッスルならヘ長調、Dキーのホイッスルならト長調。ドより低い音はけっこう使われるので、こちらの音階の方がよく使われます。

ファの運指が2とおりあります。一長一短あるので両方使います。慣れないうちはどちらか一方が使えればいいと思います。指穴を少しだけあけるというのは、指をずらしたりひねったり、とにかくファの音に聞こえるように少しだけあければいいです。

  1. ①は音程が安定している。スライド技が使えない。
  2. ②は音程が不安定。スライド技が使える。

半音の出し方

ティンホイッスルで半音を出す方法は、上のファの音の出し方を参考にしてください。つまり指穴を一つとばしにふさいだり、半分だけふさいだりします。

ダイジェスト終了、おつかれさま

ティンホイッスルの吹き方を駆け足で説明してきました。ダイジェストとしてはこれで終わりです。これだけ知っていれば、小学校のリコーダーを吹く程度にはいろんな曲を吹いて遊べると思います。

ここから後は「カット」や「スライド」などティンホイッスルらしい演奏をするための技を説明します。連載の間隔も一週間とかそんなになります。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月07日

ティンホイッスルの吹き方、ダイジェスト 4

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルの指穴を下から順に開けていけばそのままドレミ…になります。オクターブ上の音は強く吹けば出るので、分かりやすい。

運指とタンギング

指穴をぜんぶふさいで、下から順に開けていけばそのままドレミファソラシになります。

○…指穴を開ける、●…指穴をふさぐ

オクターブ上の音は運指はそのまま強く吹きます。高い音ほど強く吹くので大きな音になります。街角や公園の雑踏の中で大道芸をするのにちょうどよい音量ですから、せまい部屋で吹くとうるさいです。ローホイッスルは低い落ちついた音なのでそれほどでもありませんけど。
» ティンホイッスルのドレミ

オクターブ上の高い音は「トゥートゥー」と、舌先で息を区切って少し勢いを付けてやると鳴りやすいかもしれません。

この舌先で息を区切ることを「タンギング」と言います。タンギングすると一つ一つの音の輪郭がかちっと鮮明になります。リコーダーやコンサートフルートではこの「タンギング」の習得が必須課題ですが、ティンホイッスルではあまり使いません。「タンギングするのは邪道だ」という演奏者もいるようです。

私は半々くらい使います。メロディーを区切ったりつないだりして吹くと表情が豊かになるので、つまり上手っぽく聞こえます。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

2008年11月06日

ティンホイッスルの吹き方、ダイジェスト 3

ティンホイッスルは映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛です。指穴が6つしかないので簡単にドレミを鳴らせます。ティンホイッスルの音に満足できなくてもあまりがっかりしないように。できるだけ練習したら後は装飾音でごまかします。

吹き方

ティンホイッスルを唇でくわえて、手加減しながらそっと吹けばふつうに鳴ります。「えーっこんな音?」と少しがっかりした人がいるかもしれません。ホイッスルはそのままでは正直、そんなにきれいな音ではありません。野性的なとか、野卑なとか、そんな形容の似合う音です。これに「カット」や「スライド」など独特の装飾音が加わると…とたんにCDで聴くようなあの美しい音になります。ヒースに咲く野生の花って感じの。

でも少しでもきれいな音が出るのに超したことはありませんから、とりあえず、音が安定する息の強さを覚えましょうか。
左手だけで上三つの指穴を押さえてホイッスルを吹きます。最初はそっと、次第に強く吹いていきます。息が強くなるにつれてホイッスルの音が次のように変化します。

  1. かぼそく途切れがちで不安定な音
  2. 安定してしっかりはっきりした音★
  3. シーっという雑音のまざったひずんだ音
  4. オクターブ高い音

この、安定してしっかりはっきりした音★が鳴る息の強さを覚えて、できるだけこの強さでホイッスルを吹くように心がけるとよいです。息の強さはいつもいっしょではなくて、低い音は弱めに吹きます。高い音ほど強く吹くと安定します。
» 音が安定する息の強さを探す

といっても「カット」と「スライド」を入れるとかなりごまかせるので、最初はそう神経質になる必要はないと思ってます。でも最後にはこのような地道な部分が決め手になってくるはずです。

音が安定するのは笛にもよります。
高価な楽器ほどすばらしいと言いきるのはあんまりですが、やっぱりどうしても金次第のところはあります…。

楽器があればもっと楽しい毎日
» ホイッスルの販売は世界楽器てみる屋 ―映画『タイタニック』のテーマを吹いた笛―

1  2

みんなの掲示板

ご質問・お知らせなどがございましたら遠慮なくご投稿ください。

ユーティリティ

 

最近のトラックバック