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『氷さく』でまん丸い氷を作るコツ

『氷さく』を冷凍庫の冷気噴出口の真下にセットするとまん丸い氷が出来ますよ、という話です。

透きとおったまん丸い氷がよい

夏場は氷をよく使います。
冷たいドリンクには必ず氷を入れますし、冷やし麦やそうめんなどにも氷を使います。氷はとりあえず冷やせるならなんでもいい、四角いガラガラした氷でも十分に用は足ります、が。うるさい人に言わせると、きれいに透きとおったまん丸い氷が格別に良いそうです。

きれいに透きとおった氷は、空気や金属イオンなどを含まない純度の高い水で出来ているので、食材の味を損ねません。また「球」という形は溶けにくいので、長い時間、粘りづよく冷やしつづけてくれます★1。

『氷さく』でまん丸い氷を作る

家庭で手軽に安全にまん丸い氷を作るなら、(有)佐野商会の『氷さく』を使うと完璧です。同じような製氷器はいくらでも見かけますが、水晶玉のように透きとおった見事な氷玉を作れるのは、今のところ『氷さく』だけでしょう。

値段が一台3,360円もすること。それよりも10cm×17cmのサイズの容器で冷凍庫を専有して、一度に作れる氷玉がたったの一つというのが、どうにもコストに合いません。これは本気で使う台所用品ではなく、化学の実験をしているような感覚で楽しむアイデア玩具だと思います。

アイスティの中にぷかぷか浮かぶ特大の氷玉は、なかなか愛らしいです。
心なしかふつうの氷よりも溶けにくい気がしますから、まったく実用的でない、というわけでもないらしい。急な来客のために、日頃からせっせと氷玉を作りためておくといいでしょう。
» 『氷さく』のメーカーサイト

冷気噴出口の真下にセットする

『氷さく』の扱いは簡単で、誰でも特大の氷玉をほいほい作ることができます。ただしコツを知らないと間延びした楕円形の氷ばかり出来てしまいます。

『氷さく』でまん丸い氷を作るコツは、

冷凍庫の冷気噴出口の真下に氷さくをセットすること。

私の宅の冷凍庫の中を見ると、内壁は白いプラスチック製で、あちこちに冷気の噴き出る口が開いています。『氷さく』をその噴出口の真下に、内壁にぴったり接するようにセットします。

まん丸い氷が出来るには、上の方から下の方へ少しずつ時間差で凍ることが重要です。全体的に同時に凍ると、間延びした楕円形になってしまいます。

『氷さく』を冷気噴出口の真下にセットして、冷気が『氷さく』の上面のドームに直接かかるようにして、確実に上から下へ凍るようにします。

内容器は両手で真上に吊りあげる

そのほか、『氷さく』を使うときの細かいコツなど。
『氷さく』の青い外容器の内側と、白い内容器の外側は、きれいに水滴を拭きとります。濡れているとお互いに凍りついて、内容器を取りだせなくなります。

白い内容器の上面のドームの縁も、きれいに水滴を拭きとります。ここにたくさん水が溜まっていると、氷玉が楕円形に歪む原因になる気がします。

白い内容器を持ちあげるときは、内容器の蓋に爪がついていますから、その爪に両手の指を引っかけて、内容器をまっすぐ上に吊りあげるようにします。そして青い外容器の中にまっすぐ下ろします。片手で蓋を掴んで持ちあげようとすると、どうしても握りつぶす力が働いてしまって、蓋が変形して外れてバシャンと容器が落ちてしまいます。

内容器に蓋をしたり持ちあげたりする過程で、どうしてもドームに空気が入ってしまいます。ドームの中に空気が入っていると、氷玉に空気が閉じこめられてしまいます。空気が入らないように丁寧に作業するか、スポイトでちゅっちゅと水を足して、ドームの中の空気を追いだせば完璧です。

下半分の氷の柱は捨てよう

『氷さく』から氷玉を取りだした後に、下半分に氷の柱?が残ります。
もったいない気がしますが、これは捨てましょう。

透きとおった氷玉は、純度の高い水で出来ています。
その分、元々含んでいた空気や金属イオンなどは、ぜんぶ下に押しやってしまっています。つまり下半分の氷の柱には、ありったけの不純物が濃縮されて残っているわけです。これは捨てた方がいいでしょう。

逆にそんなだから、水道の水をそのまま使っても、純度の高い氷玉を作ることが出来ますよ★2。

★1 長い時間冷やしつづけてくれる
逆に氷玉は、冷やす力は弱いです。一つの氷が冷やすことのできる絶対量は決まっていますから、もし氷玉が同じ大きさの四角い氷よりも2倍の時間冷やしつづけることができるなら、冷やす力は1/2になります。

物理学で『○○保存の法則』というのをよく聞くでしょう。
あれは「世の中どこかで得をすればどこかで同じくらい損をする。」という、人生における最も重要な教訓を数式で説明したものです。

★2 水道の水でも純粋な氷が出来る
氷が出来る過程でどのくらい不純物を排除するものかは、水の代わりに、紅茶やウーロン茶で氷玉を作ってみるといいです。やっぱりきれいに透きとおった氷玉が出来て、代わりに下の氷の柱は特濃状態になるでしょう。

この効果も一長一短。不純物を排除するのと同様に、ミネラルなどのヘルシー成分もごっそり排除しますから、ヴォルビックとか深海水とか、高価な水を使っても台無しです。

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