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ユニゾンの使い方 1

主メロディの音が聞こえにくいときは他の音でユニゾンして補強するといいですよ、という話です。

主メロディが聞こえにくい

YouTubeやニコニコの演奏動画を見たお客さんから「笛の音がよく聞こえない」「伴奏が大きすぎる」などとよく言われました。要は主メロディの音が伴奏に埋もれてよく聞き取れない、ということです。そして主メロディの音をしっかり聞かせることが、私の長い間の課題でもありました。

いやそんなの笛の音を大きくすればいいだけじゃん、と思うかもしれませんね。
もちろんそんなことはイの一番に試しましたよ。問題の曲をスペクトラムアナライザで観察すると、主メロディを演奏する笛の音は、既に伴奏よりもずいぶん大きな音なのです。もうこれ以上に音を大きくすることはできない、大きくすると耳が痛くなります。そのくらい大きな音なのに、伴奏に埋もれてしまって今一つはっきり聞こえないのです。

主メロディを演奏しているのが楽器であれヴォーカルであれ、どうにも伴奏に埋もれてしまう。もっとしっかり主メロディを聞かせたい、というケースがあると思います。そんなときは他の音でユニゾンして主メロディを補強するといいです。

新たに音を追加する

方法として単純に、新たに音を追加することが考えられます。
ストリングスによる主メロディの補強は定番でしょう。バイオリンの高い音やチェロの低い音を追加して主メロディを補強します。このとき2声、3声でハモってもいい感じです。ブラス系の音ならもっとずっと主メロディを力強く元気に聞かせることができるでしょう。チャイムや鉄琴のようにキラキラした音は曲全体が華やかになります。

一般的な話として、音の数が多いほど曲はゴージャスに聞こえます。ですから1コーラス目よりも2コーラス目……と曲が進むにつれて次々に音の数を増やして、盛り上げていくことをよくやります(ボレロみたいな展開ですね)。このときバイオリンなどが主メロディを補強する形で参加して、そのまま伴奏として居座る……みたいな演出をよくします。

伴奏している楽器を主メロディの補強にまわす

今まで伴奏していた楽器を一時的に主メロディの補強にまわす、という手もあります。一番の候補はバイオリンやチェロなどのストリングス系でしょう。ピアノやギターなど、伴奏の中核として外せない楽器を敢えて主メロディの補強にまわすのも、上手くキマると大効果です。

お互いにつぶし合わないようにする

ユニゾンして主メロディを演奏している音は、みんな同じ音だと重なってしまって聞き分けられません。1オクターブ高くしたり低くしたり、思い切って2オクターブ高い音にしたりして、お互いにつぶし合わないようにします。

あるいはパンで左右に振り分けるとか、遠近に大きくずらすとか、ディレイで発音のタイミングをずらすとか、そんなやり方で音が重ならないようにする方法もあります。

まずはふつうに作って聞いてみる

音楽作品を製作するとき「この部分はユニゾンで補強しよう!」とはっきり見えている場合は別として、まずはふつうに伴奏を作って主メロディを重ねて、何度も聞いてみる。そこで(主メロディがよく聞こえないな……)と思ったら、初めて主メロディを補強することを考えたらいいと思います。んで実際にやってみて、ヘンだったら別のパターンを考えればいいです。このような作業は試行錯誤です。単純に時間をかけた分だけよい作品に仕上がります。

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