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短い曲を水増しする 2

音楽作品には体裁というものがあります。一つの音楽作品として最低でも2分程度の長さがほしいところです。短い曲は2分程度の長さになるように、あの手この手で水増しします。

他の曲が参考になる

なんだかんだ言って他の曲が参考になります。
アマチュアの頭ではいくら考えたっていいアイデアは出てきません。他人の作品の良いところを真似するのが精一杯です。なので普段からたくさんの曲を聞いておくことがどうしても重要★1 になります。

って今更そんなことを言われても困るでしょう。即効性のある方法としては、参考になりそうなYouTubeの演奏動画を手当たり次第に再生リストにまとめて、仕事をしながら聞き流します。同じ聞き流すにしても(まだ短い、あと20秒どうしよう?)のように課題を抱えていると、成果が違ってきます。無意識がけっこういろいろ拾ってくれます。不意に(3コーラス目の後にイントロ+サビパートを追加しよう)みたいな解決法を思い浮かんだりします。

短いに越したことはない

「音楽作品として最低でも2分程度の長さがほしい」と言ったそばからなんですが。
短い曲はやっぱり短いままの方が無難です。絶対に2分以上の長さが必要なのか、音楽作品としてきちんと体裁が整っていないとダメなのか。今一度だけ考え直してみてください。

例えばYouTubeやニコニコに投函する演奏動画には、別に「2分以上の長さがなければならない」などという規定はありません。むしろ、無理して3分30秒の作品に仕上げたものの、聞いたお客さんが途中で飽きてチャンネルを変えてしまった、という方が大ダメージです。★2 いっそ1分くらいの中途半端な作品で「え、もう終わり?」と思われた方がまだましです。

気をつけることとして、4番まで歌詞があるような長い曲の場合です。
そういう曲って人間の歌が入るから聞いていられるのであって、これを楽器演奏オンリーにするとさすがに飽きます。原曲が4コーラスあるから、というだけの理由で馬鹿正直に4コーラスの構成にするのでなく、お客さんが飽きないうちに2コーラスで早々に切り上げる、といった判断が必要です。少なくともYouTubeやニコニコのお客さんって、作品の短かさに関しては寛容だという印象です。1分30秒の尻切れトンボな作品でも「いいネ!」を入れたりします。

★1 たくさん聞くことが重要
「だから普段からたくさん音楽を聞きましょう」というのも、ほんとうはずいぶん不自然なアドバイスなのです。

音楽作品を製作するための必要不可欠な資質として、
音楽を聞くのが大・大・大好きでなければなりません。世の中の作曲家や演奏家はたくさんの音楽を聞きますが、それは仕事だから仕方なく聞いているのではありません。むしろ周りの人が「こんなときくらい耳からイヤホン外しなさいよ!」と怒るほどだらしなく聞きます。まるで中毒患者、音楽を聞くのを止められない、というのが真相です。音楽を聞くことは彼らにとって呼吸するようなもので、だから「たくさん音楽を聞きましょう」などというアドバイスは「好きなだけ息をしてもいいですよ」というのと同じくらいナンセンスです。

逆に「たくさん音楽を聞きましょう」とアドバイスされて「じゃあ私も今日から本腰入れて音楽を聞くか」などと決心する人は、なんというか、向いていないです。ダメだとは断言できませんが……向いていないなあ、と私は思います。

この辺の事情は音楽に限らず、他の全ての創作活動において同様です。
漫画家や小説家は例外なく、他人の作品を読むのも大好きです。作者同士がお互いにお互いの作品のファンです、という話もよく聞きます。

★2 チャンネルを変えられると大ダメージ
YouTubeのランキング決定アルゴリズムが刷新されたとたん、超人気だったK-POPが見る影もなく失墜した、という事件がありました。途中でチャンネルを変えた――最後まで見なかったビューはカウントしないというアルゴリズムに変えたという噂で、それでK-POPがランキング外に落ちてしまったということはつまり、K-POPの人気を支えるものすごい数のビューは、みんなクリックはするものの実はほとんど最後まで見ていなかったのだ……という憶測が成り立ちます。

K-POPの話はともかく、最後まで見たビューと途中でチャンネルを変えたビューを区別して統計することは合理的です。途中でチャンネルを変えたらカウントしない、というのはいささか厳しすぎる気もしますが。なんらかのマイナス判定をしたとしても不思議ではありません。だからだらだらと3分も続けて飽きられるよりは、1分くらいでぱっと切り上げる方が、むしろ作品として高評価だろうと憶測します。YouTubeからもお客さんからも。

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