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短い曲を水増しする 1

音楽作品には体裁というものがあります。
身内だけのささやかな音楽会で演奏を披露するにしろ、YouTubeやニコニコに動画を投稿するにしろ、一つの音楽作品としてある程度の長さがほしいところです。CDに収められている曲はだいたい3分ちょっとで、2分30秒なら小作品。2分より短かいときちんとした作品というより、実験作品・試作品といった印象です。

あの手この手で水増し

元々3分くらいの長さの曲ならそのままカヴァーすればいいです。
しかしながら中世古楽や民族音楽では「夕焼け小焼けの赤とんぼ」のように、長さが10小節ほどしかない短い曲もあります。これをこのまま演奏するわけにもいきません、お客さんが「さてそれでは」と曲を聴く心構えをする前にあっという間に終わってしまいます。

音楽作品としての体裁を整えるために、最低でも2分くらいの長さになるように、あの手この手で水増しします。短いフレーズを何度も繰り返して、でも単純に繰り返すだけだと飽きられますから(3コーラス目は伴奏だけにするか?)などといろいろ工夫します。

基本は試行錯誤

この連載では、短い曲を水増しして長くする方法について説明します。
っても私のやり方は基本的には試行錯誤です。半ば行き当たりばったり、上手くいけば採用するし、ピンとこなければ他の手を試すだけです。

こうして記事を書き起こしてみると…わざわざ言うほどのこともない。常識的なことしかやってない気がしてきましたが。
「そうそうこの手もあった」と参考になれば幸いです。

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