『人に読ませる技術-コラム・エッセイの王道』
世界楽器てみる屋のすだれです。
脱サラを予定しているお客さんからインタビューされました。このような話を個別に回答するのは無駄なので、記事として掲載しておきます。(私も世界楽器てみる屋みたいなお店を始めてみようか)と画策している人は参考にしてください。
『人に読ませる技術-コラム・エッセイの王道』
タイトルのとおり、読者に読んでもらえる文章を書くためのノウハウを説明した本です。
この本を読んだところでとても小説家にはなれそうにはありませんが、ちょっとした気の利いた文章を書くのには非常に参考になります。
読者に読んでもらうためにどんな文章を書けばよいのか。「読者の興味を引きそうな話題を楽しく提供する」ということはとうぜん重要ですが。それ以前に、読者に嫌われない文章を書く★1 ということが大前提だったりします。もちろんわざと嫌われるように書く人がいるはずもなく……ついついやらかしてしまうわけですが。これがけっこう多い。つか文章を書く勉強をきちんとしていない人は、まずやらかします。そしてそのことをはっきり指摘したノウハウ書もあまり見かけません。「人から嫌われる文章ってどんなのよ?」というところだけでも、この本は読んで損はないです。
それ以外にも「主題は一つに絞りこむこと」など、基本中の基本からいろいろ説明しています。
人に読ませるために文章を書かなければならない人は、ぜひこの本を読んでみてください。
ネットショップは文章が命
ネットショップは、最後の最後は文章が命なのですよ。
ネットショップはインターネットにウェブサイトを掲げて客を集めます。スタイリッシュなレイアウト★2 、大きくて見栄えのする美しい写真。そして楽器の販売なら説得力のある試聴サンプルなどを用意して、やってきたお客さんを魅了しショップに引きとめます。が、商品のどこが買いどころなのかきちんと説明するのは、最後の最後は文章です。「ギターなんてどこでも売ってる。もっと安売りしている店だってある。なのになんでわざわざあなたの店でギターを買わないといけないの?」「そもそも私はギターなんか興味ないんですけど。なのになんでわざわざあなたの店でギターを買わないといけないの?」★3 というところをきちんと説明できないと、商品は売れません。
楽器など趣味の商品を紹介するならやっぱり、わかりやすく楽しげな文章が似合っているでしょう。というと、いきなりおちゃらけた口調の文章を書いたりする人がいますが。そういうわけでもなくて。「えっそれってどういうこと?」と興味を引いたり、はっと気づかせるなどの仕掛けを使ったりします。このへんネットショップの文章は娯楽の読み物――コラム、エッセイ、小説、ライトノベルなどに極めて近いです。
★1 嫌われない文章
小手先の技術では専門用語を使わないとか。ここでネタをばらすともったいない、ぜひこの本を読んでみてください。「なるほどたしかに嫌らしい」という反例文がたくさん載っていて楽しめます。
★2 スタイリッシュなレイアウト
うちのウェブサイトのレイアウトはスタイリッシュではありません。私はそこは重要視していません。本質ではない、進化の可能性が閉ざされてしまう、フレーム表現やフラッシュ技術はgoogleが嫌う、独りよがりで鬱陶しい、など弊害が多いです。とはいえ客から見て、読みやすい使いやすいことは重要です。過去に一度、その手の仕事をしている友人のアドバイスを受けて、トップページのレイアウトを変更しました。
★3 なぜあなたの店で買わないといけないの?
これはネットショップに限らず販売店を営む上で最重要な課題です。他には「うちに楽器を買いに来る客は、本当は楽器を演奏したいわけじゃない」とか。
楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋