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練習用バグパイプの吹き方教室、音階と運指


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学生のお落とし玉で買える練習用バグパイプです。
吹き方教室の第六回。音階と運指について。

音域は1オクターブ、半音もなし

練習用バグパイプの音階と運指は以下の図のとおりです。
※ スコットランドのバグパイプはミクソリディアン音階なので、シの音がシbになります。

音域はたったの1オクターブ+1音。半音もありません。
ってもこれは練習用だからではなく、本物のグレート・ハイランド・パイプやスモールパイプがこのとおりになっています。なんとあの仰々しいグレート・ハイランド・パイプは、たったの1オクターブしか出ない★1 のです!これでいったい何を演奏するんだというと……まあなんだ、スコットランド民謡じゃないですか?そのために作られた楽器ですから、それ以外のことを求められてもね。

ちなみに私はミとファの音のいちばん下の指穴を開けたまま★2 にして演奏します。いちばん下の指穴を開けっぱなしにすると練習用バグパイプの運指はかなり簡単になりますから。(私の耳では開けても塞いでも違いを聞きとれませんでした。)「ゆくゆくは本物のスコットランドのバグパイプを演奏したい」と志している人は、ズルせずきちんと運指を守ってください。

そうそう、練習用バグパイプのキーはBb★3 です。
ピアノのシbの黒鍵から始めてドレミファソラシドになっています。これはグレート・ハイランド・パイプと一緒のキーです。だから、練習用バグパイプはグレート・ハイランド・パイプの練習用、ということです。(1オクターブ音が低いですけど、小さいのに。)

★1 1オクターブしか出ない
これは特にスコットランドのバグパイプの性能が悪いというわけでもなく、他の多くの国のバグパイプも同様です。もっと言うと、原理上の問題なのか、リードを使った笛は音域を広げるのが難しいらしい。私の知っているところで中国のフルス、アルメニアのドゥドゥクもほぼ1オクターブです。他の民族楽器の笛はどうなんでしょう。むしろコンサート楽器のオーボエやクラリネットがどれだけ高性能なのかっ、という事だと理解してます。

★2 ミとファの音のいちばん下の指穴を開けたまま
ドイツのレッドパイプ社の電子バグパイプがまさにこの運指です。半音を表現できるようにという配慮で、本物のグレート・ハイランド・パイプと運指を少し変えています。それもあって、私はいちばん下の指穴を開けたままにして演奏します。運指を統一しないと頭が混乱します。

★3 キーはBb
グレート・ハイランド・パイプのキーはBbなわけですが、現地の人はAキーのつもりのようです。もともとほんとうにAキーの楽器でしたが、音をちょっとだけ高めに設定するとより派手な音に聞こえる。それでより派手な音に聞こえるようにと数世紀にわたって競争した結果、ついに1音高いBbまで行ってしまったとか。

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