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北海道のムックリ

ムックリという、竹の板で出来たボールペンほどの長さの小さな楽器です。
れっきとした和楽器なのですが、北海道限定なので、知らない人は多いかもです。一方で「そういえば北海道を旅行したとき見た!」という人も多いかも。北海道のたいていの観光名所で土産物として売っています。

それにしてもこの形、言われなければ楽器とは思わないでしょう。
楽器と言われても、いったいどうやって鳴らすものか。そしてどんな音が出るのか、皆目見当もつきません。北海道で売られているお土産用のムックリには、簡単な説明書が付いてきますが…それを読んだだけで鳴らせた人なんて、どれだけいることか。紐を勢いよく引いてビンビン鳴らし、唇に当てて口の中に響かせて鳴らすのですが。持ち方や紐の弾き方に細かいコツがあるので、大きな音で鳴らせるようになるには練習が必要です。
» 北海道のムックリを弾いてみました

ムックリの音は、およそ他の和楽器のどれとも似ていない奇妙な音です。
太鼓や鐘のようなリズム楽器でもないし、笛やお琴のようなメロディー楽器でもない。強いて言いうなら”音色楽器”とでも言いましょうか。ベンベンとひたすら無頓着にムックリを弾きながら、音色だけが様々に移り変わっていきます。

唇に当てたムックリを鳴らしながら口の中をモグモグしたりいろいろすると、音色が激しく変化します。上の試聴サンプルの前半は、ムックリに息を吹きつけたり鼻や耳に響かせています。中盤のガガガガ…というのは、息を止めて喉の奥に響かせた音です。最後のフヨヨヨヨ…という音は、舌先あたりに響かせています。

それはそうと、この記事を書いていてふとネットを調べてみたら、全国で手広くムックリを通販しているお店って、コイズミ楽器くらいなのですね。さすがコイズミ楽器!と感服するとともに、これほど日本の伝統楽器が顧みられていないことにも驚きました。ベトナムの鼻笛よりも人気ないです。ふつうの日本人にとって、ムックリは珍しい楽器なのですね。
ならば、うちで売ろうかなと思いました。

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

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コメント

東南アジアにも竹製の口琴がありますね。ムックリは口琴とは違うのでしょうか。実は私もムックリを持っています。(口琴は4種類5個持っています。公園で吹いていると、子供が珍しがって集まります。)
昔、北海道に遊びに行った時、割と安かったのでひとつ買いました。トンコリ(綺麗な装飾付き)も欲しかったのですが予算もあり買いませんでした。無理して買っておけばよかったと後悔しています。今はトンコリちょっと高いです。

> 東南アジアにも竹製の口琴がありますね。
比較的に知られているのはフィリピンのクビンとバリ島のゲンゴンですか。バリ島のゲンゴンはムックリとほぼ同じ設計です。しかしながら、多くのアジアの国の口琴がリズム楽器やメロディー楽器として用いられるのに対して、アイヌ民族のムックリはひたすら音色を変化させるスタイルで演奏されます。個人的には竹の口琴なら、ムックリがいちばん好きです。

メロディー中心の口琴演奏は中央アジアのキルギズスタンと、北欧のノルウェイがすごいです。ノルウェイの達人は同時に3音でハモります。私もちょっとだけ真似できるのが自慢ですよ。

トンコリは…あの大きさからして材料費もバカにならないでしょうし、日本で製作すれば人件費がすごいことになります。中国やベトナムに発注すればぐんと安価に販売できますが、それじゃあねえ。

いろいろな音がでて素敵です!15秒くらいに高い音が二重ででているのですが、どのようにならしているのですか?
鼻や耳に響かせることや、舌先にひびかせるのはどのようにしたらいいのでしょうか!?

明治時代の北海道を背景に、熊狩りの名人と巨大ヒグマの話を小説に書いているのですが・・・。ムックリ、トンコリなどの民族楽器の愛好者の話も・・・。

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