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台湾から届いた商品が違っていた件について

アリババコムは中国の楽天みたいなものです。
ビジネス取引専用なので、ふつうの人は使わないし知らないかな。日常茶飯事に詐欺が横行していて、国際的な信用を維持するため対処に奮闘、既に数千社のビジネスアカウントを取り消した。という話は、事情を知らない人でも(ああそんなものかも)と納得してしまうことかもしれません。

アリババコムにおける金銭取引は厳重です。
日本のアマゾンや楽天で買い物するように、ポチッとボタンを押したら即クレジットカードからお金が引き落とされる、というようなことはありません。買い手が支払った代金は一旦、アリババコムが預かります。業者の配送した商品が買い手に届き、買い手がOKを出すと、正式にアリババコムから業者に代金が手渡される仕組みです。エクスクロウ、と言うらしいです。

届いた商品に買い手が不満な場合は「不足分の払い戻し」あるいは「全額返金(取引中止)」を申し立てることができます。そのための『紛争開始ボタン』というのが最初からきちんと準備されています。これなら安心だねアリババコムっ。

私はアリババコムを介して、台湾の楽器メーカーと取引しています。
今月半ばに配送した、という荷物が月末に届きました。海を一つ隔てただけの隣国に輸送するのに、いったいどれだけ?と、荷物のトラッキング番号を改めると、台北の郵便局に持ち込まれたのがたった2日前の日付でした。あれ、確か数週間前に配送したはずでは?と、アリババコムに登録されているトラッキング番号をよくよく見直してみれば…
ぜんぜん関係のない荷物の番号だった!

どうやら「すぐに荷物を配送しましたよ」と見せかけるために、過去の荷物のトラッキング番号を登録したらしいのです。こんなごまかしをするくらいなら「納期に時間をください」と最初から言えばいいのに。どうしてこんなことをするかな…と思いながら中身を改めましたら、

注文した商品と違う!
型は合っているのですが、色違いがいくつも混ざっています。あいにくうちの倉庫に余っている色で、どうしたものか。(仕方ない、大陸の業者のすることだ)と見逃すつもりでしたが…2つ割れてました!…数えてみるとそもそも総数からして足りません!容赦なく『紛争開始ボタン』を押しましたね。

こちらで精算した払い戻し金額とその理由―注文した商品と違う・割れている・総数が足りない(フルコースですね)―を所定のフォーマットに記入して送信しました。とはいえメーカー側からすれば、概要だけ突きつけられても状況は把握できないでしょう。別にメールで詳細を説明しようと準備していましたら…その必要もなく「メーカーが同意しました」との連絡が届きましたとさ。
早っ、メーカー早っ!

不正を働いたという自覚はあるんだなあ。
それにしても、こちらの要求に対して無条件に同意とは情けない。(私が不当に水増し請求していたら、どうするつもりなんでしょう。)それに、代わりに詰めてよこした色違いの商品は、物自体はきちんとした物ですから売れるし金になります。「送料を払うから返品してほしい」「半額でいいから買い取ってくれないか」などと交渉する余地はありえます。

気安く不正を働く、指摘されると平謝りに謝る。まるで子ども。
付き合っているこっちが恥ずかしくなります。こんなでも十分に利益は取れてるんだよね、赤字になっていないよね。こっちが気を遣います。
私だって仕事ですから、遠慮も手加減もできませんけど。

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