イーグル・ボーン・ホイッスルの吹き方、概説
イーグル・ボーン・ホイッスルは鷲の骨の笛です。甲高い哀しい音色です。
イーグル・ボーン・ホイッスルの吹き方教室第1回、概説などさらっと。
» イーグル・ボーン・ホイッスルを吹いてみました。
鷲の骨で作った笛
イーグル・ボーン・ホイッスルは北米インディアンに伝わる、鷲の翼の骨で作った笛です。インディアンたちはこの鷲の骨の笛を、狩りの合図や祭事・祈祷、楽しみのために吹いてきました。
鳥の骨は空を飛ぶ都合上、軽量化のため内部が空洞になっています。頑丈なわりに加工しやすいので、大昔から笛の素材として世界中で利用されてきました。ドイツで見つかった3万5千年前の笛は、ハゲワシの翼の骨でできていました。
風変わりなアクセサリとして
実は、現在市場に出回っているイーグル・ボーン・ホイッスルは本物ではなく、鷲の骨から型を取った陶器のレプリカです。この陶器製のイーグル・ボーン・ホイッスルは、インディアンフルート―北米インディアンの縦笛―を販売する工房や楽器店などで取り扱っていますが、どうやらまともな楽器だと思われていない様子です。ウェブカタログには運指など肝心の吹き方の説明はありませんし、YouTubeでもほとんど演奏動画を見かけません★。どうも”風変わりなアクセサリ”という位置づけのようです。
しかしながら実際に吹いてみるときれいな音色で、そこそこきちんと調律されていて、楽器として使えそうですよ。私はイーグル・ボーン・ホイッスルでジブリ映画『もののけ姫』を演奏してYouTubeに投函しました…このくらい演奏できればりっぱなものでしょう。
私が気が付いたことを教えます
ここではそんなイーグル・ボーン・ホイッスルの吹き方について説明します。が、もともと楽器だと思われていないものですから、確立された演奏方法などありません。だから私が実際にイーグル・ボーン・ホイッスルを吹いていて、気が付いたことなどを中心に説明します。
私が(こう吹くといい感じだな)と考えたことであって、”音楽大学でオーソライズされた演奏方法”というようなものではありません。確実で間違いないのは私が説明するとおりに練習すると、私のような音になってしまうだろう、ということです。「簾さんの演奏は気持ち悪い」と気に入らない人は、話半分に参考にするのがよいでしょう。
イーグル・ボーン・ホイッスルはリコーダーやオカリナの吹き方が参考になるはずです。街の本屋や楽器店でリコーダーやオカリナの教則本を買ってきて、自己流で研究するのも…むしろそうした方が、イーグル・ボーン・ホイッスルと楽しくつきあえるかもですよ。
では、次回から私のイーグル・ボーン・ホイッスルの吹き方教室をはじめます。
★ YouTubeで演奏動画を見かけない
ここで言っているのは上の『もののけ姫』のように、なにか曲を吹いている演奏動画を見かけない、という意味です。もともと北米インディアンフルートという笛が、それでなにか曲を吹くといった笛ではなくて、そのときのフィーリングで自由に演奏する笛です。イーグル・ボーン・ホイッスルもその影響で、みんな自由演奏を楽しんでいるのかな、とも憶測できます。実際、イーグル・ボーン・ホイッスルでなにか曲を吹くよりも、好きに勝手に自由に吹いた方が楽しかったりします。
ふつうのインディアンフルートの吹き方についてはこちら。
» ウェブサイト 『インディアンフルートの吹き方』
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