ポケットサックス-雨にぬれても
サックスみたいな音がする玩具の笛です。
映画『明日に向かって撃て』の挿入歌、『雨にぬれても(Raindrops Keep Falling On My Head)』を演奏しました。
日本ではハワイのザッフーンが有名
本物のサックスのリードを使う玩具の笛です。
木管に指穴を開けてリードを取りつけただけのシンプル構造ですが、なかなか本格的な音がしますよ。ときにサックスのような音がすることから”○○サックス”の名称で呼ばれています。
同様の楽器が世界中で製作されていて、有名なのはハワイのザッフーン(Xaphoon)ポケットサックスやバンブーサックスでしょう。中国製の粗悪な海賊版が出回るほど一部では知れ渡っています。日本でもヒチリコという竹製の笛が製作されています。
上の動画で演奏したのは、スイスのカメレオン・インストゥルメンツ社のウッドサックスです。ハワイのポケットサックスと並べて吹き比べてみると……気持ちだけ、よりサックスっぽい音がします。
»ウッドサックスのカタログページ
サックス向きの曲を吹こう
”サックス”と名前が付いていても所詮は玩具の笛ですからね。
演奏者が努力して精一杯サックスっぽく吹かないと、サックスのようには聞こえません。そういう意味では、曲自体にもサックス向きな曲と不向きな曲があります。この『雨にぬれても』はサックス向きの曲です。こういう、ぽんと跳ねあがるような動きをするメロディは、サックスっぽく吹きやすいです。
ジブリ映画だと、魔女の宅急便の『やさしさに包まれたなら』はサックス向きです。反対に千と千尋の神隠しの『いつも何度でも』のメロディは、サックスっぽく魅せる箇所に乏しいので苦労するでしょう。
(どうもぱっとしないな…)と感じる曲はある程度で見切りをつけて、他の吹きやすそうな曲を探すとよいと思います。
できるだけ薄いリードを使おう
この手の笛は本物のサックスのように、ビリビリとボディが振動するようなことがありません。笛の音のほとんどが、リードの音だと思った方がいいです。だから本物のサックスのように派手な音が欲しいなら、できるだけ派手な音がするリードを使用します。一般的に薄いリードほど華やかで金属的?な音がします。
今のところ私が知ってる中では、マーカ社の葦リード1.50がいちばんよい音です。そっと吹けば細く鳴ってくれるし、強く吹けば華やかな音だし。2オクターブ目の裏返った高音もきれいに鳴ってくれます。完璧です。
楽器があればもっと楽しい毎日
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