自動作曲-「遅っそいなあもう私ちょっと見てくるね」
(命の惜しくない連中だな……)とDVDを観ながらよく思います。Noatikl2による自動作曲。
ダークアンビエント超好き!
「ダークアンビエント」という不健康な音楽ジャンルがあります。
ホラー映画のサウンドトラックみたいなやつです。もう超好き。
あなたは仕事をしながらどんな音楽を聞いていますか。
J-POP?洋楽のロックやジャズ?それとも優雅にクラシック?私はダークアンビエントほぼ一択です。みなさんの注文メールに返事を書きながら「ウルルルゥー……ウオォォー……ギャーーーーッ」みたいな音をたれ流しています。はー心安らぐ。
人の作品を聴くに飽きたらず、自分でもダークアンビエントを製作してみたいと、折に触れチャレンジしています。今回の作品には「クトゥルフ的」とのコメントを頂きました。その評価を渇望してました!よくやった自分!まだまだがんばりますので、これからもよろしくお願いします。
アンビエント作品を製作するならNoatik2
こういう拍子もメロディもない騒音・自然音のような――正にアンビエントな音楽作品を製作するには、ふつうの音楽ソフトだとちょっと難しいです。私は「Noatikl2」を使ってます。
90年代にブライアン・イーノが一連のアンビエント作品を製作したとき、KOANという伝説の音楽ソフトを使用しました。
Noatikl2はそのKOANの後継です。「今更古すぎるスペック!」などと笑う人もいますが。はあ。スクリプト★1 まで使いこなしてからカッコイイっぽいこと言ってほしいですね。
Noatikl2の使い方はふつうの音楽ソフトとかなり異なります。
ふつうの音楽ソフトのように音符データを打ちこむのではなく、作曲のルールを打ちこみます。そして打ちこまれた音符データを正確に演奏するのではなく、打ちこまれたルールに従って自動演奏します。
作曲のルール――どんな感じの曲にするかを決めるのはユーザですから、概ねNoatikl2はユーザの意向に従いますが。実際に作曲するのはNoatikl2なので、ユーザの思惑を超えた音楽作品が出来上がります。正にそこが面白いのですよ。
» Noatiklのメーカーサイト
不可能な表現は自作エフェクタでカバー
Noatil2がまったく私の要望どおりの音楽ソフトかというと、さすがにそんなことはありません。こういう表現をしたい、でもNoatil2では絶対に表現できない、という事があって、それを私は専用のエフェクタを自作して対処しています。
エフェクタを自作するために、私は「FLOWSTONE」という開発環境を使っています。
電子回路を組むように、素子やモジュールを作業画面に配置して結線するだけで、エフェクタやシンセサイザが出来上がります。
付属のライブラリには四則演算など基本素子から、コンプレッサやイコライザなど、いかにもパソコン音楽で使いそうな高機能モジュールまで大量に収められています。それでも足りないユニークな計算処理は、自分でスクリプトを書いて新しくモジュールを作ることもできます。
とはいえエフェクタやシンセの自作はとてもお勧めできません。
いくら素早く製作できるといっても、それなりに時間がかかります。
今更の話ですが、ふつうの人がちょっと考えて思いつくようなエフェクタやシンセは、既に誰かが思いついて製作しているものですよ。ですからいきなり自作に取りかかる前に、ネットを探して既存品を入手する方がだんぜん早いです。今では製品版もフリーウェアも山ほど出回ってますからね。
» FLOWSTONEのメーカーサイト
★1 スクリプト
Noatikl2では、モジュールを組みあわせたりパラメータを調整したりという、いかにもありそうな標準的なオペレーションの他に、Luaという言語を使ってスクリプト(プログラム)を書くこともできます。これにより「楽器Aがソの音を鳴らしたタイミングで楽器Bは和音を鳴らせ」みたいな、複雑な表現ができます。
楽器があればもっと楽しい毎日
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