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自動作曲-アンビエント-夜明け前に僕は街を発った

学生時代から慣れ親しんだ街を出て今日から僕は新しい都会で生きていく。
Noatikl2による自動作曲。

延々と音楽を生成し続けるソフトウェア

Noatikl2は一風変わった音楽ソフトです。
よくある音楽ソフトのように音符を一つずつ打ちこんで演奏させるのではなく、ユーザは作曲ルールを打ちこんで、Noatikl2はそのルールに従って延々と自動作曲します。

ふつうの音楽ソフトでは作曲するのはユーザです。
しかしながらNoatikl2では、Noatikl2が作曲します。作曲ルールを決めたのはユーザですから、Noatikl2は概ねユーザの意向に沿った作曲をしますが。けっこう頻繁に予想外の作曲をしてくれます。
» Noatikl2のメーカーサイト

100回ほどリテイクしました

所詮、心ないソフトウェアの仕事です。
毎度毎度そんな素晴らしい作曲をするわけではありません。むしろがっかりするような駄作であることが大半です。

今回は100回ほど作曲させたでしょうか……
その中でいちばん面白い曲を正式に採用しました。辛抱強くねばった甲斐がありました。私ではこんな面白いコード進行を思いつきません。

下手な鉄砲も数打ちゃ当たる式に、Noatikl2を使うことによって、自分の創造力の限界を超えた音楽作品を生みだすことが可能になります。100回も作曲させてそれらを一つずつ試聴するのは、そりゃもうしんどい作業でしたが。でもそれは、根気さえあれば誰でもできることです。

音楽的センスやスキルといった、いささか神がかった領域の仕業を、炊事洗濯のようなありふれた繰りかえし作業に置きかえてしまう。やっぱりNoatikl2は素晴らしい音楽ソフトです。

スクリプトでストラテジックな演出を

ルールに基づく自動作曲は、一本調子というか、どうしても変化に乏しいメリハリのない曲になりがちです。「中程は音数を減らして抑えぎみにして、後半は派手に盛りあげる」みたいな、全体を見渡して計画的な演出をつけることが苦手です。

Noatikl2では、Luaという言語でスクリプトを書くことができます。
今回は「15小節目でパッドが参加する」「25小節目でリードとサイドギターと低音のパッドが参加する」というスクリプトを書きました。聞いていると、曲が進むにつれてだんだん音数が増えていってるでしょう。

このようにスクリプトを書くことで、曲の途中で楽器編成を変えたり調やリズムを変えたりなど、ストラテジックな演出をすることができます。

tmryLocater超便利!

tmryLocaterは私が自作したVSTエフェクタです。
音の定位を決める専門のエフェクタでして、手前味噌でなんですが超便利です。「パッドはもう少し左右に広がって」「ベースはもう少し手前に来て、サイドギターはずっと後ろに下がって」「リードは少し音を小さめに」などと、すいすい音の定位を決めることができます。

音楽を聴いているとき、それぞれの音がどこで鳴っているように聞こえるか、というのを「音の定位」と言います。音の定位は、今回のような専門のエフェクタを使わなくても、複数のエフェクタを組みあわせて表現することができます。以前このブログで、音の定位について、数回に渡って連載し説明しました。詳細に説明したつもりですが……内容が膨らんで、むしろよく分からなくなってしまったかもしれません。

奥行きと広がりのあるシネマチックな音楽作品を製作するために、音の定位を理解し操作することは必須です。なので今一度、分かりやすく説明するために、専用のエフェクタを製作してみました。これなら数ページに渡って延々と説明した話が「このツマミを回すとこうなります」という、具体的な短い説明で済んでしまいます。

つまりtmryLocaterは教材として用意したエフェクタなんですが。
試しに自分で使ってみたらすっごい便利でした。
ぜひお勧めのエフェクタです。
» tmryLocaterのダウンロードはこちら

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