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BIABの演奏スタイルを探しだす 5

Band-in-a-Box(以降BIABと記述)はちょっと変わった音楽ソフトです。
C,Am,Dm,G7などとコードを入力して、「ビートルズのイエスタディ風」のように演奏スタイルを指定すると、ギターやピアノなどを使ってそれらしく自動演奏します。BIABがあれば、楽器を演奏できなくても音符の打ちこみが苦手でも、自分の音楽作品を完成させることができます。

お気に入りに追加した演奏スタイルであっても、ドンピシャというものはまず見つかりません。ですから現実的には「ベースはこの演奏スタイルから」「ピアノはこの演奏スタイルから」と、楽器毎に切りだして使うことになります。

この作業は紙と鉛筆が必要です。
まずはベースだけ、ピアノだけと、一つの楽器の音だけ鳴らしながら、それぞれの演奏スタイルを聞き比べていきます。そして「ベースはこの演奏スタイル」「ピアノはこの演奏スタイル」と、忘れないように紙にメモします。

話は複雑で、
「全体的にはこの演奏スタイルのAパートが似合うのだが、サビパートだけは別の演奏スタイルのBパートが似合う」みたいなこともよくあります。「サビパート直前のドラムのリフだけはこの演奏スタイルのBパートがかっこいい」みたいなピンポイントなこともあります。こんなこともとにかく忘れないようにメモっておきます。

極力お気に入りの演奏スタイルの中から見繕います。(あまり作業の手戻りをしたくはありませんからね。)それでも「ここでキラキラしたシンセのアルペジオがほしいな」などと思いつくことがあります。そんな場合は面倒ですが、またライブラリ全体から使えそうな音を探します。あるいは「やっぱりベースがだめ、いいのがない!」ということもあります。そんな場合も仕方ない。気は進みませんが、もう一度ライブラリ全体から使えそうな音を探します。

どんどんMIDIファイルに書き出してしまうのが早い

最終的に、紙に残したメモをたよりに、楽器毎にMIDIファイルを書きだしていきます★ 。
不要な楽器の音をぜんぶミュートした状態でMIDIファイルを書きだせばいいです。

ちなみにBIABには、このような状況に対応するため『ハイブリッドスタイル』という機能が用意されています。これは「ベースはこの演奏スタイル」「ピアノはこの演奏スタイル」と、いろんな演奏スタイルから楽器を集めて、新しい演奏スタイルを作りだす機能です。でもこの機能程度では、私はぜんぜん足りません。結局、使えそうなフレーズをすべてMIDIファイルとして書きだしてしまって、後でDAWにて切り貼りするのが早いです。

BIABは初心者のための優れた音楽教材

と、こんなところでしょうか。
何度も書いたように、楽器を演奏できなくてもMIDIの打ちこみが苦手でも、BIABがあればそれなりの音楽作品を製作することができます。

逆に言えば、能力があればBIABなんて要らないってことです。
「思いどおりの音楽作品を作れないのはBIABが役不足だからだ」と断じる前に、BIABを使いながら私も音楽の勉強をしよう、BIABの足りないところは自分でなんとかするさ、くらいの気概で取りくんでください。
「Band-in-a-Boxは音楽教材だ」と2チャンネルで誰かがコメントしてました。そのとおりです。

今後になにか新しいことが分かったら、補足という形で記事を追加しますので。
ではではまた。

★ 楽器毎の演奏をMIDIファイルに書きだす
MIDIファイルの名前には、楽器+演奏スタイルの名前を付けることを強く勧めます。
例えば「ピアノSPRING」「ハープORKHRP34」など。

書きだしたMIDIファイルたちを集めて編集していると「演奏スタイルに不満はないが、ピアノのフレーズがなんとなく気に入らない。もう少し違った風に演奏してほしい」ということがあります。こんなときは慌てず騒がず、もう一度BIABを動かしてピアノを演奏させ直せばいいのですが……はてピアノの演奏スタイルはどれだったか。ファイル名にでも書き残しておかないと忘れてしまっています。

それと、後々に別の音楽作品を製作するときものすごく重宝しますよ。
「ベースはあの作品に使ったフレーズがかっこよかった。今回もあれを使いたい。」ということがよくあります。MIDIファイルに演奏スタイルの名前を書き残しておけば、また一から探す手間を省くことができます。

っても面倒くさいので、なかなか実行できないんですけどね。
私は新しい音楽作品を製作しているところで、今まさに絶賛困り中。ベースの演奏スタイルがどれだったか思い出せません……。みなさんはぜひ、BIABの自動演奏をMIDIファイルに書きだすときは、ファイル名に演奏スタイルの名前を書き残すようにしてください。

楽器があればもっと楽しい毎日
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