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音の定位 2

音楽を聴いているとき、楽器の音がどこで鳴っているように聞こえるか、というのを「音の定位」というそうです。パンを調整して音を左右に振りわけることはよく知られていますが、音の定位を決める要素はその「左右」を含めて「遠近」「幅」「焦点」の4つがあります。

「遠近」

楽器の音が聞いている人の近く、あるいは遠くのどこで鳴っているか、ということです。
サンプル音源を聞いてください。
» 音の定位 「遠近」

人間は「左右」ほど敏感に「遠近」を聞きわけることができません。ですからこれで2つの音を分離することは難しいでしょう。(極端に差をつけると分かれて聞こえますけど。)それよりこの、正面前方にばあんと音の空間が広がる感じが重要です。イージーリスニングなど、音のランドスケープ(景観)を組みたてるような作風で駆使することになります。

音の「遠近」は残念ながら、「左右」のパンのようにつまみ一つで調整できたりません。いろいろ工夫して表現することになります。

遠い音というのは、曇っている音・残響の多い音のことです。曇っている音というのは、高音域が乏しい音のことです。これはローパスフィルタで高音域を削ってやればいいです。残響の多い音というのは、要するにリバーブのかかった音です。だから楽器の音が遠くで鳴っているように聞かせたいなら、ローパスフィルタで高音域を削り、強くリバーブをかければいいです。至近で鳴っているように聞かせたいならローパスフィルタとリバーブをOFFにします。中間距離ならその中間くらいです。

特徴的な使い方は例えば、手前でボーカルが歌っている遙か彼方からピアノの音がポー……ンと響いてくるような効果とか。ロックバンドでも、ギターを近くでシャカシャカ鳴らして、ドラムは少し奥で鳴っているように調整すると、なんだかライブハウスで聞いているような生々しい印象になります。

音の定位を決める残りの要素「幅」「焦点」については、後の記事で説明します。

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