音の定位 1
ステレオスピーカやヘッドホンで音楽を聴いているとき、楽器の音がどこで鳴っているように聞こえるか、というのを「音の定位」というそうです。
ちょっと知ってる人なら(パンのことかな)と思いあたるかもしれません。「2本のギターをそれぞれパンで左右にふる」といえば、1本は右側で鳴って聞こえるようにして、もう1本は左側で鳴って聞こえるようにする、ということです。これは2本のギターの音が重なってお互いに邪魔しあわないようにする、という配慮でしょう。それぞれの楽器の音がきちんと聞きわけられるように左右に振りわけて鳴らす、というのは一つの解決方法です。「音の定位」というのはそんな話です。
音の定位を決める要素は「左右」を含めて以下の4つがあります。
- 「左右」
- 「遠近」
- 「幅」
- 「焦点」
「左右」
楽器の音が聞いている人の正面、あるいは右側・左側のどこで鳴っているか、ということです。
サンプル音源を聞いてください。
» 音の定位 「左右」
分かりますよね、パンのことです。どんなミキサにも必ずパンのつまみが付いています。そのくらい音の定位としては重要な要素です。すべての楽器の音を正面で鳴らしてしまうと、ごちゃごちゃして聞きとりにくいです。ドラムとベースとボーカルはまとめて正面に配置するとしても、左側にピアノ、右側にギター、そのちょい正面よりにキーボード、そのちょうど反対側あたりにパーカッション、というふうに左右に塩梅よく振りわけてやると、それぞれの音が聞きとりやすくなります。左右に音が広がるので聞いていて気持ちいいですしね。
音の定位を決める残りの要素「遠近」「幅」「焦点」については、後の記事で説明します。
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