練習用バグパイプの吹き方教室、概説
学生のお落とし玉で買える練習用バグパイプです。
吹き方教室の第一回。そもそもバグパイプという楽器について。
笛のようなアコーディオンのような楽器
バグパイプはその名のとおり、オーボエのようなリード笛に皮袋(バッグ)を取りつけた楽器です。
ふつうの笛のように吹いて鳴らすのでなく、抱えたバッグに息を吹きこみ膨らませて、バッグの中の空気を絞りだして笛を鳴らします。バッグが萎んできたらまた息を吹きこみパンパンに膨らませます。
私が演奏した印象として、バグパイプは吹奏楽器ではありません。息を吹きこむのはあくまでもバッグを膨らませるためで、笛を鳴らすのは脇でバッグを締めつける操作です。これは笛というよりもまるで……アコーディオンみたい。実際、音楽大学のエラい人が言うには「バグパイプはアコーディオンの先祖」なのだそうですよ。なるほど納得できます。とにかくヘンな楽器です。指の動きは明らかに笛なのですが、それに関係なくバッグを締めつけたり息を吹きこんだり。なかなか忙しい楽器です。
皮袋にはメロディーを演奏する笛(チャンター管)の他に、ずっと同じ音を鳴らしつづける伴奏管(ドローン管)が数本ついています。バグパイプは皮袋の中の空気を使って鳴らすため、鳴りだしたら止まりません。ブオォォォンと鳴りつづけるドローン管と、チャンター管が奏でるニョロニョロした切れ目のないメロディー。これがバグパイプの特徴です。「バグパイプ、って何?」という人でも見れば聞けば「ああこれね!」と思いあたる、民族楽器の横綱です。
バグパイプは日本ではスコットランドのグレート・ハイランド・パイプが有名です。
一度はTVか写真で見たことがあるでしょう。
スコットランドではグレート・ハイランド・パイプの他に、街のパブではスモールパイプという、もっと小型で静かな楽器が演奏されます。ここで説明してる練習バグパイプは、このスモールパイプを元に作られた、学生向けの廉価なバグパイプです。
このコーナーでは練習バグパイプの吹き方について簡単に説明します。
私自身がそんなにバグパイプに詳しいわけではありませんから、大枠こんなだ、という説明になります。きちんとスコットランドのバグパイプを演奏できるようになりたい、と志している人は、専門の演奏家や先生に正確なところを習ってください。
楽器があればもっと楽しい毎日
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