テクノパイプの演奏方法2
テクノパイプはスエーデン・フェイガーシュトロム社の電気バグパイプです。
音の区切り方さえ覚えれば ”なんちゃってバグパイプ演奏” は合格です。
» テクノパイプの音(前半は原音、後半はエフェクタをかけた音)
バグパイプは鳴りだしたら止まりませんから、最低限でも音の区切り方を覚えなければなりません。逆に音を区切ることさえできれば、とりあえずバグパイプを演奏することはできます。
素速く指を動かして音を区切る
例えば「ドドドレミーレー ドミレレドー」というフレーズがあったとき、「ドドド」や「レレ」のように同じ音が続くところは、一つ一つの音を区切ってやる必要があります。ふつうの笛の場合はツツツと舌先で音を区切ることをよくやります。タンギングと言います。しかしバグパイプは鳴りっぱなしなので、タンギングしても役に立ちません。
» オカリナの演奏、テクノパイプの演奏(音を区切らずに)
バグパイプの場合はどうやって音を区切るかというと、一瞬だけ、どれかの指穴を開けて塞ぎます。「どれかの指穴って…?」と言われても困るでしょうから、例えば次のようにします。
※ ここではガリシアン・オープン式のテクノパイプに合わせて説明しています。
- 下からシ・ド・レ・ミ・ファの音を鳴らしているときは…
- 左薬指の指穴を一瞬だけ開けて塞ぐ
- ソ・ラの音を鳴らしているときは…
- 左人差指の指穴を一瞬だけ開けて塞ぐ
- シの音を鳴らしているときは…
- 左親指の指穴を一瞬だけ開けて塞ぐ
- オクターブ上の音は…
- オクターブ下の音と同じ要領でやる。
指の動きはできるだけ素速くします。「開けて…塞ぐ」とやっていては間にあいません。開けて…がなくて「塞ぐ」だけ。TVゲームのボタンを連打するときの要領で、「塞ぐ!塞ぐ!塞ぐ!」みたいな。
休符はできない
バグパイプの仕組みとして、休符を表現することはできません。曲を演奏しはじめたら終わるまで鳴りつづけます。
しかしながら私は、バグパイプのドローン管が鳴りつづけているのにチャンター管の音が止まるのを聞いたことがあります。つまり伴奏をしつづけたままメロディーの音だけ止めてみせたのです。いったいどうしたものか。おそらく瞬間的にバグパイプの首を絞めてチャンター管の音を止めたのだと推測しますが、そんなことできるのでしょうか。少なくともテクノパイプではできない芸当です、だからバグパイプではふつうは休符はできない、と覚えておいてください。
その国の演奏方法を学ぶべき
音の区切り方さえ覚えれば、 とりあえずバグパイプを演奏することができるようになります。
それより一歩進んで「もっといかにもバグパイプらしい音で演奏したい」という人へ。「いかにもバグパイプらしい」というのは国や文化によって違います。スコットランドのバグパイプにはスコットランドのスタイルがありますし、ガリシアのバグパイプにはガリシアのスタイルがあります。
私が説明しているスタイルはアイルランドのホイッスルを参考にした ”なんちゃってバグパイプ” です。怪しさ大爆発。そうではなくて本場のスコットランドやガリシアで演奏しても恥ずかしくない立派なスタイルを身につけたい人は、自分で勉強してください。それがいいよ、うんうん。
楽器があればもっと楽しい毎日
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