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てみる屋で販売予定のカンテレ (既に販売してます)

気の早い話ですが、世界楽器てみる屋で販売する予定のカンテレついて説明します。既にロビッカ社のウィングカンテレを販売しています。北欧フィンランドからやって来た新しい楽器ウィングカンテレを始めてみませんか。
» ロビッカ社ウィングカンテレのウェブカタログはこちら

ウィングカンテレを販売します

フィンランドのお琴カンテレは、現在では次の3つのタイプが存在します。

  • 小さな3角形をした伝統的なタイプ
  • クラシック曲をばりばり演奏できるグランドカンテレ
  • 肩から提げてギターのようにかき鳴らすウィングカンテレ(モダンカンテレ)

このうち、てみる屋で販売するのはウィングカンテレです。
ウィングカンテレはギターのように抱えて演奏しやすいように、左腕用のアームレスト(ウィング)が大きく張りだしているのが特徴です。マグネットのピックアップを搭載して、エフェクタをつないでエレキギターのような音作りができるタイプもあります。

YouTubeの動画は(演奏は…アレですが)ウィングカンテレの特徴をよく表しています。懐かしいところでレッド・ツェッペリンとかカバーできそうですよ。私個人としてはこんなギュインギュインした音よりも、もっとちゃらちゃらしたイージーリスニングな曲を演奏してみたいのですが。とにかく、こういう使いかたをするカンテレを販売したいと考えています。

”エレキカンテレ”とは別物

「エレキギターのように演奏できるからエレキカンテレ」と呼んでしまいそうですが。既にグランドカンテレにピックアップを付けたものをエレキカンテレと呼び習わしているようです。混乱を避けるためにウィングカンテレ、モダンカンテレと呼ぶべきです。(あるいはエレキ・ウィングカンテレ、エレキ・モダンカンテレ、とか?)

写真はロビッカ社のエレキカンテレです。
すごいですねー。カッコいいなあ、ちょっと食指が動きますが…値段もきっとすごいです。てみる屋がグランドカンテレを扱わないのは財政的な理由もあります。こんなもの仕入れたら、他の楽器を仕入れることができなくなってしまいます…

ウィング11弦

てみる屋が販売する予定のその1。
ロビッカ社の11弦ウィングカンテレです。伝統的な5弦ではあまりにできることが少なすぎるが、かといって欲張るとグランドカンテレのように膨らんでしまう。そこそこ表現力があって扱いやすい、というベストなバランスがどうやら10弦~11弦のあたり★1 らしいです。YouTubeの素晴らしい演奏動画でも11弦をよく見かけます。おそらく演奏しやすいのでしょう。

筺に弦を張っただけのベーシックなタイプを 54,560円 で発売予定です。もともと生音で楽しむ楽器ですし、マイクで集音すればライブステージでも使えるでしょう。音階は下から ソラシドレミファソラシド?(正確に把握していません) で、演奏できる調はニ長調(Dキー)に限られます。他の調も演奏できるように弦のピッチを半音上げ下げする機構―チューニングスイッチ―と、エレキギターのピックアップを取りつけたフル装備を 108,560円 で発売予定です。(いずれもケース付)

ロビッカ社は、私がネット検索していて最初に引きあてたという、ただそれだけの選択です。
フィンランドのカンテレ工房の中では新参者のようですが、カンテレはきちんと作ればそれなりに鳴ってくれる楽器★2 なので心配していません。

カラーは青、赤、黄、無地(木肌)がありまして、私は無地を販売する予定です。
青、赤、黄はちょっと…ちょっと…。

ウィング16弦

てみる屋が販売する予定のその2。
ロビッカ社の16弦ウィングカンテレです。事実上は11弦に1本足した12弦です。いちばん長い4本の弦はべーんべーんと鳴らす低音伴奏弦です。

以前リトルミンストレルという小さな琴について調べていて、11弦だと、いろんな曲を弾くのにぎりぎり1つ音が足りない、といういうことがよくありました。

12弦の ソラシドレミファソラシドレ だと、演奏できる曲のレパートリーがぐんと増え★3 ます。私たち西洋音楽に慣れ親しんだ人にとっては、操作バランスの良い11弦よりも12弦の方が便利に使えるかもしれません。ベーシックタイプが 82,360円 。チューニングスイッチとピックアップを付けたフル装備が 145,460円 です。(いずれもケース付)

★1 10弦~11弦がベストバランス
カンテレはずらっと並んだ弦のうち鳴ってはいけない弦を左手で抑えてギターのようにかき鳴らします。このときドレミファソラシドのうち約半数の音を指で抑える必要がありまして、だから逆算すると、左手5本指で操作できる弦の最大本数は10本、ということになります。そういうことじゃないかと理解しています。

★2 自作してもそれなりに鳴ってくれる楽器
伝統的なカンテレの外観は直線で構成されています。つまりカンテレは平板を貼りあわせて製作することができます。また特に工夫しなくても、頑丈な筺や板に弦を強く張るだけでいい感じに鳴ってくれるものです。カンテレはきちんとした工具があれば自作できるはずですし、実際に自作したぜという自慢話をいろんなブログで見かけます。カンテレは自作したり村の大工に頼んで作ってもらったりする庶民の楽器だったと、私は推測しています。

★3 12弦だと演奏できる曲のレパートリーがぐんと増える
ふつうの人が歌えるように作曲された多くの曲が、低いソの音から高いレの音まで、という音域に収まります。もちろん低いファの音まで使う曲や高いミの音まで使う曲や、そもそも2オクターブ以上の音域を使う曲だっていくらでもありますが。欲しがったらきりがない、最後はグランドカンテレのような大がかりな装置になってしまいます。弦の数が少ないほど扱いやすいが、弦の数が多いほどいろんな曲が弾ける。そのバランスが私の感覚では、12弦なのです。ちなみに低いミの音まで使うという曲も一定数あるのですが、それはざっくり切り捨てて話しています。弦の本数が少ないのですから、なんでも演奏できるというわけにはいきません。
今回販売するカンテレに関しては、チューニングスイッチをひねって移調すれば演奏できるでしょう。

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