ひとりでに鳴るモノ その7
バンプレスト社から発売された電子風鈴です。
内蔵の風圧センサーで風を感じ取り、サンプリング音をならすしかけです。音の種類は風鈴、水琴窟、自然の音など計5種類。
»こんな音(風鈴)
»こんな音(水琴窟)
飾りのない真っ白な筐体といい、優れたコンセプトデザインだと思います。でも製品化された実物はいろいろな課題を抱えていました。
- 電池ボックスのフタはネジ止め。ドライバを持っていない人は買ってくる必要がある。
- 電池は単三が3本。2本かいっそ4本なら使いやすいのに、余った1本をどうしよう。
- サンプリング音の音質が悪い。静かな部屋で聴くとノイズがはっきり聞こえる。
- 音が完全に消えるのを待たずにブツッと再生を止めてしまうので余韻がない。
- サンプリング音は、1種類の音につき1パターンしか録音されていない。そよ風だろうが強風だろうが毎回同じように鳴る。
- 電池が少なくなるとセンサーが誤動作するのか、鳴りっぱなしになる。夜中にこれが起こると眠い目をこすりながらドライバを取りに行くはめになる。(電池を交換するにはドライバが必要です。)
定価2,800円というのが、コンセプトデザインに合っていないのだと思います。定価を20,000円くらいにして、そのかわり筐体はミルクガラス製、風の強弱に合わせた質の高いサンプリング音を何十パターンも用意して一日聴いても繰り返しが分からないようにすれば、それでも買う人は買うと思います。
コンセプトデザインが優れているだけに、残念です。
楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋