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短い曲を水増しする 3

音楽作品には体裁というものがあります。一つの音楽作品として最低でも2分程度の長さがほしいところです。短い曲は2分程度の長さになるように、あの手この手で水増しします。

一つの楽器についての工夫(音色について)

たった一つの音に聞き惚れる、ということは確かにあります。
ただ鳴っているだけで聞いていて飽きない音、というのはもうそれだけで無敵です。聞いている人を飽きさせない、という観点からすると、楽器の音色は「美しい音」よりも「複雑な音」の方がよいかと思います。数回聞いた程度では簡単に「ああこんな音ね」と分かってしまわない音の方が、長くお客さんの興味を引きつけるでしょう。

ランダムに音色を変化させる

例えば弾くたびに微妙にランダムに音を変化させる、ということが考えられます。生の楽器は人間が演奏すると自然に音にばらつきができるので、そのままでよいでしょう。シンセサイザの場合は、音符のベロシティ(強弱)に応じてフィルタを開け閉めするなどの工夫をします。フランジャーなどのエフェクタでゆっくりと周期的に音色を変化させるのも、いささか古くさい表現ではありますが、かっこよく決まるときは決まります。

音符のベロシティをランダムにばらつかせる、というソフトウェアやエフェクタがあります。こういうのを積極的に使っていくといいです。Band-in-a-Boxにはフィオリトゥーラという、音符データを人間が演奏したように加工する機能があります。ある程度はフレーズ連なり具合を見ているようで、ランダムよりはましな、かなり人間が弾いているようなニュアンスに加工してくれます。
» Band-in-a-Boxのメーカーサイト

音符の長さやフレーズに応じて音色を変化させる

より凝った例では音符の長さやフレーズに応じて音色を変化させる、ということが考えられます。通常の演奏用にアタックの穏やかな音色。素早く演奏する用のレガートな音。スタッカート用の鋭く短い音。いろいろニュアンスの異なる音色を用意して、それぞれ異なるチャンネルを割り当てておきます★ 。

一方で各音符について、音符の長さやベロシティ、フレーズの連なり具合を考慮しながら(この音符はチャンネル1、この音符はチャンネル2……)と適切に指定します。

一曲全部の音符について、チャンネル番号を一つ一つ適切に設定するのは、手でやるとたいへんな重労働ですが。SONARにはCALというMIDIデータを加工できるプログラミング言語が用意されています。またJavascriptのプログラムを読み込んでMIDIデータを加工するJFilterというmfxエフェクタもあります。こういうのを使えば、最初にプログラムを書くのはたいへんですが、ボタン一発で作業が完了します。
» SONARのメーカーサイト
» JFilterのサポートサイト

いちばん目立つ音はリアル音源で

何万円もする巨大なサンプリングデータを抱えたリアル音源は、実際に人が楽器を弾いた音を鳴らしますから、そりゃリアルです。同じ音をわざわざ複数回サンプリングして弾くたびに違う音を鳴らす、という凝った音源もあります。

自分の音楽作品で、いちばんよく使ういちばん目立つ音は、ここは奮発してリアル音源を購入しても損はないと思います。私の場合は、お金に余裕ができて最初に購入したのは、ベースの音源でした。これだけで音楽作品にずいぶん迫力が出ました。
» Chris Hein Bassのメーカーサイト

★いろんな音色に異なるチャンネルを割り当てる
これは既に常套手段になっていて、最初からそのような使い方を想定したシンセサイザもたくさんあります。例えばD-Proのバイオリン音源にはサスティン、レガート、トレモロ、ピチカート、などニュアンスの異なる音色がいくつも用意されています。これらはサスティンの音色だけ使う、ピチカートの音色だけ使う、でもいいですけど。一曲で使いそうな音色をぜんぶライブラリから呼び出して(この音色はチャンネル1、この音色はチャンネル2……)とそれぞれに違うチャンネルを割り当てておきます。

そして一方で各音符について(この音符はチャンネル1、この音符はチャンネル2……)と適切に指定して、変幻自在な演奏表現をします。

これは高価な製品版だけではありません。
DSKのOvertureなどフリーの音源もあります。複数個のシンセサイザを一つにまとめた形の音源で、それぞれのシンセサイザに別のチャンネルを割り振ることの出来るタイプがそうです。
» DSK(フリーウェア音源のサポートサイト)

楽器があればもっと楽しい毎日
» 変わった楽器、珍しい楽器の販売は世界楽器てみる屋

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