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練習用グレート・ハイランド・バグパイプ


» 練習用グレート・ハイランド・バグパイプを吹いてみました

英国のバグパイプス・ガロア社が製造している練習用のグレート・ハイランド・バグパイプです。

グレート・ハイランド・バグパイプというと、日本人が「バグパイプ」と言われてイメージするあれ――タータンチェックのスカートをはいた大男たちが『勇ましきスコットランド』を演奏しながらエジンバラ市街をパレードする、まさにあのバグパイプです。民族楽器の笛が好きな人なら、一度は吹いてみたいと憧れる楽器ではありませんか。

学校の吹奏楽部で練習に使う品質です。価格を抑えるために、材質はプラスチックやビニールなどオール合成素材です。写真だとずいぶん美しく見えますが、手に取ってみると『大人の科学』の付録みたいな印象です。とはいえ練習用として設計されていますから、なかなか気持ちよく演奏できますよ。木と皮で出来た本物と違って割れたり腐ったりしませんから、メンテナンスにあまり気を遣わなくてよいという長所もあります。

価格はパキスタン製とどっこい

うちの店での販売価格を計算したら本体価格が43,000円になりました。
英国の職人が製作したきちんとした楽器だと平気で7万円以上しますから、そこを見るとだんぜん安いわけですが。どうでしょう。この値段なら、木と皮でできたパキスタン製が買えますよ。

粗悪品として知られるパキスタン製のバグパイプですが、全部が全部ダメというわけでもない。中にはアタリもあります。確実性を取って材質と外観に目をつぶるか、アタリを期待してパキスタン製を博打買いするか、そういう判断になりそうです。

グレート・ハイランド・バグパイプは扱いにくい

私が演奏してみた感触として、品質としての不足はまったく感じませんでした。気持ちよく演奏できました。それよりもそもそも、グレート・ハイランド・バグパイプという楽器自体が、扱いにくい楽器なのだと思いました。

やかましいとは聞いていましたが、ほんとうに大きな音です。「アパートで練習すると近所迷惑になる」という以前に、演奏している本人が耳を痛めそうです。練習場所を確保するのに苦労する、という噂どおりです。

伴奏管(ドローン管)が3本あるので、チューニングは難しいです。そして大量の空気を消費します。メロディー管(チャンター管)を含めて4本のパイプを鳴らすのに、バッグがあまりに小さすぎます。(演奏性よりも外観を重視した設計なのでしょうか?)鳴らしているうち、みるみるバッグが萎んでいきます。頻繁に息を吹きこんで膨らせなければなりません。

ドローン管をチューニングする、音を切らずに鳴らし続ける、というバグパイプを演奏するうえでの基礎的なハードルがやたら高いのです。
初心者は遠回りしても、まずは扱いやすい練習用バグパイプで下積みすることを勧めます。

練習用グレート・ハイランド・バグパイプを販売開始しました。
» 練習用グレート・ハイランド・バグパイプのウェブカタログはこちら

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