-- テクノパイプ --

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テクノパイプの演奏方法

テクノパイプはスエーデン・フェイガーシュトロム社の電気バグパイプです。
テクノパイプを演奏するならまず、バグパイプという楽器について知る必要があります。


» テクノパイプの音(前半は原音、後半はエフェクタをかけた音)

ついにテクノパイプを手に入れた!
わくわくしながら電源 ON して音を出してみると…あれ、音が出っぱなしなんですけど?もちろん「音を出す/止める」という大きな操作はできるのですが、音の区切り方がわからないというか。たとえば「ミファソソソー」のように同じ音が続くとき、「ソ、ソ、ソ」と音を区切るにはどうすればいいのでしょう。つか、そもそも休符がぜんぜんできないんですけど。

テクノパイプは練習用の電気バグパイプです。練習用ですから、ふつうは既に本物のバグパイプを持っている人や知っている人が購入するものです。でも日本人だと「テクノパイプが私のバグパイプ初体験!」という人がほとんどな気がします。これはテクノパイプ云々の前にまず、バグパイプという楽器について概説した方がいいかもしれません。

革袋に空気を貯めて鳴らす笛

バグパイプはその名前のとおり、革袋(バッグ)が付いた笛(パイプ)です。ふつうの笛のように口にくわえて吹くのと違い、ひとまず革袋に息を吹きこんでぱんぱんに膨らませます。そして脇で革袋を締めつけ空気を絞りだし、それで笛を鳴らす仕組みです。革袋がしぼんできたら、また息を吹きこんでぱんぱんにします。革袋は止まることなく空気を吹きだしつづけますから、だからつまり…バグパイプは、一旦鳴りだしたら止まらないのです。

ふつうの笛のように「ツツツ」と舌先で音を区切るようなこと(タングング)はできませんし、休符もありません。テクノパイプが鳴りだしたら止まらないのは、接触不良の故障品だからではなくて、本物のバグパイプがそうだからなのです。

とはいえ音を区切ることができないとまともに曲を演奏できませんから、バグパイプではグレースノートという独特な運指を用います。バグパイプの演奏を注意深く聞いていると「キョッキョッ」「ギュルルッ」という鋭い装飾音が聞こえます。これがグレースノートです。グレースノートはバグパイプの重要な個性であり、バグパイプ演奏をマスターするための必須課題です。バグパイプの演奏方法については次回から概説しますが、興味のある方はネットで調べるといいです。むしろそのほうが詳細・正確な情報を入手できますよ、絶対に。

各部名称

バグパイプの各部名称です。本物のバグパイプではなくてテクノパイプを演奏するだけなら、この程度の知識で十分かなと思ってます。

バッグ
名前の由来になった革袋。ここに笛を鳴らすための空気を貯める。(写真では革袋に ”上着” を着せています。実際の革袋はこの中にあります。)
ブロウ管
ここからバッグに息を吹きこむ。内部に弁が付いていて空気が逆流しない仕組み。
ドローン管
バグパイプの演奏中ずっと同じ音★ で鳴りつづける伴奏担当の笛。一本~数本ある。
チャンター管
指穴のあいた笛。これでメロディーを演奏する。

なおバグパイプはいつもこのフル装備で演奏するわけではありません。練習のときはチャンター管をバッグから引っこぬいて、ふつうの笛のように口でくわえて吹きます。これをすると繊細なリードを傷つける危険があるので、くわえて吹く練習専用のチャンター管も発売されています。テクノパイプはこれを電気式にしたものです。

★ ずっと同じ音
これは言葉どおりの意味で、最初から最後まで「ドーーーー」みたいな感じに延々と鳴りつづけます。このような伴奏を ”ドローン” といいます。そんな大ざっぱなことで伴奏になるのか?と思うかもしれませんが、西洋の古い曲などなかなか異国情緒たっぷりにハモります。バグパイプがフェスティバルの花形だった時代は、そのような素朴な音楽が主流でした。

現代の複雑なコード進行する曲を演奏するには、ずっと同じ音しか出ないドローン管はさすがにじゃまです。こんなときはドローン管に栓をして、チャンター管だけ演奏します。

楽器があればもっと楽しい毎日
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